what's next for Windows …… 期待と不安が入り交じる世界の考察。

Microsoftが以下のイベントアナウンスをしたことから、突然Windows関連の記事が推測記事に変わってしまったようだ。


これまでの考え方なら、21H2はそのままfeature Updateとして投入されるので、ここまでの発表はないと高を括っていたからだ。
しかし、意味深な発表会見の告知が出たことで、サービス(提供形態)やシステム内容(OSの仕様)にInsiderにはない何か想像以上の隠し球があるのではないかと、活気づいている訳だ。


Microsoft Windows 10は、2015年7月29日に製品としてリリースされた。

ただ、元々この製品はメジャー更新パッケージではなかった。

元々この製品はWindows 8.1 Update 2(コードネーム:Threshold)と呼ばれるマイナー更新になるはずだった。しかし、2014年の夏前からその予定が変更され、ユーザーインターフェースにタブレットモード(全画面モード/8.1)とデスクトップモード(右タイル付きデスクトップスタート)の2つの可変機能を持つアップデートで且つ、ストアアプリを大幅に強化し、さらにWindows MobileとXboxとでコアを共有する新しい製品へと進化させるという形に変わっていった。

そうやって期待を高めて投入されたのがWindows 10だったわけだ。ただ、期待通りの進化と期待通りではない進化の両方がこのOSにもあった。
1つは、Mobileの失敗である。Windows 10 Mobileは既に開発が終わっている。理由は利用者を十分に獲得出来なかったことと、OTA(アップデート)をデスクトップOSのように期待通りに行えなかったこと。そして、アプリが充実しなかったことが原因である。

その原因を作ったのが、Windows Bridgeの開発を中止したことである。BridgeはAndroidやiOSからアプリを移植するのを容易にするためのもので、Windows 10の柱になるはずだったが、特許上の問題と期待以下のシェアなどもあったのだろう計画は中止された。

そして、不具合が多発したのも想定外だったはずだ。Windows 10では当初年2回のフィーチャーアップデートをしていたが、その結果、プログラマーや企業のシステム管理者の負担が増えることになった。Windowsソフトウェアの開発やドライバ開発が徐々に減る事態まで招いた。これは、更新直後の不具合が多く、OS起因とハードやアプリケーション起因の切り分けが追いつかなくなったからだ。
それは、Insiderのユーザー数にまで影響を与えた。Insider Programを受けても不具合の一部は見つけきれないほど不具合が多い上に、OSの新機能は利用者の大半から見ればさほど魅力的でもないため、徐々に利用者離れを起こし、より不具合が増えるようになった。

その結果が、今でもある。アップデートを特別期待する人は少なくなったのだ。だから、新しいアップデート=不具合があるのかないのかの話の方が記事として上に上がるようになった。アップデートがいつしかネガティブな材料になったのだ。

結果、OS側に大きな変化をもたらすのは難しくなってきており、最近はmacやChrome OSに逃げる人も増えてきている。有力なソフトウェアはmac等への移植も始まっているからだ。特にChromeOSの学習用としての知名度向上は激しい。今の状況だとWindowsはこの先も少しずつシェアを落とすかも知れない。


多分、今回の更新はそういうのを見た上での、仕切り直しを狙っているのだろうと思われる。それが、どういう形なのかは分からないが、一部に書かれているが、アップデートの対象まで大きく絞られて見直される可能性や、昔のWindowsのように買い切りで何年という形を目指したり、Microsoft 365に契約しないと一部の更新は受けられないという形も有り得る。

名前を変えるというのも有り得るが、その場合は多分別のOSブランドを立てるわけで、10の延長線上には置かないだろう。
DOS、NT、1~3.x/9xが平行していた時代のように次のブランドを別に立てて数年後~10年後にXPのような形で、移していくというならあるかもしれない。

または、オープンソース化を始めるというのもあるかもしれない。Windowsはマ社にとってポータルとしての柱ではあるが、今柱となっているクラウド、オフィス事業に比べると本体のOS側の成長予測はあまり高くない。そのため、開発基盤をオープン化して同社での開発負担を和らげる可能性もある。

そういうサービスでの変化も十分に有り得ることだ。

もちろん、大した話ではなく、単純にWindows 10Xの技術をどこに入れたとか、ARM On Windowsでx64がとか程度で終わるだけかもしれない。その場合は、ホッとする人がいる反面、期待が下がるかもしれない。

まあ、マ社が隠し球を持つとしたらUbuntuに続いてAndroid辺りをStoreに公式として入れるとか、そういうのならユーザーの期待が大きく上がる要素があるかも知れない。これをやると、既に減少傾向になっているWindowsタブレットなどが再び売れる可能性があるからだ。ただ、今のところその気配はないが……。一番手っ取り早いのは、こういうてこ入れだ。


これは、Microsoft Windows Operating Systemに限った話ではなく、既にGoogle Android Operating SystemやAppleのmacOS/MacOS/iOS/iPad OSなどにも言えることだがOSに進化に払う能力に対して、消費者側が必ずしも好感しない時代に達している。簡単に言えば、今でも十分な性能があるOSに新しい機能をつけても、それを使うことはそれほどないなら、今のままで良いじゃないかと思う時代に入っている。

即ち、人がOSの進化についていけないし、ついていかない時代に入っているのだ。Windowsはその代名詞にもなってきている中で、デスクトップOSだけをキープするのは難しいだろう。もし、デスクトップだけでやっていくなら、本当にAndroidやChromeなど他のOSが中で動くデスクトップでも作る必要があるだろう。逆に、それ以外を再び狙うなら、Windows 10Xのようなものを、1度は離れたMobileなどでもう一度挑戦する覚悟が必要だ。より広いハードウェアへの拡散とシェアを狙うことが求められるだろう。

まあ、ここまでの未来を語るかは分からないが、ビル・ゲイツが登壇していた頃のように次の次、その次ぐらいまで見えるような発表をすれば、期待が高まるだろう。そうでなく、短期的な次世代(21H2の話や22H1程度の話)なら、ここまでアナウンスする必要はなかったと思われるかもしれない。

仕事としての記事書きは、広告面で不景気だったりするかもしれないのでそうも行かないかもしれないが……。

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