週間感染状況は深刻-年末年始は自粛のままで …… 冗談抜きで最悪に向かう日本の感染。

週末は2から3の自治体で移動情報の詳細が出ないため、感染超過が出やすいのだが、山梨などで土曜日まで処理が進むなど、稼働するところも出てきた。それなのに、土曜日は過去最悪の現陽性増減数+1,585件<人>という数字が出た。これは、11月21日土曜の+1,470人を100人も上回ったことになる。

脅威的と言えるのは、このところ一部の大規模自治体では新規感染者数が頭打ちで退院の方が増加傾向にあってもおかしくなかったにもかかわらず、その数字が期待より伸びず、むしろ新規感染が増加していることにある。しかも、東京では先行していたことだが、大阪、愛知などの大都市圏でも、周辺の地域の増加に対して、推定される都心部の感染者数の増加が頭打ちになっており、日によって100人近い数で上限するようになったことが挙げられる。2日3日前は減る気配に見えたけど、昨日今日は多いみたいな極端な揺らぎが出ているのだ。

確実に都市部は検査限界、分析限界を迎えているようだ。今の状況では、一般的なR指標(実行再生産)を出しても、その数字が本当に正しいかなど分からないだろう。いわゆる通勤経済圏全体でカウントしてどの程度の感染拡大があるかをちゃんと測らないと、実際の感染拡大が見えない状況にあると考えられる。



<地方毎で見れば北海道地区を除いて全ての地域で増加傾向>

尚、医療崩壊がいくつかの地域で起きている北海道は、現在新規感染者が減少傾向にある。これは概ね間違いない。但し、春や夏のように凄い勢いではなく、2週間で10%~20%ぐらいのペースで減少している。寒さが相当影響しているのだろう。これは、フランスなど欧州でも見られている傾向であるが、期待していた減少幅に対して、ウィルスの感染力が冬場は高く、動きをある程度制限してもウィルスが少しでもあれば、発症し易い状況になるようだ。

結果、動きを減らしても発症や感染を大きく抑え込むに至らない。

これを如実に示しているのは、東北を見ても分かる。先週は秋田と青森を除いた、岩手、宮城、山形、福島の4県で過去最多の感染を記録した。
そのうち岩手と宮城は1日の陽性が40人~50人と人口からみればかなり大規模な感染が起きている。

20201213_HT.png

<関東は先週比5%~1割増で推移>

関東地方は、茨城県が何となく減少傾向に見える。一方で、栃木は先々週と先週を見る限り頭打ちに見え、この先増えるのか減るか予想が付かない。検査数をもっと広げればその分だけ感染が大量に見つかるかもしれない。
それ以外の群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川はいずれも過去最高を先週更新している。
実行再生産は頭打ちに見えるが、中身を見ると概ねこれらの自治体はいろいろと追いついていない。まあ、人口で見ると群馬(190万人)で40人~50人台の感染があるのに、その比率に満たない地域は結構厳しい状況と言える。移動通勤通学圏の比率としては低くても、移動指数を元に、実際にどれだけの広がりが起きているかを政府は調べないと、医療崩壊よりも急激な感染による社会崩壊(社会生活が停止すること)が起きる恐れもそろそろ危惧される。

20201213_KT.png


<中部地方は高止まり傾向で、可も無く不可も無くだが……>

中部は愛知と岐阜が悪い。また、関東からの移動率が多いのか長野がここにきて増加傾向にある。ただ、長野は先週初めから始まったように見えるので、今週でさらに増えるなら、ここからが始まり、もし今週は減るなら一時的なものだろう。

日本海側は感染が少ないのは、たぶん都市部からの移動者が少ないお陰だと思われる。

太平洋側でこの高止まりが安心と言えないのは、医療体制として200人台の感染が続くと病院がパンクしかねないからだ。この地域の医療体制は60から150人/日も出てくると、急悪化する。実行再生産が下がればと言う人もいるが、そもそも実行再生産が急減しないなら、悪化が続くだけだ。最低でも愛知では日に100人を切る日数が4日~5日(平日1週間)ぐらいは続かないと急回復し好転しないだろう。

20201213_CH.png

<関西は微増傾向>

関西は京都で著しい増加期に入った。大阪、京都、兵庫、奈良までの圏域で見ると、京都が大きく悪化し、大阪は頭打ち、滋賀は停滞、兵庫と奈良、三重は僅かに減少の兆しといったところだ。減りそうな地域の減少幅に対して、増加する地域が極端にニョキニョキと頭角を現してくるため、結果的に地域全体で見ると純増になる。これは、それだけ感染が1地域のものではなく、移動などによって多くの地域に拡散していることを示している。

