Eclipsa Audioで空間オーディオにもオープンソースの波が到来へ…… 開発はSamsungとGoogle

ITmediaとThe Vergeの記事である。


MPEGに対するVP9やAV1のように、Dolby AtmosやAC-4、DTS-Xに対するEclipsa Audioという形がやってくることになりそうだ。開発したのはSamsungとgoogleでGoogleは今後ブラウザのAPIやAndroid/ChromeOSなどにこれを供給すると思われる。Samsungは2025年のテレビモデルに早速codecを搭載するようだ。

これは、まだはっきりした仕様は不明だが、空間オーディオでお馴染みの物理音響をサポートしているようなので、先に書いたようにDolby AtmosやDTS:Xの純粋なライバルになると同時に、Telecommunications Technology Associationと連携して認証するプログラムを準備しているようで、THXやDolbyの認証のような品質保証の仕組みも定義されていくようだ。


AV1の登場時期を考えると、多分実際にエンコードやデコードアプリケーションが十分に普及するのは、2年~3年先になるだろうが、これまでYoutubeなどでは5.1chなどのAACサポートはしていても、ライセンスの関係もあるのか、これらは商用に留まっていた中で、これがライセンスフリーで普及するならば、将来的にこれが主流になっていく可能性は極めて高い。

尚、このオーディオ技術の基本仕様はIAMF(Immersive Audio Model & Format)に準じていて、これをCodecや手続き面(認証など)で体系化したブランドがEclipsa Audioなのだと思われる。

一応書いておくが、これは新しいCodecになるので、今後普及していくと仮定するとその音響再生には対応したデコーダーやAVデコードアンプが必要になると思われる。そのため、このオーディオが普及していくと既に空間オーディオを愛用している人は、デバイスの買替えが必要になるだろう。