モデルナワクチンの異物混入問題を昨日書いた後に思った……医療用に使う316ステンレススチール(SU316)なら磁性は付かないように加工するよね。

というのを昨日記事書いたあとに矛盾に気が付いた。
以下は、最初に混入していたという記事で書かれていた時事通信社の記事である。ここでは磁石にくっつくと書かれている。

しかし、300番代のスチール、316ステンレススチールというのは磁性を帯びていないしくっつかない。以下のステンレス鋼を扱う事業者のステンレスの種類などに関する記事を見るとわかるが、鋼材を購入した後、加工工程で変化すれば300番代でも確かにくっつくのだが、316は最も磁化しにくい医療用なんだよ……という話が出てくるのである。元々、人体に使う機材は磁性を持たせたり、磁石に僅かでも反応するものは、医療機器や治療に影響を与える恐れがあり、そういう管理が徹底されていなければいけないからだ。

MRIのような装置を使う時に、それに反応する金属があると引き寄せられるとか、機材の誤動作の原因や診断上の障壁になることもあるからだ。

もし、本来磁性を持たないし磁石にくっつくはずがないステンレスが、ワクチン製造工程中などで、これに変わる様な圧を受けていたとか、なにかそういう因子があるなら……それは製造ラインなり、製造ラインを納入した業者にも影響が及ぶ恐れがある重大な懸案になる。


即ち、モデルナと武田薬品工業は本当に詳しく調べているのかが少し気になったわけだ。

この先、厚労省の調査が行われると思うが、この武田とモデルナの発表に対して、当初の国内記事では厚労省側も磁石が反応することを確認したと記事にあった訳で、厚労省がこのPDFを回答として受け入れたのも気になるところだ。本当にその回答で正しいのか早急に確認した方がよいのではないだろうかと思うし、厚労省側でも早急に別の検査を行った方が良いと思われる。これでは、陰謀論が本当に盛り上がってしまってもおかしくないからだ。

まあ、今ワクチン接種がある程度進む中で、これが盛り上がってしまって止まるのは不味いと思っているからこうなるのだろうが……SU316が磁化したのだとしたら、何故そうなったのかも含めて、時間を掛けて調査した上で発表した方が良かっただろう。

日本では、こういう部分も新聞社などの記事にならない、安っぽい国になってしまったが……。

もちろん、だからモデルナ筋注が危険とは限らない。実際に死亡率はPfizerのワクチンより桁外れに低いし、重篤な副反応疑いも圧倒的に少ないからだ。

逆に言えば、それほどの余裕があるはずなのに、何故答えを急ぐのかという点もあるわけだ。EUや米国なら文面にもっと詳しい原因を書くまで、発表を保留にするか、再調査させてもおかしくない内容だったのだと今は思う。

まあ、元々磁石が付くというのは嘘だったなら別だ。



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