さらに悪化する感染状況 …… ワクチン摂取速度は急減か?

形になったので新集計グラフを公開する。
以前とは少し見栄えが変わっているので注意して欲しい。また、欠落しているデータの情報は今回は記載していない。
最終的には追加する予定だが、いつになるかは未定である。

下を見ると分かるが今回から、第2波以降の現陽性の推移が分かるようになった。
また、当日(前日)の感染・回復者の自治体人数(割合)も最初の画像に表示されるようにした。
さらに拡縮(拡大縮小率-成長率)とは別に、前日比陽性者数の純増率と純減率を加えた。

この集計は昨日の集計データ(熊本の前日確定が今は19時頃にならないと処理されない状況にあるため夜でなければ確報は出ない)である。

今回の波の高さが分かるだろう。現陽性は昨日の集計時点で174,884人
既に前回の波の倍を超えている。というより、そもそも検査が全く追いついてないようで、これはタイタニックが衝突した氷山並にデカい氷山の一角であると思われる。何より問題なのは、拡縮が再拡大の兆しを見せていることにある。都市部での減少が始まらず、地方で急拡大が始まったためだ。
これにより、今週はもう一段の急騰が起きる可能性が高まっている。実際既に今日の発表ベースでは各県で過去最多を記録しており、伸び率も桁外れになりつつある。

20210817NA.png

次のグラフは各都道府県の現状である。左側のグラフ3つが人口比の感染状況指数である。人口平衡化と書いていた指数である。
今回から基準となる東京の値を赤棒に変更した。これより上の自治体は東京都より厳しい状況にあるということだ。尚、人口の基準も2020年1~2月ベースから2021年の1月1日に更新している。

右側のグラフは、療養ベッドの都道府県別占有率である。これまではどちらも1つのグラフで処理していたが分かり難いので分離した。

20210817NB.png

最後は、療養状態の詳細(全国)と、状態別で自治体比、さらに状態別の数値が日別でどのように推移してきたかのグラフである。
そして、一番下は死亡の人数となる。
昨日書いたが、施設療養が減っているのが分かる。後は全部の項目が増えている。尚、1つ不具合があり、当日死亡率のグラフが正常に出ていない。
明日には修正されているだろう。

以下のグラフについての閲覧方法は下に記載する。

20210817NC.png

上記の表の中央一番上にある療養待機患者の棒グラフが今の現状を物語っている。
これは、宿泊施設以上に療養させたいけど出来ない人の数である。
左上のグラフの①に相当するものだ。全体比では14.34%で少ないが、25079人も待っているのだ。
そして、それは過去のどの波の時よりも多く今や前回のほぼ2.4倍に達している。その療養待ちのうち、45%の11,177人が東京都になる。
次いで埼玉(3170人)、沖縄(2298人)と続いている。

このように見ることが出来る。

これまでは全国だけで集計していたため、見えなかった部分が今回からはそれぞれの自治体でも分かる様になるはずだ。

ちなみに⑦の療養未確定などは少し特別で神奈川が7021人上がっている。これは、療養終了日数(概ね10日)を逆算した便宜集計を以前から掛けているからである。その他と療養未確定不明には、こういう説明も付与されている場合があるが、今回その他⑤と⑦未確定の自治体集計に書かれている数字は設定不足で実際の数字と合っていないと思われるので参考にしないで欲しい。

最後にワクチン接種状況である。数字だけでは以下のようになっており、徐々に接種速度が落ちているのが見て取れる。
これは、ワクチンの配布計画が変わったことと、職域接種の速度が急減速しているからと思われる。感染も拡大しているので、それどころではなくなっている可能性も否定できないだろう。このデータも来週までには新処理に置き換える予定である。

20210817NV.png

政府がコロナを何とかしてくれることはないだろう。
何とか出来なくても、何とかなったということはあるかも知れないが……何とかしてくれることはない。
一方で、感染を抑える手立ては今の段階ではワクチンしかない。では、発症したら死ぬのかというと、過半数の人は死なない。肺炎にもならないだろう。但し、肺炎にもならなかった陽性者は、治った免疫が付いたと再び以前と同じところを動き回ると、今度は発症する可能性がある。

これは、免疫を付けるということの意味を理解してiいないのだ。免疫には発症を抑止する免疫と、感染を抑える免疫がある。後者は血中でigGやIgMが活発に作られるようになるが、前者は咳やくしゃみ、鼻水程度で血中や主要細胞でのウィルス増殖は起きていない状態で耐えたことを意味する。即ち前者では、再び感染した恐れがある場所に同じように通ったりすれば発症するのだ。

ここに注意が必要だ。

とにかく、感染をしないためには、不織布のマスクを使う事。間違っても布のペラペラマスクをして、マスクをしていますというのはダメだ。
あれは、全く意味を持たない。布マスクなら、必ず相応の厚さで対策が謳われるものを選ぶことだ。

次に、こまめな手洗いやうがい(水で口をゆすぐ、必要なら喉もガラガラと)などをすること。
換気をすること。
食生活や睡眠に心がけ、運動を適度にすることである。

感染を絶対にしない行動をとか、感染しないために外出を一切しない生活などは誰にも出来ないだろう。
だから、初心を忘れずに行動することが大事である。


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