ソニーがPS5 Proの情報漏洩を受けて内部調査を実施 …… 調査していることまで漏れちゃうのが凄い。
TechPowerUpの記事である。
ソニーが最近の新型機に関する情報漏洩を受けて、開発に関わる情報管理要件の厳格化を進めると同時に、調査をしているようだ。本当に極秘で現時点で出しては困るものの一部がリークされたようだ。多分だが、PlayStation Super Resolution関連のターゲット情報とデザインが漏れたことだと思われる。スペックは他社もある程度漏れているので多少なら漏れても影響はないだろうが、ソフトウェア関連の技術情報や筐体の詳細なデザインが漏れると、Microsoftや任天堂などのライバルに推測されたり、他社カスタマイズ契約部品が使われている場合は、その技術情報に守秘が伴うことがあるので、漏れると不味いのだ。この場合は、AMDのRDNA4由来のRDNA3というのも影響しているかも知れない。
これ、ゲーム機だけではなく、NVIDIAやIntelとライバル関係にあるPC向けのGPUのロードマップ予測に対しても影響しかねないからだ。
AMDのGPU担当が、FSR/AFMFにNVIDIAやIntelと同じML/DL手法を入れる計画という発表の意味もこれで補完された訳だし……。
そうやって見ると、近い将来発表会で売りにするはずだったSR関連の情報が漏れたのが逆鱗に触れたと考えるのが妥当だろう。昨日SR関連の記事を書いたが、あれはコンピュータハードやAPIなどのソフトの観点で見ると、それに興味がある人から見ると、上記したように他方面で目指している物が分かりやすく美味しい情報だったからだ。
そして、この調査の情報が事実なら、漏れた情報の目指す方向性は今も変わっていない(スペックは多少変わるかも知れないが、方向性は同じ)ことを意味している。
ちなみに、xboxは流動的から大丈夫みたいな記事になっているが、xboxの場合はスペックの表面情報は出ているが、ソフトウェアに起因する部分は出ていないのだ。そこが大きく異なる点だ。ソニーは、このところハード関係の漏洩が極めて多い傾向にあり、そこにソフトに関わる先端技術の漏洩も含まれてきている。そりゃあ厳格化して当然だろう。
ついでに言えば、Switch2も結構ソニーと似たり寄ったりの噂が漏れているが、こちらはそもそもハードウェアやソフトウェア技術としては枯れた製品群を使い性能はそこそこに留めていると見られる情報なので、もれてもさほど痛くはない。何せ性能は今の製品がものすごく枯れている状態で、次はAmpere世代になると仮定すれば総合性能は軽く5-10倍ぐらい上がる。それでも先端じゃないのだ。使う技術は組込向けのNVIDIA半導体だろうと分かっている。そうなると、ハードやソフトの情報が漏れても、痛くはないし、むしろ、よほどの性能厨じゃなければ、ある程度期待に変わる。元々ハードの価格は他のゲームコンソールより安いので、欲しい人は今でも買うだろうし。
ソニーはハードとソフトの能力で最先端のリアリティゲーミングを出来るという売りで作っているから、漏れるのはある程度承知はしているとしても、絶対に漏れちゃいけないものが漏れれば死活問題になるわけだ。下手するとAMDなどにも漏れないようにしっかり守秘義務を負わせていただろうし、自らも負っていたのに、自分の周りから漏れたとなればキレるわな。
そういうことだと思われる。まあ、誰が漏らしたか調査して分かることではないと思うし、最近はゲーム業界でも解雇が多いのでその影響で漏れたのかも知れないが……。この内部調査の情報まで漏れているとなると、今現在も洩らし続けている人が内部または守秘を知ることが出来る外部関係者いることを示している訳で……結構深刻な問題だろう。
漏らしている本人がこの記事を読んでいるとは思わないが、もし読んでいるなら、組織にいる中で会社組織内で守秘とされているこういう情報をリークし続けているなら、何らかの切っ掛け一つで、職務以外でもだんだんと人からの評価を失い始めることがあるので、気を付けた方が良い。何せ、契約の一つも守れず、漏らしているのだからそれは一番近くにいる組織や人の信頼よりも金や情報を漏らすことによって得られる優越感に浸ることを選んでいるひとを示す訳で、関係悪化に繋がりやすくなる。調査が始まっているのにそれに気がつけないなら、不味い。
まあ、何となくだが、これ漏らしている人が一人じゃないから漏れているのではないかと思う。これを漏らした人はやった人じゃなく、漏らした人のせいでこれが始まったことを不満として吐露した可能性もある。だけど、これもソニー的には漏らされると困る内容だったと思われる。即ち、情報管理体制と内部統制(外部との統制基準の在り方)がボロボロってことだ。