ゴキブリを自動で見つけレーザーで殺す装置 数万円で自作も可能……殺すだけでは無く、巣を除去するという効果の方が本命だが……。
ITmediaの記事である。
原文を読んだところ使っているコンピュータは、NVIDIAのJetson Nanoを使ったようだ。
これで標的を決めてレーザーを放つだけの簡単なお仕事である。そして、これ害虫駆除向けの記事だから良いが、ゴキブリで実践できるということは、人でも動物でもできる事を意味している。ロシアとかウクライナから始まる今の焦臭い時代。多分そういう研究は各国の軍内で秘密裏に行われていることだろう。
ちなみに、当該の記事では殺す装置として書かれているが、実際に記事に書かれているのは駆除と分散(住処の中和)である。弱いレーザーを使う事で、ゴキブリが嫌う光によってゴキブリが住処から逃げる効果を狙った物だ。これは、倉庫や冷蔵庫、キッチンのシンク下などに応用すれば、料理店などでゴキブリが蔓延るのを一時的にでも軽減できる可能性はある。即ち、これで完結するものではなく、ここから商品への応用も出来そうな面白い品である。
尚、駆除装置として考えると、これは有用ではないだろう。理由の一つは結局、誰かが死骸を片付けないといけないからだ。ゴキブリが嫌いな人は、そもそも死骸すらも見るのが嫌な人が多い。そのため、最適なのはゴキブリホイホイのような粘着剤を使って中身が見えないか、または見えない場所で死んでくれて完全に掃除不要かどちらかである。レーザー装置の場合は、レーザー装置の手入れで必ず周囲を見ることになるはずで……当然だが、死んでいれば死骸を片付けないといけない。それは、苦行である。
あと気になるのは、これは安価に兵器や武器転用が可能な技術であることだろう。正直こういう駆除装置をネットで共有する仕組みはそろそろ改めて、大学や研究室などでちゃんとそれなりの管理が出来る人だけが共有出来るような仕組みを作るべきであり、安易に誰でも使えるものとして伝えるものではないだろう。平和で誰もが、それを安全に使う時代なら良いのだが既にそんな時代じゃ無くなりつつあるからだ。
まあ、日本では低出力ならともかく高出力レーザーは法的に規制対象になっており、購入出来ないだろう。だから、間違った使われ方は難しい。
ただ、海外ではそういう規制が少ない国も多いので、これが争いの道具にならないと良いが……
ボードコンピュータの性能が上がって、何でも出来るようになってきていることを意味し、それは豊かな証拠に見えるが、どんな豊かな技術も、悪いことに応用が利くだけにそういう人が出て来ないことを願う。