Sunsui(山水)、CES 2025でAIゲーミングモニターを展示 …… ブランドを買われた先にある末路
TechPowerUpの記事である。
特に製品について評価する話じゃなく、懐かしい名前だったので記事にすることにした。
山水は日本では既に法人格もすでにないが、米国等で登記がありSunsuiブランドを展開しているようだ。このブランドを持っている親会社は香港(中国)に本社を持つExpress LUCK Groupであることが以下のSansui HPに書かれている。多分だが、債務を引き受けた香港のGrande Holdingsの関係である程度知名度があった米国などでこのブランドを利用した販売が行われているのだろう。
現在は、ディスプレイモニター(TVを含む)とサウンドバーを製造販売する会社のようだ。もっとも、このSunsuiは本家とは事実上別会社であるため、上記の沿革に東京で生まれたと書かれているそれとは全く別物だが……。だから、日本での展開はドウシシャとのライセンス契約が満了した後から音沙汰もないわけだ。というよりも、ドウシシャ側も期待ほど売れないからライセンス更新をしなかったのだろう。山水ブランドが分かるユーザーには売れないし、知らない人には特に良い物にも見えないからだ。
山水電気は80年代に掛けてオーディオ御三家(サントリパイと呼ばれた山水、トリオ(KENWOOD⇒JVC KENWOOD)、パイオニア)と呼ばれた老舗企業の一角である。アナログのコンポーネントオーディオで国内だけでなく海外でも評価された老舗だったのだが、デジタルオーディオ時代に乗り遅れて衰退し結局倒産した企業である。
元々山水のオーディオ機器は高級路線だった。デジタル時代に入り、量産されるミニコンポや一体コンポの登場で山水の製品は売れ行きを落としていくことになった。その当時が分かっていると、山水ブランドを買う層にはならない。だからといって、それを知らない人々が山水というブランドを買うかというと、中華系だと思う訳で……価格でお値打ち感などがなければ売れないということになる。
しかし、米国などではSunsuiという会社名で昔の倒産した山水とは異なる法人が、東京で生まれた企業ですと称して事業をしていると思うと複雑ではある。もっとも、セブンイレブンが米国発祥であるように、こういうことはあるにはあるが、本家だったはずの日本では事業をする会社すらないのが、日本ではブランド価値も対してないということを意味している。まあ、米国でこのブランドに価値があるのかは分からないけど……。

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