Intel Arc A770、ついに10月12日から販売開始!価格は329ドルから …… OEM/ODMで売れれば良いが……

PC Watchの記事である。


GPUは現在値崩れが進んでいるので、この値段でもIntelのGPUが売れるかどうかというと、かなり厳しいだろう。そも、Intelの動作対象はAMDやNVIDIAのGPUより遥かに狭いマザーボードに限られており、ゲーミングでも動作NG(不安定、フレームレートが低い、起動しない)がそれなりにあることが分かっているので、情報弱者でなければ、IntelのArcを選ぶ理由はない。

今のところこのGPUにメリットがあるとすれば、AV1のエンコードをお安く出来ることぐらいである。だが、その用途で使いたい人は、このGPUを使うにはパソコンを買い換えないといけない人が大半である。もう少し対象となるマザーを増やせば売れるかな~。難しそうだ。

<329ドルだと日本ではGeforce RTX 3060を選ぶ>

米国のGeforce RTX 3060は419ドルが基準価格だが、日本では既にものによって49800円以下まで3060は価格が下がっており、その価格は米ドルだと345ドルほどである。ちなみに、執筆時点ではPH-RTX3060-12G-V2が45,980円で米ドル換算で320ドルを下回っている。

即ち、この値付けでは既に売れるに売れないラインとなることが確実である。ただ、これより下げると、原価割れするから下げられないのだろう。
NVIDIAの製品も価格がこれ以上下がらないとみているのかも知れない。


<OEM/ODMが鍵>

今回のIntel GPUは出荷時期が遅れすぎた。もう1年早く製品を形にしていれば、品不足もあって、これでもかなり売れただろう。
しかし、今は景気後退が始まっており、特にハイテクはコロナが終わりを見せたことで、基本的に買替えの需要が一巡した後に入っている。そのように見ると、Intelが一定の地位を維持するには、OEM/ODMでの採用が鍵となる。

既に一部のメーカーはIntel製のGPUをdGPUに採用したモデルも出しているが、これが広がり評価が下がらなければ、3つ目の選択肢になっていくかもしれない。ただ、どうしても気になるのは使えるハードの選択肢が狭いことと、サポートしているAPIの範囲が狭く、dGPUはアップグレード用途もそれなりに活況だったが、それには絶望的という点がある意味で、Intelの足を引っ張る形となっている。

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