エレコム製ルーターに脆弱性。修正はなく使用中止を勧告…… 2017年製の802.11ac(Wi-Fi 5)モデル。
PC Watchの記事である。
ELECOM製品で、私が最後に購入したのは、.Net USBという簡易ネットワークサーバーだった。しかし、今は使っていない。
当初はプリンターを繋いでいたがそのプリンターが壊れて、ネットワーク対応のプリンターに買い換えたことが1つと、ファームウェアの更新が当初は何度か行われたが、思ったより早くアップデートがなくなってしまったことで、恐ろしくなったのもある。
そのうち、.Netシリーズの製造販売が終了したこともあり、使わなくなった。今も家のどこかで箱に入って眠っている。
ELECOMで他に買ったことがあるのは、マウス(初期のマウスはなかなか好きだった。最近はELECOMとBUFFALOには手を出さない。BUFFALOは買って損をした)と、USBメモリー、後はLANケーブルとかを買ったことがあるが、無線機器は2002年頃に職場で導入していたPoE対応の無線装置(ルータではなく純粋なIEEE802.11の親機)がELECOMだったような気がする程度だ。あの頃はファームアップも結構やっていた。
まあ、まだあの頃は無線装置も高かったし……普及を始めたばかりだったから当然と言えば当然だろう。
しかし、今回は厳しい内容だ。
自社でファームから開発しているわけでもないだろうし、無線ブランドがそれほど売れなければ、保守も短くなるだろうが、当該製品の発売日などを考えると、流石に切り捨てが早いように見える。
2年前に以下のように発表しているのに……。
まあ、以下のような提供ルールも示しているので、どうにもならないのも確かなのだろうが、他社だとファームウェアの更新サポートの期日などを公開していることもある中で、それが示されていない辺りを考えると、ある意味ではこれで、人々がルータ選びは、保守の期限も重要と意識する切っ掛けになるだろうし、もっと後になって分かるより良いことかも知れない。
これはロジテックの精神が入ってしまっているのかもしれない。
こういう期限を示さない保守というのは、BAFFALOや海外メーカーの一部(法人向けが強くないPCメーカーはたいてい構示していない)などでもやっているが、物が売れなくなってくると保守が杜撰になることや、不具合が起きたときに保守が終わっていると突然言い出すこともあるので気をつけないといけない。
日本メーカーだと、以下のように示しているのはNECプラットフォームズのAtermぐらいである。(ちなみに、Atermのサポート期限は通常7年である)
NECプラットフォームズは法人事業でホームゲートウェイなどもOEM供給しているので、その関係でこの手の保守期限をしっかり設けているようだ。
同様にヤマハのネットワーク機器(主に法人用だが個人でも高いが買える)もEOLが示されている。
アライドも業務用なので示している。
昔はアライドにはコレガという子会社(結構サポートも良かった)があったが、今はない。
結局、日本はほぼBAFFALOやELECOMなどに価格や、機能で食われた感があり、それらが弱る流れで、今に至る。
そして、今となってはそれらも弱り、中国、韓国勢がそれを喰らってきているから、栄枯盛衰でもあるが、本当に何が大事なのかは分からなくなっていく。
まあ、安い製品になれば、数量がでないと保守も短くなるが、昔のように遅い時代なら、数年で買替えも進んだだろうが、今は古くても速度が十分にあるケースも多い中で、数量は出ないし、買替えは進まない。需要は細る訳だ。
そんな中で、保守費用を払い続けるサービスなら別だが、買い切りで恒久保守というのは現実には不可能なので、当たり前の事だが、この手のセキュリティや安全性に関わる部分では、これを示すことも企業の責務である。安全性を意識している人は、値段などだけで選ぶ人は少ない、人気だけでは選ばない。これからはこの辺りも意識した方がよいだろう。