私は、GoToがどうこうというのは別にどうでもよい。既にそんな一つの原因だから、それを止めろという領域はとうの昔に終わっている。
既に、社会活動を止めるのか、止めないのか?止めないなら、どうやって社会崩壊しないようにするのか?そちらが問われつつあると私は思っている。ちなみに、医療崩壊だという報道がまだ多く見られるが、医療崩壊で終わりじゃないからね。

その先には、社会活動が立ち止まるという流れもある。週末でも悪化している現状では、日本ではあり得ないと私は思っていたのだが、今のままなら企業活動や行政活動の面でも大事な事業や活動が感染の増加によって停止することは有り得る。実際に、既に公共機関では週に1~3件の割合で感染によって活動や自粛待機に突入する公共機関も増えているし、事業所の一時休止閉鎖も増えてきている。


20201213_KS.png

<過去最悪の中四国>

中国/四国地方は広島・岡山で感染が増加、高知では過去最悪の状態へと入っている。四国ではっきりしているのは愛媛で始まった感染が、収まる流れの中で高知と、香川にも飛び火したように見えることだ。
広島の感染は岡山と山口の間で起きている。そして、岡山の週末数値が増えたのは兵庫と広島から戻ってきた可能性もある。日本海側と徳島が急増していないのが救いだが、その救いがあっても先週は過去最悪であり、地方としては全国ワーストの感染拡大へと歩を進めた。

20201213_CS.png

<九州・沖縄は……減らない沖縄、増える各地>

九州・沖縄地方を見て言えるのは、沖縄の感染はゼロになる兆しもなければ、1桁になる兆しもない。日曜が5人になっているが、これは12時で締めているからであり、昼以降の数が4人以上いるのは確実だ。(沖縄はCSVベースで確定日が出るので正確な確定数が出せる)

沖縄が横ばいの中で、先週は残りの九州地方全部で感染が拡大した。このペースはきっと今週も続くだろう。
結局、年末年始に向けてのカウントダウンが始まる中で、人の動きは活発化する。それが感染を拡大させ、さらに気温が低下することで感染者も急増していると思われる。

九州全体で過去最悪には達していないが、これは福岡が最悪の時期の7割に留まっているからに過ぎない。大分、鹿児島、佐賀は最悪を更新しており、宮崎、熊本、長崎はこの冬最悪を記録し始めている。今のペースが続くと間もなくワースト記録更新だろう。
雰囲気的には中国四国地方の感染の波に1週遅れて今から始まりそうな予感がする。


<師走の準備の中で>

この国は一番やってはいけない対策を取っていることはもう間違いないと私は思っているが、
年末年始は各々で自粛するかしないか決める状況になるだろう。
それは、以下の表を見ても分かることだ。東北、北陸、山陰の日本海側の地域ではある程度感染がコントロール出来ているが、それ以外の地域は概ね悪化か、停滞の気が強い。即ち、どこにでももうウィルスがいるということだ。


20201213_E.png

それをはっきりさせるために12月1日の表も見せると以下の様になる。

20201201_E.png

これを上下に重ねて比べると、特に西日本を中心とした地方で感染が急拡大していることと、北海道などの他の地域でもさほど減っていないことが分かるだろう。それが示すのは、この13日間でさえも、ほぼ何も対策が出来ていなかった(無駄に感染だけを全国に広げて終わった)ということだ。

そして、これから師走の本領となる年末年始が近づく。
大掃除をして、挨拶回りをして、年末年始の準備をして……子供や家族等がいればクリスマスプレゼントを準備する人も多いだろう。
そういう準備のために、人々は動き回らざる終えない時期でもある。

しかし、それも今のままではままならなくなる。いつ移動制限が出るかもわからないため、週末に急いで用事を処理したり、早めに得意先回りをという人もいるかもしれないが、それが感染を広げる波も今の全国的な感染の高止まりを見ると生まれかねない。大変な事態になっている訳だ。


