現陽性減少は三日連続も、勢いは低下……今日は反転増の見込み.

昨日は簡易な計算式で強引に出したが、改めて計算して見ると、概ね昨日の回復者数で十分に先々週の増加分を吐き出し終わっていたようだ。
そのため、昨日の減少幅は6000程度(5987人-熊本除く)に留まった。そして、新規陽性報告確認数は5663人だった。
死者数は95人で、暫定-419となった。

今日は、新規陽性確認数が週末なので増えるはずで、逆に回復者数は9-10日前の新規陽性確認の4542人~5842人が掛かる辺りなので、今日より減る可能性が高そうだ。そのため、現陽性は増加に転じると推定される。急増はしないだろうが、微増程度でも増加する可能性が高いだろう。

それでも、3日連続の減少は、再集計を11月に独自に始めてからは出ておらず、厚労省集計で2020年10月20日~22日の3日間まで遡ることになるほど凄いことだった。実に3ヶ月も前だ。そう考えると、全国で減少したというのは本来なら明るい話題だったと言えるがそれが報道で出てくる事はないだろう。

まあ、報道はこれを上手く使う事もない。これで誤解して動き回る人が出るのを恐れているのだ。
きっとここを読んだ人ぐらいだろう。……

ただ、我慢している人から見れば、こういう情報を出して、対策が一つでも行われると少しは減るかも知れないと思わせることが大事だ。
これを上図に使う事で、人々を奮起させることも、問題点を指摘して目標を持たせることも、はたまた人々が浮かれポンチにさせることも出来る。

問題なのは、報道も批判の矛先を決めることだけに向いていて、それを上手く伝えて社会に生かす方法を考えることすらしなくなり、さらに純粋な報道番組が無くなっていること。コメンテーターに好き勝手に言わせることで、番組が成立するという情報番組が激増し、この手の情報を利用することで、アホなコメンテーターが悪い意味で暴走することがあるのも影響しているのだろう。

報道番組や情報番組で硬派(硬く道徳や社会においてかなり影響を与えるよう)な話題に対して、
芸人の意見(安易に道ばたで質問して答えるような意見)とか使っているからこうなる。
ここまで井戸端型で脆い報道情報番組が溢れているのは世界でも日本だけだ。昔のワイドショー(誰がどう考えても悪いこととか方向が確実に決まっている話題以外扱わない)の方がマシだった。

本題である。

今日の集計はいつも通り13:30に最終集計される北海道の、療養状態が未確定である。
また、熊本の退院集計が、確定していないか多分飛ばされて(翌日と合算される)これで確定になる可能性が高い。


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熊本の退院が出た場合、昨日130人退院があれば、1週間の増加数が±0になるというのも重要な点だろう。
ちょうど、1週間前と同じ陽性者数になる訳だ。

陽性者の東道府県別割合は、関東は東京、神奈川などで減少傾向にあるはずだ。
療養状態は、重症の割合が相対的に上がってきている。これは、全体の陽性者が減っているのに重症は減っていないむしろ、増加しているからだ。


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入院の状態は、少なかった地域と多い地域の差が今も少しずつ縮んできているはずだ。都市部では、現陽性者こそ減っているが、
入院待ちがまだ多量にいるため、ベッドがあいてもすぐに次が入ってくる状況にある。一方で、地方はだんだんと1日に見つかる新規陽性者が増えてきている。その辺が極端にだった病床が空いている自治体との差を僅かずつ埋め始めている。

平衡化感染率は、関東が徐々に下がってきているので、他の地方の割合が高まる傾向にある。特に九州は本当に存在感が増してきている。

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重症者と死亡の推移は増加している。
特に死亡はこの3日間90人以上で推移しはじめている。一つギアが上がり、定着したような感じに見える。



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現陽性の割合全国平均は、マイナスで推移し、20%を割った。
全国的に見ると拡大より減少が続いていることが分かる。ただ、その勢いはゆっくりであり、年末前に改善する目処が立つほどでもない。


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入院患者数は横ばいである。回復者数は新規陽性確認された患者数より上回っているのに、入院が横ばいなのは未だに東京都だけでも6874人の調整中がいるからである。千葉は、4584人、大阪は1406人、兵庫は783人などとなっている。現陽性の純増減も徐々に縮小してきており、やはり西日本の方が状況は悪い。


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上記はグラフ元のデータとなる。


ちなみに、今日は、警察庁が発表している自殺者数についても記載しておく。
以下が、昨年12月(12月は速報値)と一昨年の自殺者数の推移である。9月迄は前年比減で推移していたが、10月に逆転し、12月は750人増となった。
確報だともう少し増えるかも知れない。

これは、SARS-CoV-2/COVID-19の先が見えないのが影響していることと、働いているまたは働いていた人にとって先が見えないのが、絶望に変わってきているのだろう。これの重大な点は、GoToを売り込んでいた時期から、逆転しているという点だ。
これには、国の支援が観光や飲食にばかり向きすぎて他に回っていない可能性が高いことも影響している可能性は大いにある。
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今、医療機関でも、今の感染拡大が終わり、落ち着いたらもう看護師などを辞めてしまおうかという人も出てきている。
一種の燃え尽き症候群である。政府や自治体、医師会、報道の理解が足りないのは、取りあえずこの感染拡大が終われば、元の状態に戻るのではないかと思っていることにある。

しかし、現実は違う。人はロボットのように感情を殺して与えられた仕事をして休みを潰して、人に差別されながらも社会の為に働いて、終わった~明日から普通の仕事に戻れる~。なんてことにはならない。その現場で過度なつらさをため込んだ人は、その辛い状況が終わって、他の人でも回せると分かった瞬間にその場を離れることも多いのだ。

それが、今のこんな状態で一気に減らすことも出来ない状況では、より進むことだろう。怖いは、コロナ継続中だけではなく、コロナが終わった後の社会が、元の状態に戻れないという場合だ。


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