Intel 4の製品がMeteor Lakeより先に登場…… EricssonのRadio Access Network Processor(無線アクセスネットワークプロセッサー/RAN Processor)

tomshardware.comの記事である。


Intel 4(旧名:5nm)の半導体製造技術は間もなくMeteor Lake(Core Ultra)で利用されるIntelにとって最新の半導体技術である。これが、Meteor Lakeに先駆けてEricsson(エリクソン)のRAN向けプロセッサーに採用されたという記事だ。
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元々Intelは、外部に自社の半導体製造ラインを開放していなかったが、10nmの製造ライン開発に躓いた頃から、方針転換を行い段階的に他社へのファウンドリー供給をはじめてきた。現在は、IDM2.0という方針のもとで設計も含めた包括的なサポートパッケージまで供給し、以前は古いラインの供給だったが今は、先端ラインも含めた供給方針へと変わっている。

これは、自社の高クロックで動作する高性能半導体x86には使えない場合でも、センサーや無線、モデム、低クロックで動く超小型マイクロプロセッサー、SoC(システムLSI)、アプリケーションプロセッサー(ASIC)などの製品で開発費と研究費を捻出しようという狙いを実行したものである。

要は、x86では使えなくてもx86より小型で低クロックなら使えるかもということだ。半導体の微細化に伴う研究開発費は、この1世代でも1.2倍~1.5倍に跳ね上がっていると言われる。一方で、高機能高性能の大型半導体を1つの300mmウェハーで作った場合の初期歩留率は、世代を重ねるごとに低下している。今は6割(4割が不良品)でスタート出来れば万歳のレベルだ。TSMCが発注を受けて作ったApple M3は初期で5割前後だったとも噂されるほどだ。

即ち、最初に製造するのが大きな半導体は、製造に掛かる値段が以前の数倍に上がっている訳だ。じゃあ、それで売れるのかというとそれが企業ではなく個人向けであるなら難しくなってくる。だから、最初に製造する物を、そういう製品ではなく、小さく低クロックの製品にして、数を大量に作ることで、欠陥率を減らすようにすれば、例えばそれがこの記事にある通信会社向けの無線コアネットワーク向けの用途なら、十分に利益が出るお値段で出荷でき、且つ不良も少なく、さらに相手方も省電力や小型化を武器に商品を展開できてWin-Winが実現できる。

元々、高性能プロセッサー向けに使うはずだった技術だから、組込向けだと余計にメリットが得られる。
ちなみに、Intelにとっては投資家に半導体事業を手放さなくてもこれで利益が出ることと、半導体としては下のスケールで試す事で、高性能の半導体での完成度の向上に寄与することにもなる。まあ、Intel 4の場合は、当初の予定通りにMeteor Lake-SやHの出荷がないので、問題解決には失敗し、結局、外部向けが中心になったという理由だろう。

当初予定通りなら、Meteor Lakeの出荷はもっと早い段階で始まっていたはずだから、むしろ、Intelの本命側の計画が後ろずれし、Ericssonが先行してしまったと考えられる。多分今後は、Meteor Lakeの派生をどこまで出すのかにもよるが、もしArrow Lake系が順調なら、Meteor Lakeや次世代Xeon(Intel 3/Intel 4のリフレッシュ版)の製造が少量に留まり、Ericsson以外のベンダー(例えばNVIDIAなど)へのIntel 4供給もはじめるかも知れない。


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