Apple M2等発表-期待ほど性能は上がらず、iOSは何故iPhone7を捨てたのか、為替価格改定……などなど

WWDC22が始まり、初日にApple M2搭載のMac新製品の発表が行われた。

<iPhone 7はiOS 16に対応せず……GPUが原因かな>


また、iPhone向けの新OSであるiOS16のサポート範囲も発表され、iPhone 7シリーズまでがサポートから外れることが若干の市場での衝撃を与えているようだ。A9ベースのiPhone 6sと初代SEシリーズが今年消えて、A10 Fusionベースの7は来年だと思っていた人も多かったようだ。

Bionicブランドと違いPowerVR GT7600がGPUに使われていたため、これを除去するためiPhone 7までが切り捨てられたのだろう。
それだけ、Appleの独自GPUはISPやDSP、CPUなどのドライバーと一体的に運用されようとしていると思われる。
もしかすると、AMDのAプロセッサー時代のAPUよりも、APUとしてハードシステムレベルで統合されているのかもしれない。
そして、iOS 16ではソフトもやっと縛りが消えるのかも知れない。

ちなみに、次に切り捨てるのは、iPhone 8系だろうが、これを切り捨てる理由は、最小のiPhone 8のメモリー容量が2GBだから一斉にPlusなども含めてサポートから外すというのが一番しっくりくる対応だろう。まあ、切り捨てないと、新ハードが売れなくなるぐらいの性能領域に達しているので、定期的に切っていくことは決まってる。


強いて言えば、今回の切り捨ての結果、物価高が影響して、買替え先がiPhoneではなく安価なAndroidに向かうようなら、暫く次の切り捨てはお預けになるかもしれない。

ちなみに、iOSの新機能はロック画面に自由なカスタマイズ画像の設定が出来ることらしい。
まだ出来なかったのかよ!と突っ込みを入れるのは、長くAndroidを使っている人ぐらいだろう。ライブ壁紙ベースのホームやロック画面、動画のロック画面が作れるのはAndroidの長年の特権だったが、やっとiOSもそこに手を入れることになるようだ。


<Apple M2の性能向上は控えめ……
     Appleに優先供給するTSMCを持ってしても超えられない壁に突入>

AppleのAプロセッサーやMプロセッサーの派生も含む製品で、倍数を出さずにメジャー更新するのは珍しい。
少なくとも機械学習のテンソル演算ぐらいは最低でも1.5倍ぐらいになってきたからだ。
今回は消費電力比で2.3倍になったが、同じ電力枠というのを守って1.18~1.35倍の範囲に留まった。まあ、プロセッサーの世代交代による1世代進化として見ると順当だ。

これは、トランジスタ数から見ても順当である。160億相当のトランジスタ数から200億相当のトランジスタ数で、1.25倍に留まっていて、性能もその枠で見ると1.25倍になっているためだ。即ち、1.18~1.35倍の中間値に入るからだ。後はクロックが上がった部分と上げられなかった部分、または下がった部分の影響で誤差があるぐらいだろう。

しかし、2020年11月に投入されたM1を1.5年(18ヶ月)という半導体サイクルの中で見ると、数字の伸びは明らかに鈍化している。電力枠を上げれば、2倍にも出来なくは無いのだろうが、ムーアの法則である18~24ヶ月でトランジスタ数2倍の壁は突破出来ないまあ、そもそもリソグラフィーが5nmで同じリフレッシュ版(N5P)であるため、ダイサイズも一回り大きくなり、一部発熱などの問題が少ない場所を貫通ビア(TSV)で多層の積層にして補っているのだろう。

即ち、微細化の停滞が始まる中で、何とか性能は上げたということを意味する。

これはIntelがSkylake(14nm世代)から、Kabylake、Coffeelake、Amber Lake、Whiskey Lake、Comet Lakeなどなどで何年も同じアーキテクチャで止まっていたあれが始まったということを意味する。ただ、Appleはそうなるのを知っていて、同じノードで消費電力枠を堅持しちゃんと性能が上がるRocket Lake(14nm)に1年半で置き換えたと考えれば良く出来ている。


これに対して欠点があるとすれば、これもまた特に国内では為替差の影響が出ることにある。今回その価格改定も既成の製品まで含めて大規模に行われることが発表されているので、一時的な話として書いておくと。

為替の影響で、M1 シリーズの上位の旧モデルとM2の新モデルの価格や性能が同等になったり、ちょっとM1の上位品がお得かも?という状況が一部の店の店頭在庫だと出てくる恐れがある。既存品も価格改定をすることが発表されているものの、店頭品の在庫は旧価格で数量限定の客引き商品として売られるケースがあるからだ。

まあ、これらの在庫が無くなれば価格は上がるわけで、影響は少ないだろう。


<WWDCは金曜まで続く>

尚、WWDCは金曜日まで続く、いわゆる基調講演で発表されたのがこれだが、この後にも開発者向けのカンファがいくつも行われていく見込みである。その中でもしかすると、何か面白いポロリがあるかもしれない。

ちなみに、Appleは今回、カプコンのゲーム、バイオハザードヴィレッジをApple Siliconで獲得したようだ。

ゲームと言えばXboxタイトルも出来るWindowsという位置づけが今は大きく、AppleはMacアプリケーションの不足がずっと指摘されてきたが、このカプコンを皮切りに雪崩が起きるかどうかが注目されるところだ。WWDCではそういう開発者を誘い込むための、ソフトウェア技術も注目されるが、一般の人が見るのは新製品の話であるため、あくまで出ても何か小さくポロリぐらいだろう。最終日辺りにもう一つぐらい何か出てくるかもしれないが……。



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