日本がスペインに金星! 首位で決勝T進出 カタールW杯 …… 流行語大賞には入らない12月の事柄。

AFPBBの記事である。何というか、魅せるな日本はというのが正直な感想である。
そこまで逆転とか、ビデオ判定とか……魅せなくても良いのに。ギリギリまで視聴者を稼いでくれるのが今回の日本代表である。


この試合はAbemaでは今もフル版やダイジェスト版が無料配信されているので、興味がある人は見ると良いだろう。

この試合は全体を見れば、日本が前半は劣勢で、何度かのチャンスはあったもののほぼ相手に試合を牛耳られていた。西が7割、日が1割五分のポールキープ率だったのだから、カウンター狙いだけで圧倒的に劣勢だった。
それが、後半立ち上がりで雰囲気をガラッと変えて攻撃を行い連続で得点をしたことが、勝利をもぎ取る形になった。特に1得点目の堂安律の特典は、文句なしの運びだった。

そして殆ど直後と言ってよい2点目である。直前タッチラインを割ったかのように見えたボールが、真上からのビデオ判定で割っていないと判定されたからだ。これで、2点目を前半10分以内にもぎ取ったわけだ。この判定には2分弱を要したが、僅かに掛かっていると判定されたことで得点となった。その後はこの2得点を守り切ったこと、スペイン側がそれ以上の得点を許さなかったことで、日本が勝利をもぎ取り、自力で予選の一位通過を果たした。

このリーグでは自力通過は不可能とされていたほどの強豪揃いの中で、FIFAランキングでは格下(とは言っても順位差はさほど無い)のコスタリカに1点を取られて負け、他の圧倒的な差のある豪州勢に勝利し予選突破したことは、快挙だろう。

何よりこのビデオ判定があったから、日本は2点目を取ったが、多分ビデオ判定システムがなければ、これはゴールにならなかったと考えられる。ルールはそうでも、横から見れば割っているように見える可能性があったからだ。これは、最後までボールを追うことの重要性を示していると言える。次は日本がその判定でもぎ取られることも有り得るからだ。


<想定外に盛り上がるワールドカップと
        テレビからネットに世代交代する放送>

しかし、これで今回はそれほど人気が出ないだろうとされていた大会が、お金を殆ど出さなかったテレビ局などの考えとは裏腹に猛烈に視聴率を上げることになるのは確実だ。

例え日本がトーナメント初戦で負けたとしても、決勝トーナメントに行くと行かないでは、雰囲気が変わるからだ。
何より、試合をAbemaが独占で買ってくれたことで、今回は時間などの都合で見られなかった試合や、CSなどでしか放送されなかった試合が、いつでも見られることも、決勝Tに入ればプラスに働くだろう。テレビ放送がやっと、無料のIP放送に置き換わり始める時代へと変わろうとしているということでもある。それが、日本のテレビ局や新聞社が東京五輪まで電通やADK、博報堂の談合力を使ってまで盛り上げた五輪の後のワールドカップというのも何とも美味しい感じだ。この調子で、AbemaTVの利用者が安定し、黒字化まで一気に進めば、テレビなしでもコンテンツも充実する事だろう。

まあ、今回テレビ放送に比べて、Abemaの方が本田圭佑を解説に付けているので、冷静で戦線の状況を見た解説をしているのも、ポイントだ。テレビでは極端に喜びなどを解説や司会が表現するが、それも自然な範囲に収まっていて、まだ試合は続くのだという緊張感を維持するように諭している辺りもよい。

最近は、試合もまだ序盤だというのに極端に入れただ取られただと感情表現する司会者や解説が多くて、ちゃんとプレーを見たい側からすると、極端にどんより、ふわふわするのであまり解説入りは見たくなかったが、Abemaはそれが本田圭佑のお陰でしまっている。それも、評価され始めているようで、テレビから移ってくる人もそれなりにいるようだ。

さてここからが、タイトル後半に書いた話である。

<流行語にはならないW杯>

ちなみに、もしも日本がワールドカップでこの先勝ち続けて、優勝したとしても、ワールドカップ関連の語録は今年の流行語や来年の流行語にはならない。何せ、既に今年の流行語は昨日発表されたからだ。しかも、野球言葉がいくつかを占めており、他に政治関連の用語と商品名が含まれている。だんだんと、流行語というよりはただの名詞になってきている。

