B.1.1.529-omicron valiantはDelta valiant等に比べて8割が軽症 …… 感染力は2~4倍。

ロイターと毎日新聞社の記事である。


国内でも大阪の教員に市中感染者が見つかったことで、これはもうかなり浸透していると見せ付けられたomicron valiant(B.1.1.529)の話である。

少なくとも南アでは、入院が必要な中等症以上が8割減り、重症が3割減ったようだ。元々無症状は含まないものと考えると軽症が5.5、中等症が2.5、重症が2ぐらい、重症のうち45%ほどが日本では死亡すると仮定した場合、中等症が8割減ると0.5になる。重症が3割減ると0.6となる。その分が、軽症に上がるとして89%が軽症になる。死亡率は示されていない。これは、南アでは高齢者が少ないためだと思われる。

重症と中等症の比率が逆転しているのは、中等症になる人の多くが重症に至るからだと思われる。元々体が弱い高齢者や、治療が遅かった患者、または医療の提供が追いつかない状況になれば、中等症より重症が増えるかも知れない。これは南ア基準なので、日本だとまた変わるだろう。

そして、感染力が2から4倍に跳ね上がる。特に小児でも発症し易いことが分かっている。即ち学校感染が広がるということでもあり、大阪の学校で見つかったと言うことは、市中ではかなり無症状や軽症が広がっていると見るのが妥当だ。多分、多少症状があって感染していても大半の人は病院など怖くて行かないだろうし、家族も行かせないだろう。もし軽症で行かせて感染が見つかれば、日本だと丸ごと周りが検査され、隔離される訳で、病院に風邪症状で罹るのを避ける人は多い。

欧米では既に軽症・無症状での入院隔離やホテル隔離は終了しているが、日本は医師会の影響なのか、厚労省の影響なのか知らないが、未だにその辺りの議論は進んでいない。7-9月の状況を見てやったのは医療提供体制を拡充することだけで、本質は変わらない辺り、第6の波が来たらまたてんやわんやになるかもしれない。


これらから言える事を書くと、現状ではomicron valiantはDelta valiantよりは感染力が強い一方で、重症化率は何らかの理由で低いことが明確であると言える。但し、日本の今のSARS-CoV-2に対する医療法制で考えると、東京で日に万人の感染が数日出ると医療は逼迫すると考えられる。死亡水準が概ね3割減ぐらいと推定した場合、重症者のうち31.5%の死亡になる。

これを式にすると、日に一万人が陽性になる。
そのうち、7-8割ぐらいは無症状で7000から8000人残りの2000人のうち
軽症が89%(1780人)
中等症が5%(100人)
重症が6%(120人)となる。重症者のうち31.5%が死亡する可能性があるとして、37.8人となる。

ただ、この死亡者数はもっと下がっている可能性もある。以前は2週間ぐらいで死亡する人も多かったが、今は治療が進んでいることもあり、死亡する人でも、2週間以上経ってから亡くなられることもあれば、以前なら無理だった回復をそれ以後にする人もいるようだ。またomicron valiantの迅速検査がまだ確立されていないこともあり、死亡例がいずれかが分からないケースも多いと思われる。そのため、はっきりしない。

本来入院が必要なのは、この220人ということになるが……7-9月のままでやると、全入や全施設監視が当初は行われるため、すぐにいっぱいになるだろう。

尚、~4倍の4倍で計算すると、最盛期の陽性者数は5万~20万人/日と推定される。仮に20万人としたら、
無症状は16万人
軽症は3万5600人
中等症は2000人
重症は2400人という計算になる。但し、重症や中等症は最終的に一時でも達するというだけであり、検査時点で重症という意味ではない。また、中等症や重症は初期に早期の安静(早めの睡眠、しっかりした食事、そして発症中に他の感染者と接触しないこと……接触すると呼気から捨てる以上に体内にウィルスが入り悪化する可能性がある)を確保できれば殆ど風邪と同じになる可能性が高いと考えられる。

要は病院に行かなくても良いから何かおかしいと思ったなら、家で数日休め(休ませろ)ということでもある。

入院が必ず必要なのは中等症以上なので、病床はそのために確保されている必要があり、ホテルなどの施設療養所は中等症以上になる可能性が高い感染者の(持病があるなど)観察用のみに充てるべきであろう。

これは、あくまで数字上の仮定である。
このように計算した場合、一番恐ろしいのは、Delta valiantと同じ意識で医療機関に入院させていると、Delta valiantより早くに病床が足りなくなるということだ。これに対して、臨機応変に対応出来るのかが大事であると同時に、コロナと一緒に……Withを掲げるなら、もう怖い怖いというよりも、想定される中等症や重症の数字を出したうえで、付き合い方を考えた方がよい。

尚、感染が広がったと仮定して、感染が広がったから海外との渡航制限緩和という話が出る可能性もあるが、それをやるのは好ましくない。全体の状況が抑えられてからやらなければ、長く尾を引く可能性もある。制限すると決めた場合は、ある程度落ち着くまで制限を伸ばすのが妥当である。

まあ、どちらにしてもこれから日本でも感染は必ずある程度は広がるだろう。最悪だと、検査数の限界があるので、どこまで増えるかは分からないが、日に10万~20万ぐらいまで行くかも知れない。ただ、そこまで検査して纏めて公表するキャパが今の日本の医療行政にあるのかと聞かれると、政府は拡充しているからあると思っているかもしれないが、この数ヶ月でそこまで至っているとは言い難い。まあ、東京は五輪が終わったので増えて居るかも知れないが……。



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