NVIDIA DLSS の責任者、RTX 30 シリーズのフレーム生成サポートの可能性を否定せず…… 実際にDLSS4と同じものは無理だろう。
wccftech.comの記事である。
この記事は、RTX 40でオプティカルフローアクセラレータ(OFA)によって供給されたフレーム生成の技術が、RTX 50で一転してOFAを廃止したことで、RTX 30にもやってくるかもしれないという願望である。ただ、実際にDLSS4と同じ手法をRTX 30で使うのは性能面で無理なはずなので、やるとしてもXeSSなどで使う手法を取り入れるかどうかぐらいだろう。
興味深い話ではあるが、例え対応してもRTX 50と同じ品質にはならないことは理解しておく必要があると同時に、DLSSを絶対視するのも避けた方がよいだろう。DLSSは他のSR(超解像)よりも優れてはいるが、ネイティブのラスタライズには品質面で劣っているので、よほど高解像度が必要だったりフレームレートの多さが重要な場合を除けば、使わずにプレイできるゲームなら使わない方が品質は高いからだ。
その辺りが、だいぶ記者達もだいぶNVIDIAに毒されているといえる。
尚、Ampere世代のRTX 30がサポートしているCUDA のAPIバージョン(CUDA Compute Capability)は8.6である。一方でBlackwell 2.0のRTX 50がサポートしているCUDAのAPIバージョンは10.1となる。演算に使える命令セットや粒度、キャッシュの容量にも違いがあるので、DLSS4と同じ命令をAmpereはもちろんだが、Blackwell 2.0の前の世代のAda Lovelaceで処理出来る訳ではない。
もし、それを実装するにしても、AdaのOFA方式とBlackwellのトランスフォーマー方式に加えて、Ampereに新たな方式を……ということになる訳で、理論上は可能でやれないことはないとしても、実際にNVIDIAが積極的にやるとは言えないだろう。だから、否定はしないが、肯定もしていないということになる。
もしも、これが実現するとしたら任天堂のSwitch2がそれなりに売れる場合で、任天堂がそれを求めるなら、それをPCにも供給する可能性があると考えられる。