Battlemageは本当に出てくるのか?……G21向けのLLVMパッチが登場。
VideoCardz.comの記事である。
先日の記事では、デスクトップなどでのBattlemage供給は放棄された可能性があると報じられていたが、これは、逆にモバイルなどが消えてデスクトップのみが残るという記事になっているようだ。ただ、本当に出てくるのかは不明だ。どちらにしても、オールラインナップ(モバイル~デスクトップ、リテイル~OEMまで全て)での投入確率は低いのだろう。儲けがある程度安定する市場を選んで投入するか、しないかを慎重に検討しているのだと思われる。
即ち完全に出荷を止めるつもりはないという意味になる。だから、パッチの開発は行われているのだろう。しかし、大量に出荷する予定は今のところ立たないと考えられる。理由は、何らかの不具合があるのか、コスト上または製造上の問題か?はたまた、期待通りの電力性能を達成出来ないかいずれかだろう。結果的に、製造に対して販売見込み価格が合わないため、生産量を縮小していたり、他の製品にTSMCの生産枠を移行させる方向なのか?最もそれさえも決まらずに噂だけが先行した可能性もある。
まあ、11月頃まで待てば全て判明するだろう。
今ある現実で見れば、出荷が遅れているBattlemageのdGPUを選ぶには価格が相応にお手頃でなければ厳しい。そうなると、Intelにとって出す理由も減ってくる。消費者が狙っているIntelGPUの価値(他より価格性能面でお得)と、Intelが考えているGPUを売る理由(ある程度価格的にお高く販売出来る)がこの遅れで完全に離れていく中では、今のBattlemageは出してもIntelにとって利にならないからだ。
これが、TSMCではなくIFS内で歩留まり良く製造出来るなら価格を抑えて競争したかも知れないが、結局TSMC委託であるためNVIDIAやAMDと調達コストは変わらない一方で、開発費は遅れで嵩んだはずだ。即ち、値崩れが少ない製品向けのみに注力すると考えた方が無難である。