<地域別対策では広がるだけ>

現陽性などのグラフは以下である。週末ということもあるとはいえ拡大曲線がまた急角度に変化した。
拡大(現陽性拡大)が始まってから、あと一週間で2ヶ月になるが、結局曲線が下がったのは、週末明けの1日か2日だけという状況で、それも週末の期間の増加分を全て足して、週明け分の減少を引いて見ると……3連休じゃなければ下がっていないとかいう状態だった。
今となっては、もう西日本でも市中感染が恒常的に起きているという話が踊るようになった。

それでも、今更何か対策をしても、年末年始に患者が減っていることは無さそうだ。

20201213_A.png20201213_B.png20201213_C.png20201213_D.png


世間では最近になってCt値(Threshold Cycle/サイクル閾値)などの話も出はじめたが、これももう無茶苦茶だ。
元々PCRなどの検体検査で使うサイクル閾値が小さいと、低感染状態でもウィルス分離が出来る可能性がある。即ち、軽症や未症状でも感染者を分離(療養隔離)出来る訳だ。だから、本来Ctは高めにMagineを取った方が、感染拡大を防げるといえる。それが、いわゆる日本の感染拡大が今まで防げていた理由かも知れない訳だが……。

今はCtを下げて、病床使用率を下げれば良いと言いだしている人もいる。そもそも、彼らは分かっていない。病院が逼迫する中で病院に入院するほどの患者は既に、軽症ではない。中程度(酸素マスクが必要なSPO2が低い患者)以上になり始めている地域もある。神奈川なんてそこまで行っていたのに、その対応が出来ず亡くなられた人までいる。

問題は、これを理由にしてCtを下げたら果たして感染拡大が減るのかどうかだ。普通に考えると、極めてウィルス濃度が少なくてももしその人がスプレッダーの能力を持つ感染者(不顕性感染者)なら、その人を野放しにすれば感染は拡大するかも知れない。

本来は、そういう合理的な目線で見るべきだが……日本はもういろいろとおかしい。状況が悪化してから突然制度を変えた方がよいとか、言う人は正直なんで7月~10月迄にそれを変更するように求めなかったのかとか思う。


<どちらにしても、感染させない方法は2つに1つしかない>

既に忘れている人も多いかも知れないが、感染を拡大させない方法は、2つに1つだ。

1.感染者を隔離する方法
2.感染していない人を感染者から隔離する方法

この2つだ。安全な箱庭に感染していない人を入れれば、感染することはない。逆に感染している人を、感染者から遠ざけでも感染はしない。
この2つに1つなのだ。これまでもこれからも、この2つに1つが続く。

クラスター対策などは、広がっている地域を特定し、感染者を非感染者から隔離する方法だ。
これが間に合わないなら、感染は拡大し続ける。

医療を崩壊させないなら、こういう隔離を減らせばという人もいるが、それも今となっては無理だ。隔離の抑制を(隔離しないがウィルス陽性の可能性がある患者と断定するための閾を低く)して、野放しにする率を上げれば、病院や宿泊施設が空くからよくなるという人もいるが、それは既に得策じゃない。
それだけ感染が広がる可能性があるからだ。発症していなくてもウィルスを持っている人がキャリアになることは分かっている訳で、発症しない少ないウィルス量でも感染を広げる人はいるのだ。
そうやって、感染の絶対数が増えれば、結果的に重傷者は増えるため、今の段階で制度変更は出来ない。やるなら、感染が拡大する前にすべきだったのだ。その間にしなかったからもう今更そんな話を蒸し返すこと自体が間違っている。

また、手洗いうがいを励行したから感染しないのではない。感染と言うだけで言えば、感染者との接触がある程度あるか、感染者の近くに行けば、誰でも感染は必ずする。不活化状態にない(感染力がある)ウィルスを空気や飛沫から鼻や口が受け取ってしまえば、それで感染するのだ。それが、体内で増殖して発症するかどうかは、感染した状況(ウィルスがどれだけ体内に入ったか)や人の免疫力(ウィルスに対する抵抗力)の差による。

高齢者ほど発症し易いのは、その免疫力が年齢を重ねれば下がるからである。

その上で、感染が極めて広がる状況である場合、1と2を確実に満たすのはロックダウンや外出抑制という手段しかない。
感染者も動かないし、感染していない人も出歩かなくなれば、感染は広がらない。これが使われるのはそういうことだ。

だが、それをやれば経済が止まるわけで打撃となる。だから、難しいことを言って民衆に対策を求めたのが、世界や日本のこれまでの流れだ。
日本は特にそれだけで乗り切ろうとしてきたが、それが今崩れ始めているように見える。

この先、それでも人々に求めて上手く行くかどうかも分からない中途半端で限定的な地域制限施策をするのか?
それとも、もう感染拡大覚悟で経済を回し、医療関係者など死ねと言うのか?
それとも、年末年始をお通夜のように人が動かない状況にしてでも、抑え込むのか?