尚、今年世間に出てきた言葉として見ると、SNSでは「おでけけ」(おでかけ)などが上がっている。これは、JC-JK流行語大賞の上半期でもの部門1位のSpy×familyという漫画・アニメの ことば部門2位にあるアーニャの台詞である。

本来なら新語や流行語というならば、ある程度、世間でそれ以外の用途にも使われているか、使われないなら使われないで、皆が知っている「ことば」でなければいけない。ただ、村神様なんて知らないしという人はかなり多いはずだ。多分、プロ野球好きでも様なんて言わないから、流行語じゃないという人もいるだろう。

後は、政治経済ネタが「キーウ」「国葬儀」「宗教2世」「悪い円安」と多すぎである。多分回答率が30代以下より50代以上に多くなっていると考えられることと、流行らせたい輩がメディア関係にいるのだろう。多分若い層だと、「物価高」の方が良く使っただろうし、宗教2世なんて言葉より、「統一教会」と言った発言の方が多かっただろう。国葬儀ではなく国葬と新聞社まで書いていたのだから、国葬だったはずだ。キーウより核戦争とかWWIII(第三次世界大戦)とかの方がまだ懸念されたワードである。これらの殆どは、テレビ、報道、専門家からみてその言葉を流行らせたかっただけだ。そして、そういうのを見ていた高齢者には多少刺さったのかもしれないが……世間には刺さっていない。

ちなみに、ある程度世間に刺さるなら、「検討士」とかの方が自然発生した一部で使われる流行語である。実際に、雑誌社などでも検討ばかりとかの特集が組まれるようになったぐらいだから、これこそまだ流行語として使える言葉だろう。

後は、ヤクルト1000は……日経トレンディーの番付に入っていたからということだと思われる。こういう商品が昔から入ることはあるが、昔に比べて流行っている人が偏った商品が多いのが気になる。


私にとって本当に意味不明なのは、スマホショルダーとてまえどりである。誰が使っているの?と聞きたい。

流行語っぽいのは、私には刺さっていないが「きつねダンス」はそこそこ流行ったのであれば良いのかも知れない。ただ、これも野球だからじゃないかという懸念は拭えない。そして、新語ではないが、流行語として使う人が多かったなら、「知らんけど」というのもありだろう。流行ったかどうかは知らんけど!

って使い方は、それなりに見ることがある。

でだ、結局12月の頭に決めているため、W杯が今年の流行語になることはない。その上、既に今年もそうなのだが、1月2月に起きたことは流行語に選ばれにくいという側面がある。逆に言えば、野球はちょうど10月にはシーズンが終わるので、それが好きな輩から見れば、使いやすいだけなんだろうなという感じだ。ただ、本当に流行するのはそのポストシーズンが終わっても、最低でも次のシーズンが始まるぐらいまでは、その話題がある程度残り、ある程度その話題を誰かに振れば、知っていると言えるぐらいの内容だったり、または知らんけどもそうだが、おでけけのように、その言葉を聞いたときに調べて見たくなるとか、使いたくなるような言葉であることが大事だ。

政治なら「検討士」の方が、ある意味で新語として使いやすい。それで、総理を会場に呼べば良かったのに……国民の声を聞く人なので、きっと来てくれたか?それとも、検討した結果、行くか行かないかも決められず、当日まで来るかどうかの連絡が来なかった……という可能性もある。

まあ、現代用語やユーキャンなので、結局アンケートなどに答えてくれる人の年齢や性別に偏りがあるのだろう。

これは今後もスポンサーとなる企業が続ける間は変わらず続くだろうが、今の選考方式が続くと先は長くないかも知れない。かなり、報道系が流行らせたい言葉が多く使われているからだ。自然発生であなたが今年覚えた言葉とか、人に言われて自分も使いたいと思った言葉は何ですかという質問にすると、たしかにこれは新語・流行語でもおかしくないかもと思う人が増えるだろう。

尚、今月は他の今年の漢字とか、いろいろ年を締めくくる話題が出てくる見込みである。そこにサッカー関連が入ることはないだろう。もし、日本代表が勝ち続ければGoogle トレンドあたりが、来年になって出すはずの、トレンドワードで入ってくるかも知れない。これこそが、本当の意味で流行語となるのである。

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