現陽性が8月の2倍(週末詳細停止ありなので暫定値)に到達した日曜日……
私が住む地域では感染者が少ないのもあって、週末は人出が多かった。
私も出歩いたわけだが、年賀状を買ったり、他にも入り用なものをいろいろ纏めて買い物をするために出歩き、それらを買ったらすぐ帰るというもので、特別遊び歩いたわけでもない。今の時期にはこういう人も多いだろう。クリスマス前はおもちゃ屋さんの客も多いし、電気屋さんやディスカウントストアなどでも客は増えていく。クリスマスというイベントがあるからだ。
ネットで購入出来る品でも、ものを見て買いたい人も多いだろうし、何よりネットで買うと高い品物や、破損した品物が届く恐れもあるから、近場で買う時間があるなら買いに行くのが人の性だ。
そんな状況もあるのか、現在陽性の患者は減らない。むしろ、先週一週間を通じて増え続けてきた。
この週末は今日の週末停止が掛かっている自治体の集計がどうなっているかを見ないと、実際の全国での現陽性が減ったのか増えたのかは分からないが、大阪を除く関西周辺と西日本が増え続けているようだ。
そして、一部で詳細稼働が出ない日曜日に現陽性は8月10日の14,752人の2倍(29,504)を超える29,528になった。重複を考慮すると、29,426~29,528の範囲内となるので、完全に超えたとは言い難いが、今週も先週と同じぐらいの水準で患者数が拡大し続けるなら、今週中に確実に超えていくだろうという数字になった。
全体を見ると、北海道は停滞傾向にある。100人台を維持している。多分、この緩い制限の中ではこのぐらいの感染拡大抑止が限界なのだろう。
まあ、こういうのをダラダラやっていると人は、より積極的に動き出すこともあるので、今後増えていく可能性もある。
東北は、青森がゼロに戻りつつある。秋田が週末に1件増えたが、概ね収束状態を維持している。
福島と宮城は悪い。山形は減少傾向だ。
関東は茨城、栃木、群馬が横ばいか減少傾向。但し、群馬と栃木は時期的に雪の影響で検査を求める人が鈍った可能性も否定できない。
他の関東4都県は悪化中だ。
中部は、静岡は確実に減少してきた。長野、山梨、石川、富山、新潟は横ばい、岐阜は減少の兆しだが、減っていると断定するには今週の状況次第だ。福井は数日陽性が出ていないので、良い。愛知は、大阪と同じ時期から感染が増加していたが、殆ど高止まりだ。検査態勢の限界で無ければ良いが、もしもそうだとしたら、この先陽性率が急に上がっていくだろう。
関西は、大阪、兵庫は減少傾向にあるが、何となくそろそろ減少速度が止まりそうな予感がする。一方で、京都と滋賀が増加傾向にある。他は停滞している。
中四国は、最悪のペースで増加傾向にある。特に広島、岡山は最悪だ。そして、山陽側(瀬戸内)の山口でも、微増の兆しがあり今後が心配だ。四国高知も減る兆しがまだ見られない。
九州は沖縄を除く全土で、増加または横ばいを維持している。特に怖いのは福岡と長崎、熊本が急激に患者を増やしていることだろう。
この九州エリアはクラスター対策が効果を出していて、山がまだはっきりあるのだが、山の落差が極めて大きくなってきている。それが示すのは、ウィルスの感染力が寒さで増しているということだろう。そのため、今までと同じ活動をしていると関東など他の感染地域と同じようになる可能性が高い。
陽性者数の推移と内訳は以下である。
昨日の集計では、週末の詳細停止が、山形(保守停電による停止)、神奈川、山梨、静岡(日曜のみ)、京都で行われているので、この自治体の退院などの情報は未確定である。また、北海道はこの記事執筆時点で暫定(退院と死亡は暫定更新済み、療養状態は未確定)である。
先に書いたように、現在陽性者数が8月のピークから2倍超えとなった。週末集計では退院や回復が動かない自治体があることも影響したとはいえ、ギリギリ達する事なく減少する可能性もあると私は思っていたので、それだけ私自身もこのウィルスを侮っていたと言える。
それから、もし全員を入院させたとしたときのベッド占有率は凄いものがある。(上図-右上)
100%超えは北海道、宮城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡の15都道府県である。
まあ、実際に全員を入院させることはないのだが、190%超えが4ある。
このクラスになると、元々なら入院させていた重症化しやすい軽症の患者を入院させなくなるぐらいになり始めている可能性もある。
重症者の推移は減少傾向にあるように見えるが、週末更新停止があるので、その影響も出ているのだろう。
ちなみに、病床占有率は京都が3割弱で逼迫を訴えている。他の病気の患者が多いのか?それとも、感染症として指定している病床で稼働可能として示した病床の一部が実は稼働できないか?または、看護師や医師が4月より減っているか?何かあるのだろう。
普通は、大阪も東京もそうだが、自治体の病床確保ステージがあり、そのステージに合わせて、今別の病気で入院している患者や入院予定の患者を別の施設に移したり、療養計画を後ろズレさせて、病床を確保するはずだが、それも出来ないほど逼迫しているというのが、京都ではかなり問題となっているようだ。
ちなみに、大阪、兵庫は感染症病棟の70%をSARS-CoV-2/COVID-19患者が利用している。
