NURO光、「遅すぎ」批判で宣伝文を変更? 「混み合う時間帯も高速!」消える...ソニーの見解は …… バックボーンが追いつかず。
J-CASTの28日の記事である。
NURO光は2013年から関東を中心に1Gbpsサービスを開始したソニーの光回線サービスである。回線のバックボーンはSo-netのそれを使っており、GPONを国内の一般契約向け回線で最初に採用したのがNURO光である。ちなみに、NTT東西の回線と勘違いしている人もいるが、それは間違い(勘違い)である。確かに収容はNTTの基地局で行われるが、回線は収容局でSonetの基幹に置き換わる。
そのため、プロバイダーもNUROではSo-netベースになる訳だ。逆に言えばだからこそ速度低下がNUROだけで起きてしまうのだ。もし、NTTの代理回線契約なら、この問題は起きなかっただろう。
ちなみに、NUROが独自であることは、ONUを見ても分かる。NUROではZTEのONUを中心に採用しているからだ。
NTTは日立や富士通、三菱などの日本メーカーが中心となる。またNECはこの3つの中で唯一PPPOEに対応している。NTTの回線を使う仮装キャリアはPPPOEキャリアとなる。
尚、KDDI(au)はNECである。KDDIのバックボーンは電力系の東京電力(TEPCO)及び、KDDIの自前通信網である。収容はKDDIでも一部地域や契約を除いて原則NTTの収容局内で行われるのは、KDDIもNTTも、ソニーも同じである。これは、電線が各地域の電力ネットワークの自前なのと同じだ。収容局の機材と敷設した住宅側の機材が専用品に置き換わるのである。(もちろん、その管理手数料は各社が支払っている。それを含めての契約基本料なのだ。)
では、何故速度が低下する事があるのか?全く低下しない場所があるのは何故なのかというと、これは収容分けとエッジコントローラーのオーバーフローが影響していると考えられる。そもそも、光ファイバー回線は、1線、1線で収容を同じにしていたら月額利用コストが万単位に跳ね上がる恐れがある。そこで、どの事業者でもだいたい10~32ぐらいの契約を一束ねとして、同じ収容装置(コントローラー)に収容し、ベストエフォート管理している。さらに、その先にエッジホストサーバーがあり、そこはサーバー規模に応じて束が数百~数千集まってくる。この先が基幹網となり、いわゆるバックボーンと呼ばれる回線だ。
NUROの場合は、一部地域で夜間極端に速度が落ちているようなので、エッジホストか収容のどちらかまたは両方でオーバーフローが発生し、速度が低下していると考えられる。特に、NUROをFor マンションなどの集合住宅で契約している場合は収容部でオーバーフローしている可能性が高い。
NUROは制限しないために、ロードバランス制御を掛けずに椅子取りゲーム方式でベストエフォートを確保している可能性もある。そうすると、多くの接続が入った時に、全部の速度が一斉にダウン(低下)するという事態が起きやすくなる。もし、この方式で喰らっていると、設備投資が追いつかなくなった時点で、契約受付を一次的にでも止めないと、混み合う時間に記事のような事態が起きるだろう。
ちなみに、NTTやKDDIの回線ではこれが発生する率が低いのは、通信速度をある程度動的にコントロールするロードバランス制御の仕組みが徹底されているからだ。これは、均等分割の手法だ。帯域制限ではなく速度が100に対して接続要求が10なら10の速度で10を繋ぎ、20になると5にするという仕組みである。尚、これは帯域制限と勘違いする人もいるがそれとは異なる。帯域制限というのはよく使っている人など、ある条件に抵触する人の速度をどんな速度要求があろうと一定より出さないように制限する事である。
これは、プロバイダー側でも行われていることがあり、そのお陰で全体から見ると、極端な通信ロストが起きないのである。但し、深夜など誰も使っていない時間などに最高に速いことも減ってくることがある。どうしても、常時フレーム監視と制御が入るので、上限が少し下がるのだ。
NUROが、これによって速度低下しているなら、動的制御を入れれば改善するだろうが、人が少ない時間に最速を享受することも難しくなるだろう。一方で、ロードバランス制御を入れていても、一部のマンションなどで速度が落ちているなら、回線契約が多すぎたことが原因で、投資が追いついていないからだ。半導体などの部品が不足した昨年は投資が難しかったはずで、今年は物価高で同じ金額では設備増強が出来ず後手に回ったはずだ。それでも、契約を待たせずに行ったことで、これが起きたのならば解約が増えて落ち着くまで、放置するか、または赤字が出ることになっても設備投資を急ぐか……どちらかになるだろう。
今、記事が出るほど問題になっているとなると、解約率が上がる恐れもあり、これから景気が悪化することも考えると、投資しても、厳しいという見方も出来る訳で、これで訴訟まで起きて敗訴するようならNUROからのソニーの撤退もあるかもしれない。
何せ、コロナ渦が終わると、暫くは固定回線を持つ理由が低下するからだ。

バッファロー WiFi 無線LAN ルーター WSR-1166DHPL2/N 11ac ac1200 866+300Mbps IPv6対応 デュアルバンド 3LDK 2階建向け 簡易パッケージ テレワーク 日本メーカー 【 iPhone 13 / 12 / iPhone SE(第二世代) / Nintendo Switch メーカー動作確認済み】