PS5 Proの仕様がほぼ確定?…… 3.85GHzのCPU高クロックモードを搭載。レンダリング性能は45%向上。PS5も継続販売。
VideoCardz.comとThe Vergeの記事である。
ProにはCPUのクロック周波数3.5GHzの標準モードと、3.85GHzの高周波数モードがあるらしい。
当初は4.4GHzとされていたが、これは正式に消えたようだ。放熱コストを踏まえたものなのだろう。
尚、この高周波数モードになるとGPUへの電力供給が削減されてGPUのクロックが1.5%ダウン(そして1%性能が低下するー多分GPUの性能のことと思われる)するらしい。RAMの帯域幅は576GB/sに増える。また、システムメモリとして利用出来るメモリー枠が現在の12.5GBから13.7GBに増えてよりアプリケーションでのメモリー利用効率が上がるようだ。
ソニーのアップスケーリング技術はFSRベースなのだろうが、独自の仕様のようで、300TOPS(Int8/FP8/BF8のいずれかでの操作性能と推定される)の演算をサポートしており、それらを利用して時間軸ベースのアンチエイリアシングとアップサンプリングの実装を置き換えるものらしい。これにはHDR(Display HDR)もサポートされるようで、入力(処理入力の先行割込と思われる)はDLSSやFSRと似ているらしい。
これのサポートには250MBのRAMが必要である。
尚、1080pの画像を4Kにアップスケーリングするには現在2msの遅延が発生するが、将来的には改善したいとしている。最大8Kまでをサポートする。
そして、レンダリング性能が最大45%アップするようだ。
というものである。
尚仕様表は以下となる。あくまで、PS5 Proの仕様は噂ベースで出ているものを元にしているので、正式発表のそれではないことに注意して欲しい。
GPUの行列演算の仕様がちょっとはっきりしないものの、RDNA3にRDNA4(仮称)の先取りをした何かが搭載されていると見られる。これが単純にRDNA3のCUで処理出来るWave Matrix Multiply-accumulateであれば、RDNA3または3.5なのだろうが、何らかの行列演算専用の装置があるっぽいという噂があるので、行列演算用のXDNAをGPUに統合したものと推定するのが良いだろう。それが、NVIDIAのTensorやIntelのXMXのように機能すると思われる。まあ、外れて実際はRDNA3.xのままWMMAで処理する可能性もある。実際に性能の向上率を考えると、CUいくつかをWMMA専用に割り当ててもこの仕様ならレンダリング性能45%アップを維持出来る可能性が高い。
だから、良く分からないしWith ML(Machine Learning)で括弧RDNA4としている。
CPUの仕様は、Zen2のままである。VideoCardz.comのコメントには未だにZenを更新すればという話も上がっているが……
システムソフトウェアや命令セット、メモリー管理(SMM)の互換性を考えるとZen2のままなのは当然である。PS6にするなら別だが……後方互換がいくらあってもプラットフォーム構成がガラッと変わるZen3やZen4にするならメジャー更新にしないと割にあわないのだ。システム設計コストが跳ね上がる割に、Proの名称では役不足(力不足ではなく全体の構成が大きく変わるのに、Pro止まりでは付加価値が小さすぎる)だからだ。汎用のパーソナルコンピュータを見ると、そうは見えないがコンソールはガッチガチに仕様を固めてシステムもアプリケーションも最適化しているのでそうなるのだ。
ちなみに、Zen世代の仕様は以下である。後方互換があっても、仕様は違う。Windowsベースで開発しているマイクロソフトのxboxならある程度出来るかも知れないが、システムソフトウェアを専用にしているソニーがそれをやることはないだろう。最小の命令セットで最大の性能を発揮する仕様のはずなので、CPUの変更をするとかなりシステムソフトウェア(OS)にてこ入れをすると同時に、PS5側の性能低下を抑える措置とそのテストに金を掛けなければいけないだろうから……。