本当なら、3週間前に3番目の施策をしてれば、来週辺りにはある程度制限の解除が出来たかも知れないが、未だに1つ目の中途政策をしたがるのだから、この年末年始は本当に厳しい状況になるだろう。生きたい人も自分で命を絶ったり、感染で亡くなることが増えるのも確実だろう。何せ、今から3週間後は、1月3日(3が日の終わり)なのだから。3つのどれを選んでも最高のシナリオはもうない。


<今の政権は公衆衛生では全く危機対応能力がないのは確実>

そもそも、この国の政治や専門家も3週間でという時点で間違っている。
海外では4週間で2週から3週目に4週目以降の予定を決めるのだ。日本は、3週間で3週目の終わり直前や終わってからその先を総括する。もっと言えば、週末に会議をするのも間違っている。海外では週明けから週の半ばで今週末や来週の予定を決める。何故って、週末に週末から来週はこうなりますと言われても、人々の行動や予定を突然変えることなど出来ない。
来週から変わりますを週末に言われたら、週末は出勤しないといけない人も増えるだろう。それは、病気の拡大抑止という発想だと逆効果だ。他国はだから、週末夕の直前発表をしない。基本は木曜日までに発表し、金曜をおいてから土日や週明けの予定とする。


医療従事者に感謝のクリスマスイルミネーションをするなら、その電気代や装飾費を医療従事者に寄付すべきだ。彼らは、人混みに行くことも今や許されていない。イルミネーションある町中を楽しく歩けるわけでも、少し遠回りして心温かに通り過ぎる余裕もない。これのどこが感謝なの?馬鹿にしているのと思うほど廃れた人々がどんどん増えていく。(彼らは、そうなっている自分さえも悲しく思っているほどに疲れている)


医者が増えれば、看護師が増えればという話もあるが、実際は既に心を病んで止めて行く人の方が多い。そもそも、医療機関の一部労働は、外部委託やパート労働者が増えているため、結果的に看護師や医師の負担が増すこともある。そういうのを、もっと重く見なければいけないが、今重く見たところですぐに改善されることはない。

さらに、時期として、師走で且つ12月31日まであと少しまできている中では、重く見ていても人々の動きは止められない。
買い物は増えるし、年末年始は仕事も佳境に入る。だからこそ、感染したくなくても人々は動くことも増える訳で、感染は減るどころか拡散している地域が増えている。この直前まで悪化させ続けた行政は今重い判断をちゃんと正しく下すべきである。

それをやらずにずるずるやり続ければ、例え国民が、他の国よりしっかり対策できるとしても、冗談抜きで破滅的な結果になるかも知れない。
そんな未来も本当に有り得るぐらいに、状況は週末を経て深刻化している。


<今週一週間減少したとしても、期待値には満たないだろう>

先週までの流れを見て、師走の繁忙期が加速する今を考えると、今週一週間で感染が激減する可能性は全国的に低いと見ている。強いて言えば、北海道と沖縄がもう少し抑えられるかどうかだろう。この2自治体は期待を大きく下回る感染減少の効果しか出ていないため、今以上の感染抑制、個人(国民)に求めるのは極めて厳しいと言える。
他の自治体は、規制を自治体や国がどこまで厳しくするかによるが、それが殆ど効果のない規制なら、増えるか、とても頑張った場合でも横ばいか微減に留まるだろうと思っている。

そして、まだ大丈夫と思っている自治体は、多分感染が今後も増えていくと見ている。
今の状況では抜本的に強い制限を設けないと、大きく減ることはまずないと思われる。特に、今週は寒波がやってきているので厳しいだろう。
自分の身はもう自分で守しかなくなってだいぶ経過しているが、SARS-CoV-2/COVID-19の感染力が2月~3月迄維持されると仮定した場合、これがまだ2ヶ月3ヶ月あるわけで……。

この状態が続くならもう私もどこかで感染するだろうなと思っている。流石に感染ゼロは既に難しい。後は、発症するか発症したとして重症化するかしないかだけの問題だ。


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック