ソーシャルメディア裁判の行方…… ロサンゼルス郡上級裁判所で最初の裁判が開廷

NBCニュースの記事とF24の記事である。


先日も記事にしたソーシャルメディア(SNS)会社を民事提訴した裁判の話である。
この裁判は、米国におけるSection 230と呼ばれる通信品位法第230条の条文にある免責事項に抵触せずに、企業側の責任が問えるかどうかに関わる裁判でもある。

もし回避されて判決がソーシャルメディア事業者に賠償を命じるものになれば、ソーシャルメディア事業者はSNSの仕組みを抜本的に見直さなければならなくなるという話にも繋がる。NBCの記事ではこれは米国において98年にあったタバコなどの裁判と類似性があるとしている。

この裁判の争点は、いわゆる依存性をソーシャルメディア側が若年層に対して与えたかどうかが大きな争点になると見られる。既に、MetaのInstagramについては、そういう開発時の資料が出てきており、若年層を如何にソーシャルメディアに引き込んで、そこから抜け出せなくするか、よりソーシャルメディアに何度もアクセスしたくなる仕組みをもたらすかについての開発議論が行われた形跡が見られている。

これを、理由にテクノロジー依存と鬱や自殺願望などの悪化を主張するKGMという被害者の主張が果たして通るのか、通るとしてどこまでの賠償や対応が訴訟相手となるGoogle、Metaなどのプラットフォーマーに課せられるのかで、これからのSNSの在り方や利益の見通しが大きく変化すると思われる。

尚、この訴訟は1例に過ぎない。これからこの訴訟を皮切りに全米でいくつかの集団及び個人などによる訴訟が始まる見込みである。ただ、最初のこの判決がきっと標となるのは間違いないだろう。もっとも、日本のように判例主義で最初の判例でその先も全てが同じような判例になるわけじゃ無いが……


これで厳しい判決が出てくれば、米国企業は自主的に若者のSNSプラットフォーム規制を始める可能性もあるだろう。何せ、訴訟で負ければ、損失の方が大きくなったり、広告が付かなくなる恐れもあるからだ。米国はこういう経済面では自由の国だが、民事による訴訟が多くあることで、その結果が、システムの根幹や商売の仕組みを変えることは多々あるのだ。

SNSも本格的に曲がり角に来ているのである。