カピバラが女児かむ 頭や首など2週間のけが 富岡・群馬サファリパーク …… 雄に上げて雌に餌やらなかったとかかな?

共同通信社の47NEWS(上毛新聞)の記事である。


餌やりが出来るふれ合いコーナーというのは今では動物を扱う施設ではどこにでもあるほど、身近である。
通常は、亀、ウサギ、牛、馬、羊、山羊、モルモット、カピバラ、アルパカなどで比較的温厚な個体を選んで放していることが多いが、彼らにも機嫌が悪くなる瞬間があり、噛みついたり、蹴ってきたりということは時々ある。ただ、たいていは追い回したり執着しなければ、ちょっと蹴られたとか噛まれたぐらいで終わるのだが……今回は、首や頭などを噛まれているので、人で言うところの突発的に殺意が芽生えたことによる凶行と同じだろう。

その子どもの行動を見る中で、何らかの怒りのスイッチが入ったのだと思われる。
多分餌やりで、その雌以外の雄に餌をやったことで、雌が怒ったか、または匂いやたまたまその子がやった行動・仕草などで怒らせたか?といったところだろうが、襲ったカピバラと言葉が通じる訳でもないし、実際のところは分からないだろう。



これは、飼育する側が配慮すべきことだが、動物によっては餌を貰う順番や量がその縄張りに属するメンバーの中で存在することがある。
猿や犬科の動物は特にそれが強く、他の動物でも親子と番、または妊娠中の動物だとそれに執着することがあるので気を付けなければいけない。柵の中に入っての餌やり体験をさせるなら、そのグループのしきたりを、飼育している側が把握して、一頭だけに全部上げちゃダメとかそういう部分も確認しておかねばならない。

それから、嗅覚が人より強い動物は、香水や芳香剤、防虫剤(虫除けスプレーや虫除けシール)、匂いのするシールやアクセサリーなどに対して敏感に反応することがあるのにも注意が必要だ。一部の施設では、そういうことが看板などで注意書きとして書かれていることもあるが、書かれていない施設も今は結構多く、係員も説明しないケースがある。本来は、動物園や水族館などの生き物施設は、動物の側にとって生活しやすい場所であり、我々はお金を払うものの、そこにお邪魔する立場であるから、その辺にも注意が必要であり、施設側も、それを徹底して貰うように求める事が大事である。

事件や事故が起きてからでは遅いのだから。まあ、飼い犬に手を噛まれる(手を掛けていた人からの裏切りを意味する)なんてのはことわざでもあるが、実際に、いつもは大人しく言うことを聞いてくれる飼い犬でも、機嫌が本当にすこぶる悪い時にはあることだ。だからこそ、全くの他人が入るこういう施設では、ふれ合いコーナーでも、ある程度保護者や周りの人が気を付ける必要がある。


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