Pixel 9aのベンチマーク9や9XLに比べて下落する模様 …… コストダウンのためか?
wccftech.comの記事である。
既に今月発表予定のPixel 9aの製品のリークがYoutubeに公開されているようで、そのベンチの記事である。マルチスコアがGeekbenchでPixel 9に比べて低下するというものである。まあ、aは普及品になるので性能が下がること自体は普通だ。生産コストを抑えるために、性能を抑えたSoCが量産されたらしいという内容も書いているが……実際には、性能を抑えて別途生産することはない。わざわざそんなことをするとコストが上がるからだ。基本的には同じものを製品に載せるときにファームでクロックを抑えたり、一部のコアを殺して動くコア数などを変更するかのどちらかだろう。
クロックを抑えれば、ベースクロックが上手く上がらないため、Pixel9や同XLでは欠陥(粗悪)と見なされていた製品でも採用できるし、GPUやCPUのコアの一部を殺せば、コアの一部に欠陥があるものも使える。そうすると、ウェハー辺りの採取率が上がる訳だ。即ち、歩留まり(yield)が上がるので安くなると言うわけだ。これに、クロックが下がる事による熱量の削減があって、冷却に使う筐体や内部部品コストも下げられれば、それなりに安価になる。
Appleが16eで価格を市場の想定以上に上げて、安さを求めるユーザーから批判を浴びたが、Googleも必至にコスト削減の手段を捻出しているのだろう。
尚、記事ではTensor G5がTSMCで製造されこれが最後のSamsungベースのSoCになるとしていて、パフォーマンスも上がるような記事になっているが、パフォーマンスなどが上がるかは分からない。昨年出ている噂の通りだと、性能を大きく上げることよりも、一定の性能でコスト削減に動いているようにも見えるからだ。自社でSoCを設計するようになってからGoogleのスマホは性能よりも、長いサポートと新しい機能の実装に重きを置いているように見えるので、より優れたパフォーマンスになるかは分からない。