またまた登場1インチセンサースマホ、Xperia PRO-1は4眼センサーでAQUOS R6とは違うのだよ!と叫び、カメラ、極まると囁く。

ソニーが新型PROスマートフォンXQ-BE42を発表した。SIMフリーの2SIM(DSDS/DSDV)対応モデルである。
値段が19.8万円と前作のXperia PROの25万円よりは大きく価格が下がり、ただのチューニング品だった前作に比べて圧倒的に魅力的になったと言える。さらに、アクセサリーもVlog Monitor 2.5万円やStyle Cover Leather for Xperia PRO-I 9000円が別売り(いずれも税込参考価格)で発表されている。


一番の売りはF/2.4の1インチセンサーで、1200万画素でRX100VIIと同じものをカスタマイズと書かれているのだが……RX100VIIに搭載されているセンサーはExmorRS CMOS の1インチ(13.2×8.8)でセンサーは21MP(20.1MP)となるのに対して、このセンサーは1200万画素であることから、21MPのうち12MPのみを有効画素として利用していると思われる。

レンズのサイズなどを考えると収差などの関係で無効画素が多めなのだろう。その代わり、EISによる手ぶれ補正を強めているのかもしれない。


<ワイヤレス充電以外の全てが揃う全部入りでオプションも充実だが……>

Xperia 1にあるFMラジオは搭載されていないようだ。尚、USB3.2対応で10Gbpsの転送に対応しているのも特徴である。最近のスマホでは搭載が珍しくなったストラップホールもあるのは嬉しい点かも知れない。
一方で、最初に書いたように前回のPROより価格は下がったが、お値段は結構お高いのが買い手を選ぶことを示している。

それでも、Xperia 1 IIIと比べた場合の単価を考えるとこっちの方が魅力的で安いと言えるか……その辺りはカメラへの拘り次第だろう。
キャリアから出さなかったのは、これがキャリア向けに売れるような品ではないからだと思われる。

最も心配なのは、アップデートだろう。
Xperia PRO(XQ-AQ52)は2月の登場から、3月、5月、6月、8月、10月と1ヶ月おきの更新が行われているが、まだ登場から1年経たないため、この先の更新がいつまで行われるかは分からない。ソニーのアプリやハードの怖いところはアップデート保守が長く続かないことがある点で、2年立たずにバッサリ切られたハードもある。

その辺りが一番心配な点である。

後は、この手のスマホで問題なのは操作性である。
正直、スマホの高機能なカメラアプリは使い勝手が多機能になるほど悪いからだ。何故なら、ボタンがソフト(スマホのタッチスクリーンにあるバーチャルキー)になるため、被写体を見ながら指先の感覚で操作するのが難しいからだ。個人的には、筐体を厚くしてでも、横も治したときの右上に、リングセンサーを置くなどして指でぐるりと回せば、モードダイヤルの代わりになるとかあれば、面白いと思うが……今はスマホが薄くなっているので、そういうスペースもないし、ソフトの作り込みも売れなければ終わることが多いので難しいだろう。

そういう点では、DSC-RXシリーズでLTEレスのスマホのようなデザインの3眼4眼とか出す方が面白いのかも知れない。

このところRX100やRX10の系譜モデルも出なくなって久しいが、スマホにそれを取り込むなら、コンデジももう一歩進むべきかも知れない。いや、もちろんこのままコンデジを駆逐する手もあるが、スマホのカメラには限界があるため、カメラにスマホで使う画像処理技術を組み込むことをもっと本気でやって欲しいと思うのである。


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