DRAM最大手のSamsungとhynixは生産体制強化に否定的 …… 収益性確保のため急激な増産はしない模様

wccftech.comの記事である。


簡単に言えば、DRAMの供給量を今増やすと、AIバブルがもし崩壊したら結果的に割を食う可能性があるので、静観したいという話のようだ。実際に数年前のコロナ禍以前に強化した際には、コロナ渦でそれが起きて削減したということがあったので、今回もそれが起きる可能性があり、及び腰というわけだ。

もう少し言えば、多分だが当時よりも今は遥かに物価が高くなったというのもあると思われる。ウクライナとロシアの戦争による資源サプライチェーンの変化で物価が急騰し、今年になってからは米国の関税ブロックの影響で更にあがり、そしてAI需要で逼迫している状況に陥った。場合によってはこれから、日本と中国の関係悪化の問題もどうなるか分からないから……下手に今投資するとそういう物価が上がる要素が、後から崩れた時に、工場の設備投資に対して、減価償却が困難になる恐れがあると見ているのだろう。

もっと言えば、ある種これがAIバブル状態だと認識つつあるということかもしれない。
AI信奉者のアナリストとかはそれを否定しているが、少なくとも投資がハード製品側(サーバー、データセンター)に偏っていることを考えると、これはどう考えてもバブルだろう。本来は、ハードとソフトの両面で進化が進み、ハードの問題をソフトが、ソフトの問題をハードが同時進行で改善していく必要があるからだ。

それを投資家にアナリストが指摘しないことがバブルに向かわせているとも言える。

話を戻すと、今のままだとサプライヤー側はDRAMの供給不足が2028年まで続く可能性があるとしているようだ。そのため、メーカー側は価格上昇を迅速に反映させるために、顧客への契約期間を短縮するようにしており、これからバンバンDRAMを使う製品群の価格改定が行われる事が予想されるようだ。

逆にこの短期での契約変更に向かっていることで設備投資を加速させるのも難しくなっているようで、長い契約が出来れば、その需要が多少崩れても、利益の確保目処が立つので減価償却がし易いが短期契約で更改されていく状況では、設備を新設または増設するのに掛かるコスト(今は世界的に物価高で建設費も高い)と、減価償却出来る目算が合わず大規模な投資は出来ないということのようだ。

尚、今のところ最低でも1四半期~2四半期は急激な値上がりが続くとみられている。まあ、最新ゲームとかするならPS5のようなゲーム機を買った方が今はお得である。これ、日本語専用版が出て国内では少し価格が下がっているが、果たしていつまでこの価格で販売出来るかは分からない。この内容を見る限り、これらの長期契約出来そうな製品もDRAM価格の改定が迫っている可能性が高い。