FTXの破綻、金融システムには好影響も …… 中銀や大手行に波及しなければ……

ロイター通信の記事である。


これで、政府系の絡まない仮想通貨に、昔ほどの勢いはなくなるだろうという記事だ。実際にその通りにいくかというと、予想は難しいところだが……。政府の絡まない通貨というのは、犯罪にも使われやすく、昔の円天(電子マネー)のように資本がない企業がネズミ講紛いのセールスで金を集めるのに使う道具としても使われやすい特性がある。

最近は、その独自電子マネーを使う企業も多いが、会社が倒産すればこの電子マネーは戻ってこないことを忘れてはいけない。仮想通貨の取引交換所も基本は同じである。ただ、日本の場合はマウントゴックスの問題などがあり、金融庁の監督に基づいて出資法や金融商品取引法、銀行法などの範囲で返金できるだけの当座は持っているはずだ。

しかし、この記事をみて思うのは、果たしてこれが、金融システムにとって良い影響を与えるのか?という点だろう。
個人的には、好影響を与えるように書かれているが、この内容を読んで、好影響か?という程度で、特に無風であるか、この記事にある影響度を超えていたり、これでも仮想通貨に流れる資金が持続するなら結果的に政府管理の金融システムにはマイナスになることを意味している。

即ち、これはFTXの倒産をすぐに、こうなるという予測に基づいて整理せず、最低でも1ヶ月ぐらい様子をみて、仮想通貨を使う人が多い世間というか新興国も含めた反応を見極める必要があるということを意味している。

この手の記事は、早く出すことで当たれば素晴らしい予想屋になれるのだが、最近はこの手の先行予想が結果的に、状況判断を鈍らせたり、悪化させることもしばしばある。要は、最初に流れるアナリストの情報のどれを信じるかで、結果的にデータより、信じた人の情報に踊らされることになり、データを細かく見極めることが出来なくなるわけだ。すると、情勢がより悪くなるのに良くなるかのように見てしまって、不安定になることもしばしばある。

実際に最近の市場は、経済環境は悪化しているのに、市場は変な熱気を持っている。昨日まで、悲観的だったのに翌日には何も数ヶ月後の予想が変わった訳でもないのに楽観していることもしばしばある。これは、リーマンからまだ15年も経たない中で、あれを恐怖しているからこそなのかもしれないが、今の状況はある意味で未曾有が起きればリーマンより、金融のマイナス連鎖が始まる懸念があり、その懸念に向かっているか、それとも間もなく終わるのかも見えない中で、多分大丈夫だろうという楽観が占めているように見える。

ただ、まだ米国の利上げは止まっていないし、物価上昇も率が下がっているだけで、止まったわけではない。また、仮想通貨も一頃よりは下がっているが、今日は全面高である。規制強化を謳っても、新興国がそれにのめり込み続けると結果的に、その影響は先進国にも出てくるわけで、今すぐどうなるとは言わないが、次の10年や15年を考えると、仮想通貨ショックが中央銀行や基幹銀行を要する金融市場に影響を与える人が、将来来るかも知れないことを示したと、考えておいたほうが私はよいと思っている。

無視できないから規制を強化しているが、それに全ての国が載っていこうという雰囲気ではないからだ。

この記事へのトラックバック