Qualcomm Snapdragon X Elite が Core Ultra 7 155Hを負かす…… AIもグラフィックも強い。問題は……

wccftech.comとTechPowerUp、tomshardware.comの記事である。


Snapdragon Elite Xの性能はバイナリー変換またはARM対応が必要なCPUの演算以外については本当に高いようだ。
殆どのテストでRyzen 8040シリーズとMeteor Lake(Core Ultra 7)を負かせる性能があることを先行ベンチで示し始めているからだ。GPUとAI(NPU)性能で……ちなみに、CPU性能はものによるといったところだろう。これは、プラットフォームが異なるためである。

それが原因でもあるが、欠点があるとすればOSのバイナリー変換がどこまであらゆるアプリケーションに通用するかと、何より価格だろう。正直今出ている少なくともSamsungが予定している最上位の価格はAppleよりも強気であり……厳しいお値段だ。今後廉価版もいくつかのバリエーションで出てくる見込みだが、それらの性能がどの程度まで落ちて、どのぐらいの価格になるかによってこれが本当に受け入れられるかどうかが決まると思われる。

尚、バッテリーライフは今までと同様に高いようだが、これはWindowsユーザー側から見た評価の対象としてはそれほど大きなウェイトを占めないだろう。結局のところ今持っているPCと同等に使えるなら、それで満足する可能性が高いため、バッテリーの持ちの長さが長ければそれは嬉しいだろうが、その前にアプリケーション互換や価格が見合っているかの方に目を向けるだろうから……



今のところQualcommとその製品群を使うメーカーはこの中の価格設定で失敗しており、過去に何度もチャンスを逸している。今まで価格設定を安めに設定して、今回から本気を出していれば、もしかするとWindowsの可変タブレットやモバイルノートの半分以上を既に獲得していて、これからハイエンドもと意気込んでいたかも知れないが……。いくらAIが凄いと言っても、そもそも生成AIの処理を専らするなら、dGPU内臓を選ぶだろうし(dGPUのUL Procyon実行なら4000は軽く超えるだろう)、ベンチマークが凄くてもQualcomm製品群の問題は以前から、そこじゃない感が強いのである。