昨日は入院患者が減少、現陽性者は増加、死者は極端に増加……崩壊真っ最中。中和抗体の話も蛇足で……

今日は確報版のデータである。

状況は好転しているかと言われると、全く好転していない。
昨日は現陽性が微増で推移しており、高止まり状態である。都市圏の一部で新規感染は減ってきているように見えるが、その分を西日本を中心に地方が補いはじめている側面もあり、これまでのように都市圏での感染が高止まりすると感染が一気に減少に転じるような雰囲気はまだない。

これは以下の図のグラフでも分かる。それでもほぼ停滞程度まで鈍化しているので、ここが山なのかもしれない。しかし、移動を全体で制限されている訳ではないので、もしも山だとしても夏や春のような減り方はしないだろう。

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以下のグラフで興味深いのは、重傷者数が今回減ったことだ。これは良い兆しと言うべきか微妙だ。理由は後述する。
他の自治体のデータは入院が大都市圏以外でも徐々に増えていることが見えてくるはずだ。

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以下のグラフで重要なのは、円グラフだろう。北海道発表分(1日集計上の発表)の死者数が1日で14人に達した。
他の自治体でも多くの死者が昨日は集計に入っており、それがある意味で減らしたということだろう。
そもそも、重症病床にも既に人員や施設上の限界が訪れている地域もあるため、中程度までしか受け入れ区分のない病院では、
設備や設置基準の関係上中程度として扱っている患者もいるかもしれない。(本来はあってはならないが、それどころじゃないところは多いようだ)

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最後は、実際の日々の移動の詳細だ。
今日から陽性患者の日別増減数を追加した。入院数は数値上では98ほど減少している。
一方で、昨日回復者数(死亡退院を除く)と陽性が確定した患者は陽性者数の方が110人ほど多い。
そして、死者数42人をそこからマイナスした現陽性者数の日別(下図上右の棒グラフ)が68人ほどプラスになった。

後は、右下の図だが現在入院や療養が確定していないか、陽性の判定が出ただけでその先がまだ不確定な患者の数である。
大阪など大都市圏は高い。

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既にGoToのTravelとEatの2つについて延長する方向で調整が始まっていると言う話や、これ以上押さえ込みをするつもりも政府にはないという雰囲気もあるので、既に9月水準まで感染者を鈍化させるのも困難なのではないかというのが私の個人的な印象だ。

そうやっている間に、多分多くの地方や都会の中小の事業者で且つ観光販売業や飲食業をしている事業者潰れるだろう。
結局は、自助努力を求められて干上がっていくのは、民主党政権の年越し派遣村より不味い状況を生み出しているようにも感じる。
客が自助努力の賜物で減っているのに、客を待たないといけない国なんて、日本ぐらいだろう。

海外では止めるときには本当に要請をだして止めているところが多い。もちろん、支援金が日本より少ないところもあるが、それでも止めると決めたら止めるのだ。そうすることで、無駄な出費(営業活動に関わる費用)を止めることも出来る。社員の賃金も止まるが皆が休むなら、結果的に支出は抑えられ、企業の延命がし易い。NPOなどを使ってそれを支えやすい。そして感染も抑えられる。

逆に動かすと決めるなら、もう何もしないのが筋かも知れない。その代わり、医療機関も爆発的に患者が増えるので、受け入れ不能も増加するだろう。看護師や医者の離職やボイコットも増えるはずだ。それでも経済を回すならそのぐらいした方が良い。

今日はもう一つ関連する記事があったので書いておく。これは蛇足だ。

<蛇足-中和抗体の話>

世間では朗報と思われる点だが……なかなかこの記事だけで判断するのは難しい。
もう少し、被験者の傾向などが分かると面白い内容になりそうだ。たぶん、今後補完されていくと信じている。


気になるのは、無症状患者でも中和抗体があったという点だが……欧米だと無症状だと中和抗体が出来ないか、期間が極めて短くなることが多いと多数報告されていた。特に長期中和抗体の維持というのは気になる点だ。これ、本当に中和抗体を再量産しない被検体を選んでピックアップしたのかはまだ未確定だ。たぶん、中間調査なので、そこまで出来ていないのだろう。

海外では血中中和抗体の濃度を調べる場合は、その期間中の外出抑制などが継続的に行われている人を対象にすることが多く、完全な持続抗体調査の場合は、被験者そのものを自宅療養させている状態で<あると確認出来た人を対象にして>調べているケースもある。(但し、これも大量の検査が出来ている訳ではない)

元々免疫機構には抗原が少ないなら抗体は出さない、仕組み(抗原のタイプを記憶し、同じタイプが来れば記憶から再生成するが一定期間抗原が見つからないなら、抗体生成を止め、血中濃度を下げるのが普通、常時一生涯抗体を放っているわけではない)が一定程度あることが知られている。抗体を作るのも、免疫細胞にとってタダではないのだから、当たり前だ。

