マンション出入り口塞いで撮影、敷地を無断使用…フジテレビ「逃走中」……迷惑系テレビマン(撮影)

まいどなニュースの記事である。


いつもなら、この手の炎上ネタはすぐに新聞やテレビ局がニュースの主題にして引っ張り上げるが、こういうのは他テレビ局や新聞社はすぐに扱わないのが日本の鉄板である。スポーツ紙でさえもすぐには扱わず、ちょっと世間で他のネットサイトが扱って消せない程度の火が点くのを待つ傾向がある。

ちなみに、これをYoutuberなどの個人がやると迷惑系○○と呼ばれ、さらに報道機関などで専門家やコメンテーターが新しいディスり用の言葉を生み出したりする。しかし、テレビ局や制作会社がやっても、そういう扱いにはしないのである。しかし、迷惑を掛けるユーチューバーをそういうなら、これも迷惑系というべきだろう。

ついでに言えば、「一般の方々と我々は違うんです。静かにしてください」というのはまあ、確かに一般の人とは違う感覚が一般人の常識から離れている。多分、とても可哀想な社員教育を受けた人なのだろう。

そもそも、テレビ局の職員や社員だから一般とは違う権利がある訳ではない。テレビ局のスタッフでもある特定の業務で且つ特定の取材をしている人を除けば、特権はないのだ。

それが何かというと、報道取材の特権というのがあり、取材プレスの記者は事件現場などにある程度入ること、独自に取材することが許されたりする。もちろん、事件などでそれを伝えると被害が拡大したり、犯人が逃げる刺激するといったことがあれば、報道官制を引くこともあるが、理由がなければ、報道の自由というものが保証されるわけだ。その結果、民衆がやり過ぎと批難するかそれとも良く暴いたと言うかは別である。まあ、日本の場合はそれで声がでかい者への取材を萎縮して本来やるべき取材をしなくなり、逆に特に力のない個人とかを攻めて、強引に取材することが年々増えているように見えるが……それは別の話なので置いておくと、そういう人々が違う訳だ。

それに対して、報道取材以外の番組撮影なら特権など何一つない。公道や私道での大規模な撮影や立ち入り制限をする場合は、その許可を自治体や警察、私有道路の所有者または利用者に予め通知して、その許諾の範囲内で対応する必要がある。これは、特別も何もなく社会規範としてのルールである。

もちろん、昔はそれでも通った場合があるのかもしれないが、基本的に昔からこれは法的に変わっていない。多分これを指揮していた現場監督は、そういうのを知らないか、今まで圧力で何とか出来てきた結果、今回のように問題になってしまったのだろう。


最も、今はテレビ局に対する世間の見方はかなり厳しいはずだ。自分達の都合の悪い報道はしない、強い者に屈する。報道したいことばかり一日中報道して、肝心の報道を濁すというのが既に世間から見た日本の報道機関だから、こういうことをするとどうなるかというと、例えメディア関係者がそれを報道しなくても、炎上することになる。

本来は、これこそ真っ先にテレビ局や新聞社が報道して、調査改善を積極的にするように促すべきだが……結局は、どの社もお互いに忖度し合って、傷を隠し合い支え合っているように見える状況になるから、だんだんと若い人に限らず、テレビに対する信頼がなくなり嫌気へと繋がるのだろう。テレビ局でも、昔は高給で華やかだったが、今ではスポンサー減少や、受信料減少もあり、下の人間ほどある程度になると離職する人も多くなり、そこで働きたいという人は、減り始めているようだ。

しかし、こういうことが報道よりも先に、ネットのニュースで記事になり、広がるようだと余計にテレビなどで働きたいという若者は減っていくだろう。本当に子会社だろうが派遣会社だろうが委託だろうが、テレビ局や新聞社などの機関はコンプライアンスと事件や問題を起こした時の自らの自浄体制、それからライバル会社の不祥事などに対する報道の仕方(悪いことなら忖度せずに速やかに伝え、他の企業事件で問題点検証したりしているならそれもする必要がある)をしっかり考え直すべきだろう。


ちなみに、これ迷惑系Youtuberのネタなら、多分短時間でもニュースネタになり、この報道対応だと今の時代なら下手するとお昼や夜、週末のワイドショー系番組で30分ぐらい時間を取って議論するネタにする可能性があるだろう。