「目新しさない」 iPhone13売り上げ低調 …… 物価と賃金と性能と。
産経新聞社の記事である。如何にも産経らしいと思う単調な記事である。元は産業経済新聞社なのだが、下手になったなと思う。
以下は、発売頃のITmediaの記事である。同じような記事だがこちらの方が、iPhone 13の記事としては良いかも知れない。
<目新しさがないから買わないのか?それとも
それを理由にしているだけで買えないのか?>
これは、卵が先かニワトリが先かという話と同じである。最近私はジンバルを悩みに悩んで購入したが、3ヶ月ぐらい考え抜いた。
ここに金を掛けるべきか?それとも掛けぬべきか?
そして、スマホも欲しいなと思っているが、買うかと言われると、暫くは無理だ。まだ動くし良いかと思うのだ。次に買う時に、新品を買うかは分からない。
昔なら、新品を買っていたが今はそうならないのは、物の値段が上がっており、賃金などは上がっていないこと。
その一方で、中古品は比較的質の高い物が出回っていることに理由がある。これは、格差社会の象徴とも言える状況なのだろう。
高い物をどんどん乗り換えていく人や、企業と、それが出来ない人や企業との格差が広がっているのだ。結果、中古品が日本でも十分に売れるようになり、海外に出すより国内で消費される時代になった訳だ。
それが、極端に出ているのが販売奨励金制度を事実上廃止した(2万円までの上限とした)スマートフォンである。iPhone13が槍玉に挙げられるのは、単純に12と大差なかったことが理由であり、日本の記者や一般人の半数が使っているからに過ぎない。別に、iPhoneに限ったことでは無く、スマホ全般として新品を買う人、買える人、買いたいと思う人は減少傾向にある。
尚、パソコンでもスマートフォンでも、その他の家電でも新機能や搭載している全ての機能をマニュアル(オンラインマニュアルを含む)などを見て全て使い熟している人は、殆どいない。例えば我が家にあるPanasonicの迷惑電話防止機能、録音機能付きの電話機は沢山の機能があるのだが、使っている昨日は登録電話帳、着信拒否機能、留守電、あとはSDカードへの全音声通話録音(再生したことは殆どない)ぐらいである。他にも沢山の機能があるが、基本機能しか使わないのは、その必要性がないからだ。
スマートフォン・携帯電話の場合は、その差が利用者によってさらに如実に出てくる。
電話しか使わない人は、正直スマートフォンのアプリ等一切触らないし、スマートフォンのアプリを使わないからと、4GのAndroid ケータイに乗り換える人もいる。それだけでもLINEなどのアプリが入っていることが多いため、それで十分というわけだ。
一方でゲームをする為にスマホを買う人もいる。彼らは最新のゲームをするために高いスマホをどんどん乗り換えていくこともある。しかし、通話やゲーム共有以外でのSNS利用はそのスマホではしない人もいる。その代わり、ゲームに多大な波フォーマンスを消費する。こいうゲーミングスマホは高いため、中古で買い換える人も結構増えている。但し、ゲームのために妥協はしないので、それなりに金は出す人が多い。
ビジネスマンや学生などの一般層だと、コミュニケーションのためにスマホを持っているが、果たしてゲーマーのように高性能なスマホが必要かというと、そうでもない。バッテリーが長持ちするとか、そっちの方が大事であり、高性能でバリバリバッテリーを消費するより、消費はそこそこでも、カジュアルゲームもそこそこ動き、コミュニケーションツールもそれなりに使え、動画などが見られるならそれで十分になる。
性能を100%使い切ることは殆どない。だから、中古でも、新品でも良いが、自分がいま使っているアプリが動く物が欲しい。価格は、財布と相談である。
大半の人は一番最後のそれに当てはまるため、中古でも良い訳であり、新品なら型落ちでも良いし、低価格ブランドでも最近のモデルなら、それなりに動作するため十分なのだ。だから、最上位はなかなか売れなくなる。
尚、金があるなら使い熟せない使い難いという場合を除いて、性能が高すぎることに対して否定の声を挙げる人は少ない。目新しくなくとも新しい製品を持ちたいと誰だって思っているはずだ。問題は、それに対して妥当な価格で欲求という触手が向くのかどうかにある。
