航空ショーで空中衝突、6人死亡 第2次大戦時の軍用機―米テキサス州……Bell P-63F KingcobraとBoeing B-17G Flying Fortressというラジアル機。
時事通信社の記事である。その下は、ASNの当該事故情報である。
どうも、航空祭でB-17G(実際には編隊飛行でConsolidated B-24 Liberator、North American B-25 Mitchellも一緒に飛んでいた)が滑走路上空に高度を下げながら緩い左旋回に入る際に、ニアラインで上を抜けるつもりだったのか、それとも計画にない飛行ルートだったのかは分からないがP-63F(こちらもNorth American P-51 Mustangが2機との3機編隊)が接触して墜落炎上したようだ。
世界の航空祭を見ると年に1度~2度程度こういう事故が起きるが、今回は1機が骨董品レベルの爆撃機だったこともあり、B-17の乗員が5人も亡くなってしまったようだ。
どちらかまたは双方の操縦ミスだろう。サービスで高度を下げすぎたりしたことで、ぶつかった可能性は大いにあるからだ。
計画とは違う飛行速度などで飛べばありえる。今回の場合は、別の編隊が同時に飛行していることから、相互が交差する場所での高度を互いに上手く確認出来ていなかったか、または古い航空機なので高度計器にズレがあったという可能性もある。
この機体はターボプロップになる前の、ラジアルエンジンを載せた古い機体なので、機体の不具合で特に、計器類がズレていることは往々にしてあることだ。その辺りは後に分かるだろうが、旧型機体を複数飛ばす場合は、ある程度安全マージンを広めに取っておかないといけないと言える。
しかし、この手の博物館展示されているレベルの機体が、あと何機動態で保存されているのか知らないが、現役を終えているものは、どこかで動態保存から静態保存へと切り替えないと、事故で人や貴重な資料が失われることになる。まあ、保守部品がまだ製造されていて、やろうと思えば新品で1機ぐらい組み上げられるぐらいの部品があるなら別だが……。
これは航空機に限ったことではない。