キャサリン英皇太子妃、写真加工認め謝罪…… 編集が容易な時代の問題点。
AFPBBの記事である。
何故これが問題なのかというと、報道機関は事実を伝える必要があるからだ。合成写真を許してしまうとコンピュータグラフィックスでも通ってしまう時代が来るかも知れない。事実として伝える写真は加工されていてはいけないという前提が日本は(表向きは報道憲章や倫理憲章があるので、守っているはずだが、この1年でも強い者に味方すると問題となった怪しいことがいくつもあったので)知らないが、少なくとも一般的なジャーナリズムの中にいる人々にはあるというのが一般的である。
英国はブレグジットで外れてしまったが、欧州(EU)の場合は2009年に欧州委員会で採択された評議会憲章があり(以下はアーカイブURL)、それに基づいた報道が為されている。
ちなみに、日本でもこの加工を報道として許すことはないはずだが……先にも( )書きしたような問題と、アジア圏全般にもそれなりに見られることだが、基礎(義務)教育の影響なのか日本の皇室関連でこれが行われた場合、良いじゃないかという国民は居そうだ。日本はどちらかというと思想に社会主義・共産主義または翼賛主義な傾向があり、報道倫理というのもを自分の中であの人は理由があってそれをやったならやってもいいはずだと思い込む人も多いからだ。いわゆるマインドコントロールに嵌まりやすい国とも言える。
まあ、画像を見れば分かるが、明らかに合成または編集が行われており病名も分からない中では憶測だけが広がることになる。容体もはっきりしないのに元気そうに見せる加工写真を出したのではと見る人も出てきかねない。これは、どう考えても報道倫理に外れる行為であり、それを皇室(王室)がやったというのは英国の人々からしても残念以外の何事でもないだろう。こういう嘘というのは、結果的に国民や民衆から信用される開かれた王室という点では、とてもマイナスになる。距離が出来てしまうのだ。
病気で療養中で今は、元気がないですけど頑張って病気を克服するためにまたは家族との時間を大切にしていますと言う方が、人々はそれに心を寄せて励ましや、そっと見守るといった行動を取るものである。しかし、何故か元気そうな画像を、コラージュやPhotoshopなどのAI編集で切り貼りして、やってしまうと……もし元気だったとしても、病気の治療が思わしくなかったとしても、そして例えこのあとに本当に今の写真などを公開して信用を戻そうと努力しても、これは本当なのかに疑義しか出て来なくなるという問題にも繋がっていく。
これはとても難しい問題だが、それが知名度が高い人の宿命であり王族であっても、政治家であっても、芸能人であっても信用が求められる人の場合で且つ病気等で療養している人の場合は、これが結果的に逆効果をもたらすことがしばしばあるという現実なのである。
ただ、今回の場合は本人が皇族(宮殿)のSNSに投稿したもので、画像編集をしていたことを本人が認めているようだ。
その結果としてこういう大きな話になったことで、むしろ本人が心を痛める結果になっているのかもしれない。世間を気にせず療養をしっかりして、公務に復帰出来ることが確定してから、今度は編集していない映像や写真で元気なところをアピールすればよいだろう。
尚、この手のコンピューテショナル編集はスマートフォンでは標準でカメラアプリに内包されていることもある。Pixelでは消しゴムマジックとかあるし、スマホじゃなくてもCamera HDRを使うと露出の異なる画像を連続で撮影してそれを融合するため虚像が入ることがある。そのため、真正性(間違いなく本物であること)を説明するための撮影の場合は、この手の機能に頼らないことが求められる。
というより、スマホの撮影機能に至ってはやり過ぎの製品も多いと言うことである。

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