Passmarkベンチ、Core Ultra 9 275HXがCore i9-14900HXの性能を総合(MT)で33%上回る …… STは10%上回ったよ。

TechPowerUpの記事である。


Core Ultra 2とCore i9との比較でモバイルでは性能が大きく上がったという記事だ。
ただ、モバイルの場合は、PCの筐体のエアフローによってターボブーストの時間などが大きく変わるので、1件目のテストだけをみて凄いと言える訳では無い。要は、筐体の設計が違えば放熱の効率も違うので、サーマルスロットリングが働き始める時間が変わり、それで性能が劇的に変わることもしばしばあるのだ。特に、発熱が大きい上位品は……。

まあ、一応、シングルの値のみPコアの最大クロック周波数とPコアの最大と標準の中間平均値でIPC(MHz)を計算したものをいかに載せている。最大周波数ベースだとUltra 9は5400MHz(5.4GHz)なので、13%(0.13)ほど数字が良いようだ。一方でaverageだと9%(0.9)ほどしか差がない。これは、基本クロックが2200MHzの14900HXに対して、275HXは2700MHzで、中間に当たる平均が4000MHzと4050MHzで逆転しているからだ。ここから考えるとIPCは10%ぐらいは上がっていることが分かる。

総合(MT)が3割ほど上がっているが、これはEfficient Coreのクロック周波数が平均で17%上がっていることが影響していると思われる。これとSMTを削除したことで、マルチスレッド時の遅延が改善されているのだろう。これを見る限りだと、モバイルプロセッサーはそこそこ良い製品と言える?かもしれない。まあ、私のお薦めは性能こそこれには圧倒的に及ばないが、Core Ultra 258VなどのV系だけれど……

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