一進一退の感染状況 …… 北海道はさらに減速も都市部は多い。

北海道の陽性判明は昨日86人だった。うち1名は再燃である。
一応、10月31日の81人/日ぐらいまで1日の感染者は減った訳だが、先週木曜日が241人(週ではその2週前から減少傾向)でそこから一気に下降している状況を見ると、ここから更に下がっていくというのはたぶんないだろう。今週末に掛けては停滞か、上下変動期に入ると私は見ている。

だいたい4日~1週間(対象が多ければその後2週間ぐらいは下げ基調で変動するだろう)の範囲で急減するとそのあとに不規則変動やリバウンド期がやってくることが多い。理由は分からないが、多分追えていないキャリアの発症増加交点と、隔離しているキャリアの発症率の減少交点が逆転する時期がその辺りなのだろう。

まあ、最近の北海道や東北は今季最も強い寒波の襲来が起きているので、その影響で検査を受けずに自宅で休んでいる人がいるから、減っていると言うこともあるかもしれない。

ちなみに、感染者数は全国では高止まり傾向である。
まあ、悪化している地域、停滞している地域、そして感染がコントロールされ少ない地域との落差が広がっているのは確かだ。
大都市は悪化している地域が多い。

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昨日時点での陽性者数は、前日比増になるだろう。(広島の移動数値が未確定のため)
水曜日の集計としては現陽性の増加数がかなり抑えられている。まあ、週後半に向かって陽性者数は増えていく傾向があるので、このまま減って行くとは思えないが……。

大阪は陽性者数が減少傾向。北海道も減少している。沖縄は横ばいか少し増加傾向にある。
関東は茨城を除いて全て悪化した。愛知・岐阜も悪化しているが、周辺では減少傾向か横ばいである。
関西では大阪・兵庫・奈良・和歌山は昨日に関しては一斉に改善した。一方で京都は厳しい。滋賀も昨日は悪化した。
西日本は、福岡が100人台/日に突入、高知も未だに病院の集団感染の余波が多い。

広島は未確定なので何とも言えないが、プラスになる可能性が高い。
陽性患者数が70~80人台/日以上に達してまだ10日以上経過していないためだ。
今はまだ30~40人台の頃の患者が回復している時期であるため、現陽性が大きく減り始めるには40人台の新規陽性に下がるか、この感染者数(60人~80人台)を維持しつつ、もう数日経過する必要がある。まあ、これを維持されると病院は厳しい。実際に広島では院内感染も起きており、SARS-CoV-2/COVID-19に限らない全体医療の即応能力は低下しているはずだ。

未確定/入院準備率で見ると北海道は、100人台まで減った。後は、関東が関西より厳しくなっているが、関西が危機を脱し始めたとは言い難い。まだ、脱するには時間が掛かるだろう。

それから、愛知はあまり話題にしないが今日は話題にする。ここは変動率はそれほど高くないのだが、ずっと同じような数字で稼働しているのが気になった。
今の愛知県の日別陽性推移を見ると先週までの東京のそれに似ているからだ。
関東や関西、その他の自治体だとこの数字がずっと続くと医療警戒に関する情報がもっともっと全国に流れるのだが……それも思ったほどなく、先週だったか、名古屋市長がGoTo停止はウンタラと文句いって、知事の意見と真逆だったりと、この2人の関係が悪いのも結果的に埋もれる原因なのかも知れない。(別に会議で意見が対立するのは良いが、報道などで発表する結論は互いに同じ方向で共有すべきである。これが上に立つ者の役目である)

東京と同じような検査限界が出て、疑い患者(濃厚接触者)の囲い込みが限界を迎えて陽性が増えない状況になっていると、この後数日~2週間ほどでさらに日毎の患者が急増し始めることになるだろう。そうならないように、もっと強い情報発信(出来れば全国に伝わるぐらいの発信力が求められる)が必要かも知れない。

尚、北海道の週間死亡者数は先週か今週が一旦のピークになる可能性が高い。但し、大きく減るには後2週間~3週間掛かり、今週の後半も100人以下が維持出来た場合という条件が付く。概ね最悪の状況3週間が経過した。感染が増え始めて概ね2ヶ月掛かったが、やっとはっきり効果が見えるまでになってくるところまでこぎ着けたと言える。

ただ、感染は油断すればやってくるだろうから、感染者が出ない状況を継続することになる。
それが冬場は難しいことが、この冬に示されてしまったのが、北海道の感染拡大だが、これから2~3ヶ月ぐらいの厳冬期をどのように乗り切るのか……それが難しい。


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