「ズゴック」疑似餌になる 釣り具メーカー「ジオン驚異の釣果力」 …… 疑似餌に釣られたのは魚か、おっさんか?
ITmediaの記事である。
最近は、BANDAI、サンライズのキャラクターライセンス事業によるサードパーティー商品化が相次いでいる。
昔は子供向けの玩具と、文具、アパレルが中心だったが、今や子供の数も減り、昔子供だった大人に向けた豆腐だったり、車だったり、スマホだったりという何とも逞しい商魂を見せる。
これは、男児向けのキャラクター商品だけにあらず、女児向けのキャラクター商品でも行われており、双方で高年齢の子供を狙った商品開発が今も行われているようだ。
その一つが、これということになる。
何故か、ガンダムはPC系の記事になりやすいのは、多分そういう年齢層が見ていることが多いことと、きっと自作などをする人がプラモデルなどの商品が好きだからなのだろう。
しかし、この記事を見て思うのは、疑似餌で魚が釣れるまえに、記者と私のようなBloggerが釣れているという点だろう。
シュールなネタだが、これがキャラクター商品に手を出すメーカーが多い理由かも知れないが、現実はそう簡単にはいかない。キャラクター商品の多くは、埋もれる事も多く、廃品や処分売りになるケースもかなりあるからだ。そういう点では、これは疑似餌としてまず勝手に広告する人を釣った訳で、暫くは売れるだろうと思われる。
これまで商品化されたことがない奇抜なものほど記事になり、勝手に広告されるという点で、良いところに目を付けている。
一方で、時風を読めずに現在では失敗しているビジネスもある。例えば、昨年大ヒットした毀滅の刃のキャラクター商品は、昨年から今年の初めに掛けて商品展開が相次いだが、今は在庫処分に苦しんでいる業者も増えているようだ。これは、過去に何度も繰り返されてきた爆発的ヒットを飛ばすイナゴ方式の商法なので、初動は大きいが、多くのコラボが生まれすぎて飽きられ続かなくなる典型例である。過去にはフラフープ、もんちっち、舐め猫、最近なら妖怪ウォッチ!辺りがそれだった。ずっと繰り返されていることだが、大量に同じ関連商品が売れはじめたときは、半年~1年半以内に売れ行きがバッサリと音を立てて落ちる。
その後、販売が完全に途絶えるかは商標などを持っている売る側の体力や気力次第だが、続けていれば、ディズニー商品やガンダム、サンリオキャラクター、ドラえもんやアンパンマンなどのように安定した商品として定着することが多い。
今回のズゴックは、機動戦士ガンダムキャラクター関連商品の一つとなる。まあ、他にもアッガイ、ゴッグなどの水陸両用機体があるのでこの先シリーズが増える可能性もあるのだが、キャラクターシリーズの売り方としてはまだ一歩詰めが甘い。
ライセンスの問題があるので、さらにファミリーを増やすことがあるかは分からないが、もしそれが予定されていたなら、ゴッグ辺りを先に出して見て、その後ズゴックを出すのが正解だろう。但し、ちょっと開発コストが高すぎたので別でバランスを取るという体でゴッグの後に開発を初めてズゴックより先にお安くリリースしてしまうアッガイが一番無難な値段になるようにする。
ズゴックについては開発費が掛かりすぎましたと、当初は少量受注生産(色違いにでもして初回限定版)の体にして、たくさん釣れるはずとしておけば……。ちょっとお高めでも売れ、その後、量産を開始した体にすれば……釣り好きだけではなく、マニアも欲しがる商品になるかもしれない。
この順番でシリーズを1ヶ月おきぐらいに出していれば、3~4ヶ月ネタにはなっただろう。まあ、後は最終的にどれを残すかだけの話だ。こういうグッズ関連商法で大事なのは、キャラクターの世界観を売り方にも持ち込むことである。簡単にいえば、後継機の量産が決まったのでとか理由を付けて、終売の発表でもすれば、それだけでネタにして貰えることも多いだろう。