またスペインで列車事故……通勤電車が土砂崩れに巻き込まれ少なくとも1人死亡、36人負傷……高速列車事故は本格的な調査段階

RTVEの記事である。


バルセロナ近郊のリェイダで線路横の擁壁が土砂崩れで崩れ、そこに電車が巻き込まれて死傷者が出たそうだ。
列車には37人が乗車していたようで、37人が負傷していて、少なくとも1人の死亡が確認されているようだ。今回は通勤列車だったようで……現地の報道では、スペイン鉄道網における問題として高速鉄道の事故とセットでいくつかの問題提起記事が出てきている。


一方で、高速列車の事故については不可解な事故として調査の難しさが示されているようだ。
これは、脱線したのが4日前の1月15日に定期点検を終えたばかりで2022年製のまだ新しい車輌、さらに線路の区間も直線で、昨年5月に改修(修繕)が終わったばかりの区間、そして最後尾の2両が脱線して事故になっているからということだ。さらに言えば、車輌走行速度は250km/hの制限速度区間でありながら200km/hで走行しており、速度超過もなかったということが理由のようだ。


一応説明すると、最後尾が脱線したのが何故不可解かというと、もし線路の上などに異物があって躓いて脱線したなら、普通は前の車輌が脱線する可能性が高いからだ。しかも、直線区間なので何か車体からの落下物などが、線路を塞いだか、実際に調査しているようだが車軸や車輪などの不良といったことがないと、事故は起きにくいだろう。

後は脱線そのものはアダムスの保線区の2つの分岐(ポイント)より前で起きていたので、ポイントが事故原因ではないことも示されている。尚、線路妨害行為(置き石)などの形跡もないと否定されている。

尚、これは新幹線も同じだが、この手の高速車輌は車線上に障害物や停車車輌などがあれば、その区間で緊急停止するシステムがあるのだが、これが機能するには20秒ほどかかる仕組みだそうだ。これが機能すれば非常ブレーキが機能していたのだが、しかし、今回はその20秒以内に反対車輌が交差(通過)したため、動作できず事故を防げなかったという。まあ、こういうのは誤検知などが起きるといけないので、下手に短くするわけにもいかない訳で、不可避だったわけだ。

今後調査が進んでいくだろうが、新しい事故も起きて、スペインでは鉄道に対する危険意識が高まり、喫緊の安全対策を求める空気が強まっているようだ。別の要因でも事故が重なると、すぐには調査が難しい事故においても、早期の結論を求める声が強くなっていく。対応する事業者や鉄道当局、調査委へのプレッシャーとストレスはかなり大きなものになりそうだ。

というか、高速鉄道の事故は場合によっては日本の新幹線などにも共通の潜在的なリスク要因(危険因子)として存在する物の可能性も現状では否定は出来ないので、この調査はとても重要なものになるだろう。