日立、カメラ付きの大容量スリム冷蔵庫。買い物しながら庫内をスマホで確認…… それよりも強烈に上がる白物家電の価格の方が恐ろしい。
昨日の家電Watchの記事である。
日立では610L台の上が700L台だったので、670Lは前の世代にはない。そして、カメラ搭載モデルは617Lと540L(両方横幅68.5cm)のモデルだけだったが、新たにカメラモデルに88cmの横幅で奥行きが短いモデル(高さは同じ187.5cm))を加えたという記事だ。
これの恐ろしい点は、予価(予定参考価格)である。現行の617LであるHXCC62Sが25万~35万円(現在の店頭標準価格は全国30万円前後)なのに対して、540,000円になっていることだ。しかも、HXCC62Sの後継となるR-HXCC62Tも51万円まで跳ね上がっている。
実勢価格が幾らになるかは不明だが、ネットの格安店でももう40万は超えるだろうと考えられ、1.6倍~1.8倍ぐらいまで跳ね上がる計算である。恐ろしい程のインフレが起きている事が分かる。尚、冷蔵庫の上位モデルに関しては2年前まで20万円をちょっと上回るぐらいで購入出来るものが殆どだったので、この2年ほどで上位モデルの予価や実勢価格は倍以上に上がっている。
ただ、CPIがそれに連動しないのは、単純に販売台数がこの価格上昇で減り、CPIの寄与度をかなり下げているからだと考えられる。流石に数年前まで半分ぐらいの価格でも買えた家庭用冷蔵庫1台に50万出す人は少ないだろう。まあ、上位モデルの中古家電が最近はそれなりに売れるようになっているのも分かる。値段の上がり方がエグいからだ。また、生産が終わった型落ちが、価格が下がるどころか上がっているのに、売れるという傾向も最近は以前より出ているのも、この影響だろう。
次のモデルが桁こそ同じだが、前より1段(2倍)近いレベルで価格を上げていると、型落ちの数量の少ないモデルを漁った方が安い。値上がりしていても、そっちの方がお得に見えるのだ。
その結果、それを選ぶという流れが生まれ始めているのだ。
これは、エアコン、冷蔵庫、洗濯機で恒常的におき始めていることだ。特に冷蔵庫は故障するとすぐに買替えが必要になるので、選んでいる余裕がない。その時即日配送できる予算内の製品を探して買うことが多いからだ。そうすると、電気代が安い上位機を選ぼうにも高くて買えない可能性も出てきかねない状況に既になっているわけだ。そういう点では、壊れる前に買い換えることがこれからは大事になるということになる。
これだけ価格が上がってくれば、白物家電の出荷額が伸びるのは当然だろう。だからといって、家電量販店やメーカーが売上げは大幅に伸びても、利益を押し上げているかは別の話なのが、エネルギーや原材料の価格が上がる怖さだ。日本人が日本の大手メーカーの家電を高すぎて買えなくなる時代がもしも来れば、企業ブランドは先進で日本の優れた企業になるが、それを国民が買えないとなると、ある意味でその国に居る人は、途上国のブルーカラーと変わらない存在になるのだろうか?
そんな雰囲気がヒシヒシと感じられる辺りが恐ろしい。
まあ、アイリスオーヤマなどが家電で成長するのも大手のお値段が高いからである。
尚、間もなく新入学や就職で一人暮らしをする人もいるだろうが、最初の製品で凄く良い物を買う人は少ないと思うが、下手に凄くいいものを買わないことである。物の値段が今の価格で安定するとしても、まだ上がるにしても、下手により優れたものを買うと、物価が予想以上に上がり、賃金が連動しないなら、次の買替えでランクを落とさなければならなくなるからだ。良い物を買うのは、所得などが満足いくレベルになってからにしないと、次の買替えで買った商品が前の機種より電気代などで上回り、満足出来ないことも有り得る。
それでも、今一番を買っても良いが、ランクダウンを繰り返すと、やる気が減退し気が滅入る(病んでいく)人もいるので、必要最低限から上の製品の中で、まずまずのもの選ぶのが良いだろう。
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