NVIDIAがノートPC向けGPU「GeForce RTX 2050」を発表、搭載製品は2022年春に登場予定 …… 世代番号はTuringだが中身はAmpereな製品。

ITmediaと4gamerの昨日の記事である。実際に発表されたのは17日なので先週金曜日のことだ。



Ampere世代のRTX 3050とTiのLaptopが出ているのに何故今更2050のTuringなのかとなるかもしれない。
実際に、nVIDIA側の一般コメントには、何故今更とか、これがRTX 20の最後か?と書かれている。

ただ、この製品はAmpere世代のGA107Sである。TUではない。
またGeForce MX550がTU117(Turing)となり、MX570はGA107Sとなるようだ。

生産末期や中期になるとこういう交差販売が行われ始めるものだが、デスクトップ用が出ない辺りを考えるとまだ出す気がないのだろう。というか、今のお値段だと出しても厳しいお値段になる可能性が高いので、出さないとも言える。

<最後のTU117となるMX550>

TSMCで生産されている12nm TU117はMX550が最後になると思われる。尚、MX系はこれまでの製品と同じなら、NVDEC/NVENCが外されているはずで、iGPU側のそれを利用することになる。その分、消費電力の削減とパフォーマンスの最適化に寄与する製品である。

動画編集やクリエーションに向いているという説明もあるが、実際には必ずしもそれに拘る製品でも無い。単純にLaptopボリュームで見た時にDiscrete GPUの利点のみに特化する分、電力効率がよくTGP/TDPが25W枠に収まるということが利点になる。それが静粛性などに寄与するため、音や映像などを合わせて編集する用途では冷却の風切り雑音が出にくいなどの面でビジュアルワークにも向いているケースがあるだろう。また、バッテリーワークでもフルパフォーマンスをユーザー設定で強制しなければDiscrete GPUの割に長持ちすることが期待出来る。

NVDEC/NVENCに必要とされるメモリーリソースを食わない部分をGPUの処理に回せるというメリットがあるかもしれないが、そもそも動作する電力枠が低いのでRTXより純粋な性能が高いわけではない。

MX450も同じTU117だがこれはRT Coreを無効にし、2GBのGRAM且つPCIeレーンも4xだった。MX550は、4GB GRAMに対応し、レーンは8に増えている。RT Coreが搭載されているので、ray tracingをサポートしているようだ。
これが最初のMXでのRTコア搭載になると思われ、TDP/TGPは概ね25W~30Wに収まると推定される。

<MX初となるAmpereコアのMX570>

これは、Samsung 8nmで製造さ入れているAmpereコアのGA107Sが採用されている。
RTコアの数はTU117のMX550とは段違いに増えていると推定され、GPU-Z Databaseの情報では32になるようだ。
MX550とは全く別物である。TDP/TGPは25~35W枠内になると思われる。

尚、MX550にも書いたが570でもMX450などと同じ仕様になると推定され、NVDEC/NVENCは利用できない可能性が高い。
そういう可能性が高い事を覚えておくとよい。
まだ、その辺りのデータシートは出ていないが、今後以下のリストに追加されるだろうから、最終的には以下で確認されるのがよいだろう。

<性能はRTX 3050デスクトップ並か?、GeForce RTX 2050 Mobile>

これも、MX570と同じAmpereコアのGA107Sである。TDP/TGPがワングレード上がり、45Wになる。その分パワフルに動作し、MXとは比べものにならない最大性能を発揮できるかもしれない……。あくまで最大であってそれを維持出来るかどうかは、筐体の冷却次第である。モバイル版の場合は、デスクトップ版とは違ってどうしても筐体の熱密度が高く廃熱の性能が下がる傾向にあるため、期待通りには行かない傾向がある。特に夏場は……。

MX570と大きく違うのは、このGPUは単体で全ての機能を持っているという点にある。もちろん、NVIDIA Optimusによる制御も可能なゲーミングやビジュアル製品となる。静粛性や電力性能より性能に降っているので多少でも静かにビジュアルワークが出来る製品を求めるなら向かないかも知れない。

RTX 3050のMobileとの違いは、クロックやシェーダーユニット数が上がっていることなど……どうもGPU-Z(TechPowerUp)のデータが正しいなら少しパフォーマンスが上がっているようだ。また、TDPも75W⇒45Wと大きく下がっている。メモリーバス幅は64bitに半減している。


まあ、その通りになっているかは実物を見ないと分からない。
尚、まだ見ぬRTX 3050のデスクトップ版は、GPU-ZのTechphowerupでは以下のようにTDP/75W枠でRTX 2050と同等になっていることから見ても、製品で実際にベンチマークが出て来ないと本当の性能は分からない。これも今から出てくるなら、Sの枠に近づく可能性はある。https://www.techpowerup.com/gpu-specs/geforce-rtx-3050-4-gb.c3744


<RTX 40 Seriesの登場が近づくことを感じさせるラインナップ>

交差型番(世代番号と製品のアーキテクチャが一致せず前後する製品)が出るようになると、そろそろ次の世代が気になる季節となる。交差型番は概ね製品末期になると表れる製品である。最初に上位を高価格で投入し、その時に規格外で外れたものを選別して出荷し、さらにそれでも落ちた物と、今も生産している新品を混ぜて販売するのがこれとされる。こうすることで、欠品を極力減らし、利益を得るわけだ。即ち、既に上位は生産調整に入っており、次の製品が生産を始めているか、テストの末期にあると考えた方がよいわけだ。

NADIAは次の製品群(Ada Lovelace/製造型番はADとなる見込み)では再びハイエンドでTSMC N5(5nm)に再び戻ってくる見込みである。これが、お目見えするのはCES(米国で年初1月5日~)か、それともGDCか(米国で2022年3月21日~)か、Computex TAIPEI (台湾で2022年5月24日~)分からないが、特にコロナの後に何事もなければ、このいずれかまでには形が見えるだろう。

それまでの間には無理かもしれないが、来年は、dGPUのお値段がコロナ前に匹敵するぐらいまで下がってほしいものだ。今の状況では、デスクトップのGPUを交換する気になれないのだから。まあ、だからモバイル向けのMXやRTXブランドの幅が広がっているのかもしれない。でも、モバイルでは継続的に安定した能力を発揮するには向かないし、拡張性もないから困るのである。

しかし、Amazonでも楽天でも価格ドットコムを見て思うが、RTX 3060Tiに8-10万出すとかない。



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