NVIDIA RTX 5060の発表発売を延期か?…… 急ぐ必要もないNVIDIA
VideoCardz.comの記事である。
記事では、発表されていないので延期とは言わないが、事実上発売や発表が4月中旬以降(5060Ti)、5月中旬以降(5060)にずれ込んだと書かれている。スペックの変更は確認されていないので、単純に遅延したというだけのようだ。
記事には書かれていないが、この原因は十中八九数量の問題と、ROP欠けの影響だろう。RTX 5070FE(founders Edition)もまだ販売にはいたっておらずボードパートナー品も少量しか供給出来ていないとされる。これは、需要に対して生産が全く足りていないことと、ROP問題もあって供給予定が当初よりも悪い方向に崩れドミノ倒しのようにのし掛かった可能性が高い。
それが、ボードパートナーからの圧力としても反映されて、生産と発表の見直しに追われているのだろう。
もっとも、SKU60系のハイミドル製品すら生産を減らしても問題ないぐらいの状況という見方も出来る。NVIDIAの目線で見れば、既にゲーミングやコンシューマ市場を既に意識しなくなっており、データセンターやワークステーションのRTX PROの高価格帯に重きを置いた方が稼げるからだ。
それに加えて、初期数量をしっかり確保しないとAMDに市場を喰われる懸念もある。もし60系で転売ヤーに数量不足を見透かされて、価格が上がれば、市場の評価大幅に下がるだろう。だからといって、他のGPUやGPGPUの生産枠を縮小してまで下位のラインナップを急ぐ理由もない。だから、急がすよりまず今の生産の安定と、さらに今までより少し時間調整して予定数量を上積みするといった対応をしているのかもしれない。