Intel x86-Sは破棄、開発中止が決定 …… 今後はAMD、Googleなどのコンソーシアムと共同歩調で進める。
tomshardware.comの記事である。
Intelがtomshardware.comの取材に対して、回答を寄こしたという話だ。x86-Sは32bitモード以下を廃止し、64bit以上に置き換えて行く方針だったが、この方針を捨てて、最近作ったx86の共同パートナーとの間での連携へと舵を切るとしたようだ。これは、Intel側のx86におけるシェアが明らかに減少してきており、Intel単体で決断しても上手く行かない上に、記事中にもあるがAMDとIntelで規格が割れることでx86全体の信頼性や安定性に影響を与えることが懸念されるからだろう。
記事中では、Flexible Return and Event Delivery やAVX10(Intel APXも関係する命令セット)の取り組みも進行中だが、これらの計画が調整されるかは分かっていないとしている。現在、これについてもtomshardware.com側から質問をIntel側に送っており、回答待ちのようだ。
AMDはAVX512Fを実装出来ているし、もしかすると、これらの方向性についてもIntelは方向を変化させていくかも知れない。
内容から見られる点として、これはレガシー機能を廃止しないという意味ではなく、AMDなどと連携してこれからのx86の発展性を踏まえた開発をして行くという話になる。即ち、Intelが示したx86-Sという形はきえるものの、この先x86-Sに近いレガシーフリーとなったx86 Advanceが定義される可能性が高い。どちらにしても、この先はプロセスノードの発展による立体実装を除く、面積当たりのトランジスタの大幅増は見込めないので、x86-Sよりも効率的に改善出来る手段をAMDなどと共に模索していくのだろう。