ただ気になった画像の話。

単にこれは気になっただけのことなのだが、マイナビのGPUに関する記事に掲載された画像の注釈を見て思ったことである。

この記事には、「1990年頃のグラフィック・アクセラレーター・ボード」という画像があるのだが、これを見て「おや」と思った話だ。

パッと見てすぐに思ったのは、これどう考えてもグラフィックスカードとは違うという違和感だった。

そう思った最初の理由は、左下に増設RAMスロットっぽいものが16あり、4ポート埋まっているように見えたことにある。
それを見たことで少し目を、右上側に向けると黄金に輝くLSI(チップ)はCPUだ。その横にチップセットらしきもの(今はPCH)が見えた。そこで、全体を見渡して気が付いたのが、ボードとしているのに左上1/4に金属枠らしきものがあるという点だった。これは、M/B(マザーボード、メインボード)だったわけだ。

多分だが左上の部分にバススロット(ISAかCバスかな?)があり、そこに1枚カードが刺さっているようなので、それが記事の通りならグラフィックス装置(ウィンドウアクセラレータか、グラフィックアクセラレータのどちらか、またはRGBボード)なのだろうと思われる。

ちょっと気になったという話である。

これが最新のPCだとM/Bじゃないかよ!いやいや左上がそれじゃね?という話にもなるのだろうが、古くなるとそういう話は出て来なくなるのは、まだ当時はPCの利用者が少なかったこともあるのだろう。まあ、大した話ではないが、気になった画像の話である。


URL先の本文の内容は……。後半は筆者の回顧録でGPUまわりから外れていたのが、残念だった。最後にGPUを取り巻く環境にもう一度戻って、例になぞらえて、この先の考察があれば面白かったのかな?


一応書いておくと、GPUが高騰しているのは、マイニング(採掘)-ここでいう錬金術だけの影響じゃない。

元々、個人家庭向け(コンシューマ)のGPGPUを使ったマイニング投資は2015年頃から活況を示すようになり、2017年頃までにGPUの価格を押し上げるまでに成長した。それは、一時的に暗号通貨の値下がりもあって、数量が抑えられる時期もあったが、基本的には堅調だった。問題はそこじゃなく、他の要因が重なったことで需給バランスが崩れた事にある。

1つは、新型コロナウィルス(SARS-CoV-2/COVID-19)に対する緊急事態宣言やロックダウン、自粛によって企業操業が止まったこと。これは昨年2月頃~7月頃のことだ。これによって生じたのが、部材・部品の供給不安と、新技術を利用したfoundry(以下Fab/ fabrication facility)の操業が遅れた地域もある。

2つ目は、これはもっと以前から起きていたことだが、欠陥率が低い健全に稼働することができるFabの減少というのも影響している。IntelやSamsungはTSMS換算で言うN7(Process Node 7nm)以下の歩留まりに問題があった。即ち、元々かなり綱渡りの状況だったわけだ。

3つ目は、1つ目の影響から続く流れだ。物流が変化したことによって、輸送コストが大幅に上がったり、追加発注を掛けてもすぐに対応出来ない状況が生まれていることがある。これは、コンテナ貨物を輸送する際に、産地から最小限の生活必需品や半導体部品を輸送する一方で、消費地からの輸送するための部材が殆ど無くなってしまったということだ。
結果、送りたくても、行ったきりの船便は帰って来ないとまでは言わないが、輸送に使うコンテナや貨車が産地に戻ってこないため、ものの製造が十分に行えなくなる事態になってしまった。これは、今も必要最低限には動いているが完全には解消していない。

4つ目は、仕事の減少によって、転売に動いた人がいるというのもある。特にアジア圏ではネットで売れる物を、買い集めて高く転売流通させるビジネスが、マスクの品薄から激増した。この延長線上に売れ筋の商品群がある訳だ。ゲーム機や、玩具などで今も価格が高く推移しているものがあるのはそのためだ。

5つ目は、金融緩和も影響している。金融緩和を世界的に行っていることで、金が一部の金融投資をする小金持ちにも及んでいるわけだ。
そして、その中で暗号資産などに興味があるアジア、ロシア、南米などの電気代が安く物価も安い地域に住んでいる人が、マイニングマシーン(サーバー)を大規模でかつ組織的にコンシューマ向けパーツで組み上げるブームが再び来たからだ。

尚、日本ではかなり綿密に電力コストなどを計算してサーバーを組まないと、黒は出ないはずなので、日本人から見れば概ねとばっちりである。まあ、冬場ならエアコンを使わないで良いので、多少黒が出る場合もあるかもしれないが、電力をソーラーで100%賄っていてとかあれば、一時的な黒が出るかも知れないがこの国は1年を通して見ると、寒暖差が大きく、電気代や物価(サーバーなどの保守パーツやそれを管理する人の人件費)が高いので、年単位で見るとトントンか少しプラスになれば良いぐらいだろう。


まあ、これらがある程度崩れても、元々GPGPUに対する需要は残っているので、よほどの不況に陥るか、4つ目の要素(市場で必要もないのに買い漁った個人が、結果的に値下がりが始まるまでに捌けずに激安で損切りや、ゴミとしての処分に動くというダブり)が強い場合を除けば、コロナ以前と同等か、それより少し高いぐらいに戻るだけだろう。尚、マイニング専用のGPUを分離しても、コンシューマとマイニングでの選別に過ぎないので、それ以下に価格を落とすメーカー戦略は取らないと思われる。


まあ、今GeforceなどのdGPUがネット販売でどうしても欲しいなら、内蔵のPCを購入した方が確実だろう。


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