これは例えばの話だが、iPhone13が今のままで価格がProの1TBで7万円だったなら、結局買い換えると言う人は多いだろう。これは、XperiaやAQUOSなどのパフォーマンスモデルでもそうだ。販売奨励金のあるなしに限らず、価格に対して払えると判断出来る製品であるかどうかが重要だ。
即ち、それだけの「金」が手元にあるかどうかという問題があるのだ。そして、もう一つこれは、前の首相が本当に完全に壊してしまったものだが、ローン(割賦)で購入を行うなら、果たしてそれがローンを払い終えるまで使われているのか(それはキャリアの契約を続けているのかも含む)という問題も結果的にこの最上位離れに拍車を掛けた。
今は、キャリア側の料金プランが魅力的ではなくなってきており、MVNOが台頭してきている。だから、割賦契約もあまり伸びない訳だ。
本来、高級機種を買う人ほど、データ通信量が多いが故に、低価格キャリアなど価格負担が少ない仮想キャリアに移る傾向があり、結果的に大手が独占供給するハードが売れなくなってしまうという悪循環を生んでいるということだ。だから、新型が売れなくなるという特徴もある。
<インバウンドの効果も及ばない日本独特の劣化スマホ>
実は、中古を海外輸出してという場合にも今、日本のキャリアベースのスマホは厳しい状況にある。
まず、日本は為替市場が円安にシフトしているため、海外より物価の上昇率が高く、対外比の賃金が下がっている。
インバウンドがあれば、確かにこれは効果的な施策かも知れないが、少なくとも携帯電話にインバウンド需要はない。何せ、日本は輸送費や技適基準、後はキャリア手数料などの影響もあり欧米より製品価格が1-2割高いからだ。しかも、NTTドコモは特にそうだが、SIMロック解除の義務化に伴いグローバルモデルにはないSIMフリー販売モデルにはない周波数制限を掛けている。だから、むしろその設定分、製品単価が上がるのだ。だから、新品を買って海外に売るにしても、高いだけのゴミなのだ。
もっと言えば、国内のキャリアがそれぞれにそれを付けたモデルは、SIMフリー版が(オールラウンドで使えるためプレミアムが付く)さらに価格を上げるという問題まである。即ち、日本でスマホを買って海外に売るような真似が出来るほど、日本で売られるスマホは価値がないのだ。昔ならまだ、アンテナやモデムの発展が不十分で、地域や帯域によるバリエーションがあったから海外でも売れたが、今では日本はグローバルと同じブランドの同じモデル製品なのに、使える周波数がキャリアのロゴが入る製品では、その周波数しか使えない劣化したガラパゴスということはよくある。
その昔は、日本は多様性があり、ある意味で進化したガラパゴスだったが……今は、売り方も含めて劣化したのだ。
それが、今の日本におけるモバイルデータ通信の現実である。
こういう状況になったのは、これまでの政権のトップの頭の無さと、これまでの政権において総務省やデジタル庁の接待を受けた官僚や大臣のお陰様(責任)と言える。本来なら、データ通信量の単価を下げるなら、データ通信の最小速度を最大速度のアップに合わせて、上げるだけで良かったものを、それをやらずにMNOまでMVNOのように変質させたことが原因だ。結果、ハードもソフトも、サービスも崩れてしまった。もう、昔のように戻るのは難しいだろう。
よほど販売奨励金を元の状態に戻すように呼びかけて、MNO回帰でもさせない限りは……。但しそれをしても、既にサブブランドへの移管が進んでいる中では、昔のような奨励金提供は難しいだろう。即ち、1度壊したものは戻らないということだ。
まあ、嘆いても過去は帰って来ない。ここからどうするかであり、もし上位が売れるようにするならば、まずは大手キャリアにユーザーを回帰させることが必要になるだろう。そして、割賦での購入を増やすしかない。もともと、それで回っていた面もあるのだから。

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