そして、中和抗体がないから必ず発症すると決まったわけではない。発症するほどウィルスが増える前に、中和抗体が記憶細胞から精製法を読み出し十分生成されるようになれば、発症はしないのである。実は、その環境(記憶)がいつまで続くかの調査はSARS-CoV-2に限らず他の感染症でも、はっきりとは分かっていない部分が多い。今のところ確実に分かっているのは、終生免疫をもつ病なら、ワクチンを一定の期間(年齢区等の間)に指定した分量(場合によっては数度接種)すれば、感染しても記憶免疫から生成をはじめるまでに、発症や重症化を防ぐだけの状況に至るというだけだ。


そういう点を踏まえて考えると、
元々、欧米の調査の多くは感染が減って行く夏や自粛、ロックダウン期間にかけて行われたことなども含めて、もしかするというのが1つある。

今凄まじい勢いで市中での感染が広がっていることで、既感染回復者の中和抗体生成量が増えているというのは有り得る。元々ウィルスが市中に少なくなり体内に入ってこなくなると、抗体を作る理由も減る訳で、血中抗体も減っていくのが自然だ。
しかし、10月26日までの検査結果で多くが持っていたとしたら、その人は6ヶ月間の中で感染者との接点が何度かあり、ウィルスが体内に入って血中抗体が補われたことも考えられる、と、私としてはそっちについて検証出来る環境を急ぎ整えるべきではないかと思ってしまった。それが、確認出来る手法が見つかれば、かなり感染抑止や免疫獲得の持続性を調べる上で有益になるからだ。

欧米では2週間で減少をはじめて2ヶ月~3ヶ月で殆ど消えるという報告がいくつもありそれは共通している。
そして、そういう調査の大半は自宅に隠っている人を対象にして調査しているか、追跡がし易い施設入所者などで出ていたように思う。

サイクルのどこかで感染者やウィルスと接触していたから、免疫が活化するからだ。この報告では6ヶ月前までに感染したことがある人という情報しかないので、詳しくどういう職歴や生活をしている対象者に対して検査をしたのかもはっきりさせていくことが大事かも知れない。もっと言えば、発表の段階で発表者がその可能性も含めて述べないといけない気もするのだが、論文ではないこともあって、この内容なのだろうと信じたいと思う。

医者や看護師等の感染リスクが高い人のサンプルが多いと、長期抗体検査でも、抗体観測がされることは知られている。そこにウィルス(抗原)が沢山いる間は抗体は生成され続けるからだ。だから、海外ではサンプルを地域、職業、年齢などをある程度定めて調査し、その傾向を求める場合が結構ある。最低でも信頼出来る年齢区と男女の情報だけは出すことが多い。

長く血中抗体が維持されるかどうかは、ランダムサンプルの中で、感染する可能性が低い人をピックアップしてウィルス株と触れることがない条件を付けないといけない。簡単にいえば、自宅療養や外出を強制的に止めた。または外出しないことを本人が望んでいる被験者を選んで、抗体の持続力を調べるのが普通だ。これを付けないと血中抗体はSARS-CoV-2と抗原提出する免疫細胞が触れる度にその都度抗体を司令塔細胞が補充するよう求めるようになり、感染者と回復者の接点がある期間中はずっと血中免疫が機能し続けることになるのである。

そこが最終までにクリアされることが望まれるが、記事中にもあるが
尚、これだけの情報で、医療や免疫という点で役立つ点はある。今後のワクチン接種だ。

抗体生成に有用なワクチンがあれば、流行初期までに接種すると、例え2ヶ月ぐらいしか血中中和抗体が持たないとしても、流行が始まった後も暫くは入ってくる市中のウィルスによって抗体補完が継続する可能性が高いということを意味しているのは間違いない。だから、流行期間中の発症リスクは下げられるはずだ。2ヶ月効果があると仮定し、冬の流行が怖いならば接種を8~10月頃に行えば、10月~11月の流行開始期頃から、ウィルスに触れることが多い職種なら持続的に免疫を維持出来るだろう。

何もしなくても(外からウィルスが入ってきて免疫補完が行われた形跡が極めて少ない条件の人ということ)6ヶ月効果があるのかどうかは、ここからは見えないが、そういう風に捉えられる内容なのが気になる点だ。

そこの認識がはっきりしない中で、6ヶ月持つのだと日本人に思わせることが目的の発表を意図的にしたのであれば、一体誰がそれの糸を引いているのかどんな目的なのかが気になる。というか、それ目当てで調査されたのだったら明らかに不味い話になるだろう。半年間の集団免疫はこれで必ず付くかもしれないのだと思い込ませてしまうからだ。

そういう意図がないと信じて、残りの調査で、感染者との接点が少ない人のデータなどが出てくることを願っている。まあ、日本は今過去最大の感染拡大期に入っているので、これを調査するには時期が悪いが……10月の段階ではまだ広がりがそれほどないと思われていたので、仕方がないが現実的に考えると、感染収束がある程度起きている時期に調べないと、血中抗体に関する調査は意味がないが、1度感染した人が免疫を獲得しているのは確かだろう。それが、間に補われているかどうかを、調べるなら今の日本では移動制限も掛けていないので難しいだろう。



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