コンゴの謎の病気(仮称:Disease X)情報…… WHOの緊急調査チームも現地入りした模様。
日本では追加の報道が行われていないが、欧米では報道する放送局や新聞社が増えているようだ。
英語圏では今のところDisease Xと呼ばれているが、単純に「謎の病気」という意味である。厨二病の人が付けた訳じゃない。Xが謎を意味するから、そのままDisease Xなのだ。
欧米での報道は少し情報が整理されたようだ。以下はFOXの記事である。5歳未満の患者が多いことが伝えられているようだ。また、発症なのか重症になるまでの推移なのかは不明だが、アフリカ疾病予防管理センターの所長によると、5週~6週の期間で様々なことが起きる(容体の変化)可能性があると伝えている。
英テレグラフの記事では、原因となる病原体の特定のためWHOの専門チームが現地のチームとの合流に向けて出発したという内容などが伝えられている。こちらの記事でも女性と子どもの発症例が多いことが書かれているが、病気が何によって引き起こされている可能性があるのかは、まだ何も分からず、もしかすると毒とかそういうもので起きていることもあり得るぞと伝えている。
次に死亡症例についてだが、コンゴ保健大臣の5日の会見で病気は10月24日から流行が始まっていること。
医療施設で27人が死亡し、そのうち10人が輸血血液の不足によるものであったこと。症例は44人増えて382人になったこと。
症状としては、発熱、咳、鼻水、頭痛、節々の痛みなど季節性インフルエンザ様症状が見られること。呼吸困難や貧血の兆候が出るケースもあること。
元々当該地域は腸チフスの流行が数年前にあり、その影響もあって栄養状態が悪く、今も61名の栄養失調の子どもの情報が記録されていること、子どもの40%が原因不明のこの疾患に罹患していることなどが伝えられている。
それから、パンジ地区の30ある保険区域のうち7つの保険区で影響が出ていることも出ている。
一応死亡者(初期情報)の内訳も伝えられたようで、
当初の376例のうちでは、79人が死亡し、女性患者の割合が高い。患者の比率では198人が59ヶ月以下の子どもで17人が死亡した。
5歳~9歳が28人で4人死亡、10~14、15~19では1人が死亡したようだ。これらの殆どは自宅で亡くなったというものだ。
今流れている情報の多くは、初期情報が整理されて報道されたものになり、昨日伝えたものと重なっている部分が多くある。
一方で、100人超えとして報道されたそれは、まだ内訳などが精査が出来てない情報だったのだろうと考えられる。だから、この後にさらに十代の感染者(死亡者を含む)が多いという情報が再び戻ってくる可能性はある。
尚、先にも書いたが日本(の報道機関)では少なくとも、今日新しい情報は流れていないように見える。まあ、日本はこれまでのこれ関連のニュースを見る限り他国の報道を元に伝言ゲームのような報道するはずなので、他国の報道で目新しいものがなければ、流さないだろう。どうせ、専門家もCOVIDの時のように適当な話をするだろうし。
諸外国ではむしろ現地当局との連絡をとっている新聞社や報道機関も多いようで、それを元に精査を進め報道の正確性に対して、改めて確証あるものだけを選び見直しているように見える。
それから、一部では該当地域に近い場所からの帰国者で、発熱などの症状が出た人に対して、隔離検査などをしているところも出てきているのは、少しナーバスにも見えるが、コロナで苦労したことが理由だろう。日本は直行便がないこともあって、そういう部分に目を向けていないようだが、欧米や中国などはコロナで酷い結果になったこともあり、まだ特定できないなかでも、注意していることが分かる。
元々、5日の時点で保健相は~72時間としていたようなので、早くてそのぐらいなのだろう。遅ければ、もっと時間がかかるだろう。
最後に、関係者の間では、どうも今の段階では栄養状態の悪さが原因の既存感染症による致命ではないかとの見方の方を疑っているようだ。それは季節性インフルエンザなどが切っ掛けで、最終的に弱った体に細菌性髄膜炎などの合併症が出て亡くなっているのではいかといった話である。それは、少なくとも初期の情報においてエボラなどに見られる体表等の出血性症状が出ていないようだと報告されていることと、さらに女性や子どもに多く、栄養失調傾向がある貧しい地域だからと思われる。栄養状態がかなり悪い地域だったようだ。
ただ、それを確認するためにも、早期の原因救命が必要であり、原因調査を急いでいるわけだ。
もしも、既存の疾患でも変異があって感染力が強いとかなると、急がないとCOVIDの二の舞になっては不味いし……
それもあって、報道機関も少し慎重ではあるが、途切れずむしろ情報量を精査して継続的に報道している訳だ欧米では……。まあ、もし結果的に危険な病気だろうが、そうでなかろうが、短期間で亡くなられている人も多いので、結果もちゃんと伝えないと、昨日も記事の最初に書いたが、尻切れ(謎の病気が蔓延で、その後を伝えない)に伝える日本の報道みたいな状況だと不安だけを煽ることになるからでもある。
尚、私が次にこのBlogで記事を書くとすれば、今日明日に情報が大きく変わったとしても月曜日になり、この記事ではなく、新規の記事で伝えることになる。今ある状況から見ると、当該地域の外側への広がりが無さそうで、かなり限定されているように見えることから、SARS-CoV2/COVID19のような悲観的な話はなさそうで、どちらかというと、栄養、衛生状態などの影響が疑われるようだ。
まあ、昨日も書いたが海外旅行などを計画している人は、今後もこれに関する情報に注意する必要があるだろう。
ただ、最悪の状況になる可能性は、現地の衛生状態や病気における症例などの情報が精査されていく中で、少し下がってきているようだ。後は、それを立証できる病原体などの情報が根拠を確実にするだけある。もちろん、SARS-CoV2がそうであったように、軽く見積もった結果、後から手遅れになるほど蔓延して酷い結果になることもないとは言えないので、注意は必要である。