エアコンのサブスク普及へ 熱中症対策で利用しやすく―環境省 …… これの検討を環境省がすること自体がおかしいよ。

時事通信社の記事である。


そもそも、何故環境省がエアコンの定額利用制度普及を検討するのかが分からない。環境省は、個人の家の環境整備ではなく、公共、社会の環境を整備し、保全や公害の防止や抑制するための法基準作りを行う政府公共機関だ。

そのため、サブスクリプション(定期購読、購買を意味するので本来取り付け/取り外しにコストが掛かるエアコンにサブスクはない。)を提唱するところではないはずだが……これをもしも政府がどうしてもやるなら、経済産業省か、総務省(旧・自治省系)、または厚生労働省(生活保護や社会福祉を行う部署)が行うべきだろう。
何で環境省がこれを検討するのだろうか?

元総理の息子であるお坊ちゃんが、評価が下がっているので、国民ウケしそうな内容を思いついたのかな?

まずそこが1つ不思議な点だ。


もう一点は、そもそも政府がこれを普及するように後押しするべき事なのかも気になる点だ。生活保護や社会保険事業の一環として、一定の世帯収入以下の世帯にはそれを公費で支援すると公共で決めるなら別だが、そもそも事業化検討を国が行うことかというのは気になる点だ。これをやり出すということは、日本が計画経済の社会主義国家に向かっていることを示しているということと、安くという点を考えると、今多少無理をしてでも家電店などで買っている人が、そちらに移行する事で国内でのエアコン開発、生産などが落ち込む恐れもある。

そういうことをちゃんと考えているのか、それとも単に票稼ぎや一部のリース業者のためにやっているのか?そういう裏があるようにしか見えないのが恐ろしい。

元々、事業をするかどうかは国が決めることではない。アイデアを思いついた企業が、事業化できるかを検討して始めることだ。ここに税金を入れてまで検討させるということになるわけだが、それは、自民党や公明党の関連する事業者に頼まれたからとかではないよな?と勘ぐってしまう。実際に、今の自民党は……

ちなみに、エアコンのサブスクと言っているが、サブスクリプションは定期購読や購入という意味であり、映像や紙面などコンテンツではサブスクリプションでも問題ないが、形のある機械などの場合は、サブスクは現実性が低い。結構自動車などのサブスクが海外でも国内でも一時期話題になったが、成功している事業者は殆どない。

何故かというとサブスクリプションは使う月だけ契約する方式が取れるコンテンツなどに向けたサービスで、そういうサービス故に解除料などが生じない場合が多いからだ。その割に、サブスクリプションという名前に対して、昔からあるもう一つの事業がある中で、現実性や利益率が低いのも影響している。

元々、形として取り付けや設定などを行うようなものを貸し出す場合は、リースと言うビジネスがある。自動車ならレンタカーもサブスクリプションの一種で、短期リースの一つだ。英語ではlease(リース)だ。これは、賃貸借契約(ちんたいしゃくけいやく)というもので、ある商品を一定の期間借りて利用するというものだ。その期間を過ぎれば、貸してくれた業者に返却するか、または自分で買い取る(一定額を支払うと自分のものになる)かすることが出来る※。

※契約物によっては、期間償却後支払い不要で引き取れる商品も希にある。

エアコンのリースは個人家庭向けに家電量販店などでも近年は行っており、環境省が今更検証する必要など無いはずだが、サブスクと伝えていると言うことはそれとは別物と言うことなのだろう。しかも、凄い安いのが気になる。本来、こんな安さでは事業化は難しいだろう。スポットクーラーでも使うのかな?というか、本当今の政府は何を考えてこういう制度を検討しているのか本当に分からない。

社会主義的な様相が今でも強まっているが、計画経済に移行するつもりなのだろうか?それをやるつもりなら、少なくともコロナ対策で飲食店だけに給付するとか止めてくれ。というか、この手のエアコンの設置で消費者負担をさせるべきじゃないだろう。所得などを元に機種も特定した上で、税金でやるべきである。そうすれば、所得が少ない人は設置してくれるだろう。

逆に、設置出来るのにしない人がいるというのに、金を安く上げて経済にマイナスになるような政策は出さないで欲しい。それをやると、経済はより衰退するため、売る側の人には迷惑になる。政府が安く支援してくれる検証をするとかそんな阿呆な真似をしていると、社会で金が回らなくなることをそろそろ自覚しろと言いたい。あんたら経済を回したいのか、それとも自分の本当に短期間の支持率を稼ぐためだけに、全国民を貧乏に沈めて生活保護まで貶めたいのかどっちやねん。


ちなみに、以下はリースする場合の料金の1例である。

と私は思うのだ。
これに対してどう思うかは人それぞれだろうが、私の中では、サブスクリプションを国が検討するというのは、本当に狂った国だと思っている。
民主主義や自由経済ではなく、徐々に経済を自らの手で絞め殺していく政策だ。もちろん、短期的にそれの恩恵を受ける人はいて喜ぶ人もいるだろうが、そもそも、金に困ってエアコンを使わない取り付けない人にするべきは、安くリースすることではない。

設置してそれの費用を負担するか、払える状況になったら払って貰うかのどちらかしかないのだ。そのどちらでもなく、こういう事業を環境省が検討するというのは、もう末期的だ。

環境省がやるべきは、温室効果ガス5割削減を政府は示しているが、その代替エネをどうするかとか、災害が増えていくなかで、自民党関連(同和系)の企業が、盛土問題を起こして、生活環境や自然環境が壊されたそれに対して、どういうルールを作っていくかとかそういう話だ。原子力や太陽光などの安全に関するルールも経産省とは別の環境を守る立場で提唱する必要がある。そういうことよりも、厚労省や総務省が生活保護などの一環としてやるような行為の検証に動く辺りが信じられない。エアコンの話をするなら、エアコンの電気代を削減するための技術にでも金を出すとか、温室効果の強い代替フロンの代わりとなる冷暖房用の冷媒についての環境対策などの検証に金を掛けるべきだろう。

正直、エアコンのファンやフィンの掃除を業者に頼まなくても出来る技術でも開発したり、産業界に標準化の取り決めを求めてくれた方が、環境にもお財布にも良いだろうし、モジュール方式で故障しても部品を送って貰えば個人で交換できるとかそういう製品の標準化でも環境省がしてくればポイントが高いだろうに……。本当に、どんどん、日本の技術発展などとは無用な方向に劣化して行くのが今の行政府である。

ちなみにクーラーの、夏場だけの利用であればウィンドウエアコン(クーラー)を使えば、設置費も掛からず1台2万~4万の範囲である。
窓が開けられなくなるし煩いが……。


スポットクーラーなら2万円台からある。廃棄をダクトで窓の外などに送れば、若干、温度を下げられるだろう。


ちなみに、最近は家電量販店やジャパネットなどを使えば本体価格に標準工事費込み(配線・電気工事が不要であること、室外機までの距離が指定された距離以内であることなどの条件がある)の製品も売っていることがあるので、そういうので買えば取り付けに何万も掛かることはない。
逆に言えば、エアコンが全く無い家の場合は、電気工事(エアコン用の電源配線工事、コンセント形状がILなど)や電源契約(契約アンペアの変更)の変更手続きが必要になることもあるので……政府が言うように簡単にはいかない可能性も多いにある。

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