半導体不足緩和への期待しぼむ、リードタイムが11月に再び長期化 …… 何も変わってないし。

ブルームバーグの記事である。


2018年頃から半導体不足は徐々に悪化し、2020年に半ばまでに急悪化した。

そして、2021年は工場火災や水不足、ロックダウン、電力不足、米中の対立などでより悪化した。ちなみに、これが深刻として投資が拡大したのは昨年後半~今年にかけてであり、実際にこの影響が落ち着くのは、2024年頃とされる。もっとも単に半導体と言っても種類は様々だ。

自動車用や機械用(電子機器、家電用)の半導体は、日本だとルネサス、海外だとUMC、Samsungなどが製造しており、この半導体が不足したのは東南アジアの生産停止と、日本の工場火災、米国での電力不足による停止の3つが重なったためだ。

一方で高性能なコンピュータ用の半導体が不足したのは、TSMCへの生産委託が加速していることが全てだ。特にIntelの先端製造ラインがまだ十分に機能していないのは大問題である。いや動いているだろうと思っている人もいるだろうが、今IntelはGPUの生産をTSMCに委託した状態を続けている。これは、7nmが遅れているためだ。これが立ち上がるのは2022年、いや今の状況だと2023年であり、その時点でもIntelはGPUをTSMCから戻す可能性は低いだろう。

PC用は若干の減少が見られるが、それをサーバー投資やデータセンターが補っており、これら全てが失速しない限り、本格的な改善は2023年~4年頃になるだろう。まあ、コロナ渦である程度先食いした需要があるので、その部分で減る部分もあるだろうから、それに対して生産増強が極端に多いと分かれば、一部製品は一気に下がるかもしれない。

それに期待するしかないだろう。


<全ての半導体が一気に下がることは当分ない>

まあ、現状を考えると例え半導体在庫が増えても、価格は大きく下がらないだろう。
そもそも、在庫をある程度保管する方向に今は向きつつある。在庫を持たずに生産調整する体制だと災害や事件、事故などによって生産が止まると、一瞬で利益を出す道が閉ざされ、故障の修理すら満足に出来なくなることが分かったからだ。そのため、倉庫在庫を増やしていく方向に変えていく方針を各社は示しはじめている。

このように考えると当分は下がらないと見るのが妥当である。ただ、それに対して投資家というか機械投資は予測の言葉だけに反応したり、短期間の在庫状況だけに反応して大きく動かし、金融市場での利益を出そうとしていると言える。即ち、あまりこれに惑わされても何のメリットもないと言える。


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