本当に既に他の病気等収容できない。
平衡化した数字では週末で東京が陽性者数ではトップに躍り出た。そして、大阪が減少に入っている中で、その後ろを凄い勢いで追っかける広島県が迫っている。広島の人口と東京の人口を同じ水準に合わせると、広島は5374人の陽性患者がいるのと同等であることを考えると、かなり困難な状況にある。
次のグラフは今回から新しく新設したモノだ。
見方がとても特殊なものである。
まず一番上のグラフは、
累計の患者割合(100%)に対して、既に治療療養が終了した患者と死亡した患者を赤軸に、それに対して現在陽性の患者を青軸でパーセント表示したものだ。これが何を示すのかというと、今の感染勢いを示している。例えば広島県は、累計総数に対して48%が現在陽性となる訳で、3月6日の最初の患者から12月20日(19日集計迄が殆ど)の患者までのうち、この最近発症して療養している患者が半数近くを占めているということになる。
即ち、それだけここ最近の感染拡大が酷いということを意味する。
その下の2つのグラフは、今の総患者数を最初の自治体での感染者が出た日付で割り戻し、14日間、または28日間療養すると仮定して、1日辺りどれだけの陽性割合または患者数になるのか?を示したものだ。
一般の療養日数は~14日のはずなので14日が適正な中心線と考えて欲しい。28日は全員が重症だとすればこのぐらいが平均として出した値だ。通常はあり得ない数字だが、必ず陽性者の数パーセントはそこに達するので、これを示している。
割合(真ん中の表)でみれば、青と黄緑の間がいわゆる増加に転じていくライン、青線と同じが減少相当である。
人数で言えば、青線以下が減少、青の上限から赤に掛けてが上昇に転じていくラインである。即ち、青の中に収まらないと感染速度が拡大している可能性が高いと言うことだ。
こうやって見ると、
秋田、徳島、沖縄は28日閾値を下回っている。
そして、14日閾値を下回る自治体は秋田が1人増えていなければ下回っていたが今は存在しない。ただ、秋田は僅かな差なので、今はほぼ横ばいであると見ることが出来る。他は、概ね日割りの増加率が上昇し続けている地域だ。
最後は、入院中と陽性、回復患者の推移と、入院準備調整・未確定患者の数である。
沖縄は、ほぼ入院待ちが解消されている。0.5~1日※待ちぐらいに収まっていると思われる。
大阪も1100人台だった最盛期から300人も減らしたが、まだ2~3日※待ちぐらいだろう。北海道は300人を切ったが、概ね1日~2日※待ちぐらいだと思われる。
神奈川が増えているのは、週末の移動が止まっているからだ。東京は1300人台と大阪の最悪時期を超えるほど待ちが増えた。これを待ち換算すると2日~3日※だと思われる。
千葉も600人に迫っている。ここも2日~3日※ぐらい溜まっている。関東は本当に深刻な状況と言える。ちなみに、広島県は数字が上がっていないが、その他(当ブログ集計では自宅・その他で処理)が774になっている。ここに待ちが含まれている可能性が極めて高いが、内訳が分からないのでここには上がらない。これは、全部入院で集計される福島にも言えるが、細かな数値が自治体から出る日が来れば集計するつもりだ。
※あくまで、集計上の数字で換算したものであり、離島や感染者の多い地域など場所によってこれ以上待たされる場合があります。
まだ、陽性者数が少ない地域は、今の感染対策に寒くなって感染力が増していることを加味した上で、行動をすれば感染は増えないかも知れなない。
しかし、油断すれば一気に感染が広がることは既に広島を始めとして多くの県で証明された。そういうことを踏まえて行動するべきだが、だからといってじゃあ、どういう方法が1人1人に出来るのかと言われると、もう方法はないように見える。
多くの人は十分すぎるほど気を使っているし、非常事態や緊急事態が出て、完全に移動制限をしている訳でもない中で、それが出るかも知れないと思えば、今動くしかないと思うのは人の性だ。強いて言えば、不要不急の旅行は避け必要なものを買って帰るとかそういう流れになる。これは、企業も同じで、もしかしたらすぐに動きを止められるかも知れないから、今のうちに挨拶回りとか急ぐ訳だが……それが感染を広めている恐れもある。
それに対して、政府も緊急事態宣言を出すのかどうかの基準も定かではない。自治体によっても、基準が違い、一部の自治体は、政府と似たような態度で突然悪化を語り出す自治体もいる。
もう、世の中では後手後手と言う言葉も使われなくなったのは、結局手を打つという言葉にもならないからだろう。
後手というのは有効な手を後からでも打っていることを後手と言うが、今は言われたから仕方なく有効そうな方法を取ってみるという感じだ。しかし、その効果が出ない自治体も出てきている。だから、後手ではなく効果なしになってきている。
このままだと緊急事態が出るだろうと言うが、出すなら早く出して早く終わらせて欲しい。
出さないなら出さないでどういう状況になるまでは絶対に出さないと宣言してくれないと、諦める企業や人も多くなるだろう。
実際、私のまわりでも廃業を決めた人がいるほどに……今は厳しい。
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