トランプ大統領がバイデン政権の自動車燃費規制の撤回に動く …… 物価高対策の一環として、米自動車業界(ビッグスリー)は賛同
NBC News、CBSニュースの記事である。
トランプ大統領がバイデン政権の自動車燃費規制の撤回について、提案しているそうだ。
元々これは、低燃費の車両を開発することで、燃料代の節約と、環境配慮を進めるためのものだった。
が、何故、トランプ氏がそのように動いているかというと、車両の価格が急騰しているからのようだ。
燃費基準や省電力基準を上げれば製品の価格が上がるのは、今では当たり前である。これは、昔ほど省電力や省エネルギーの技術革新が簡単には出来なくなり、複雑なコンピュータ制御や高度なエンジン、モーターなどの加工が必要になったり、さらに車体の軽量化やタイヤの転がり性能向上などあらゆる部分で、僅かな改良のためにコストをかける状況になったからだ。
まあ、この影響で失われてしまったものも多い。マニュアルトランスミッションが大幅に減ったのも(これは変速を人が行うと電子制御や機械式自動制御のオートトランスミッションより燃費が悪くなるためである)その一つだし、角張った車両がなくなり、流線型が当たり前になったのも空力抵抗を減らことや衝突安全性を高める為などの理由である。
これは、オートライトやトラクションコントロールなどの安全に関わる部分でも、世界各国で義務化が進み車両の価格を上げる結果となってしまった。まあ、一時期はそういう義務化に伴う価格上昇は生産効率の改善で抑えていたものもあるが……もうそれでは回らない時代になってしまったのである。
その結果、価格が上がる時代になってしまった。
日本では、エアコンなどの家電の省エネルギー基準問題で間もなくエアコンの安値価格が上がるのではと言われているのもそれだ。行政が示す儀順はどんどん厳しくなるが、その一方で製品の製造コストは既に下がらなくなっており、歩留まりが悪くなっているため価格が不釣り合いに上がっていく時代に入ったのだ。で、消費者が当たり前に買えていた物が、インフレの影響と相まって買えなくなるという状況が生まれつつあるのだ。
トランプ氏はそこに着目して、支持を得ようとしているわけだ。
具体的には、普通車で燃料1ガロン(3.785L)辺り、50マイル(1.609km×50=80.45km)即ちリッターで21.25Kmぐらいから
1ガロン辺り、34.5マイル(凡そ55.5km)でリッター14.7kmという基準に改めるというものだ。
ただ、これで価格が下がるかは分からないが、記事では少なくともすぐ下がるものでは無いとしている。何故なら、この基準が31年基準であって、今の基準ではないからだ。まあビッグスリー的には元々燃費の改善に積極的ではなかったので、うれしいだろう。安くなるとかそういう話よりも、ある種ビッグスリーのブランド車種が減るの救済するという感じかも知れない。
これとは別にトランプ大統領は9月にEVに対する控除を廃止し、排ガス規制を撤廃する規則も提案しているとCBSでは終わりに書いている。
ここから見えるのは、内向きになっているトランプ氏の政策は、この先の米国の成長や技術革新、発展という面で決して良い方向には行かない可能性があることだ。ただ、内燃機関などの技術は量産ステージでは既に突き詰めるところまで達しつつある中で見ると、他の国でブレークスルーが起きなければ、さほど影響がないということも有り得る。元々物価高などの要因が、国家の政治姿勢にもあるので全く無いとは言えない。
