27インチの8Kディスプレイが登場……TCLが発表。
Wccftech.comの記事である。
これが15年前なら日本の企業が発表していた内容であるが、時代は変わった。
TCLが DTC 2023(中国のディスプレイテクノロジーエコシステムカンファレンス2023)で、複数の次世代ディスプレイを発表したそうだ。TCLは日本では三洋のディスプレイ工場を取得しており、中国ではSamsungから工場を取得している。もっとも00年代からSamsungのLCDモニターの一部の製造はTCLである。さらに、日本のJOLEDにも出資しているので……次世代OLED開発にも熱心だ。
TCLが急激にモニター事業で成長しているのは、そういう一環的な投資故だろう。
今回、65インチで120Hz/8K、しかも曲面の Ink-jet printed(IJP) OLEDという恐ろしい製品まで発表したようだ。
IJP OLEDはJOLEDの知的財産であり技術である。結局、日本から流出してやっちまった感が強いだろうが、国内で事業にしなかったのだからしょうがない。
沢山売れるかどうかは別としても(ちょっと見た限りでは曲面なので、個人で利用する遊び以外で売れる品とは言い難い)、意欲的な製品であることに違いはない。ちなみに、曲面モニターを好む人は主にゲーマーや映像を見る人などのエンターテイメント好きに多いが、クリエーションなどの仕事で精密さを求められるとゆがみが出てしまうので使えない。
また、複数で利用する場合は、画面の囲みの中の中央にいる人には没入感があるだろうが、周りの人はそこから外れて仕舞うため……不便という問題がある。だから、大画面では、買ってしまって後悔する人もそれなりにいてあまり売れない傾向にある。まあ、32インチモニターぐらいを個人で遊びに使うなら別だろうし、これで潮流が出来ればもしかすると売れるという考え方なのかも知れないが……。
ただ、ここに気が付くかどうかで分かれるのだが、曲面に合わせて映像も曲面対応の映像(曲面方向である斜めに深い奥行き)になっていく訳でもないので、それに気が付くと本当に微妙なのである。FPSなどのゲームやオフィスソフトなら平面モニターより視線移動(目を動かす範囲)が狭まるので良いのかも知れない。
そして、タイトルの27インチの8Kディスプレイ(3D対応)も発表されたようだ。これは、視線を監視するセンサーも付いた2D/3Dモニターだそうだ。
ちなみに、モニターの調子が悪いと以前書いていたが、結局、安いIOデータのモニターに買い換えた。
色味がちょっとかわってしまった。まあ慣れれば良いだけだ。