コロナ再感染、症状重く、 ワクチンの有用性に疑問符……何でこんな酷いタイトルになるの?ちゃんと読み解いて事実を。

47NEWSの記事である。今日はもう記事を書かないつもりだったが、この記事を読んで急いで書いたものである。だから、日頃軽く校閲していても酷い中で、校閲していない分、もっと酷い文章かもしれない。

また、始まったよという雰囲気だ。どれだけ、世界的なのか日本だけなのか知らないが報道は社会のイメージを壊し足を引っ張るつもりなのか?
この内容だと日本だけではないのかもしれないが……
有用性が無い(全く無いかのようなこ)とはきっと元の論文でも書いていないと思うのだが……単に効果の日数が短くなり、季節ごとの投与が必要になる恐れがあるとか、ワクチンを接種しても弱いワクチンなら発症するとか、そういう点だろう。
その原文がフリー公開されていないのか、調べ方が足りないのか、見つからなかったので、証明は出来ないが……。

一応、lancetにおけるこの再感染の意味という記事が、それに関係する記事なんだろうと思う。
原文では無いと思うが、これは日本人が書いているようだ。
ただ、私はこの記事を引用する。これが多分正しいからだ。

まず、ネバダのケースに関する補足からだ。これ、中和抗体免疫が初回の感染で出来ていたのかが分かっていないようだ。
最初の感染後、回復の際に血液を採取して検査していたわけでもないし、血液を保管していた訳でもなかったのだろう。だから、その部分も含めて不明な点があるという前提で、状況を判断しなければいけない。

さらに、重要なのはこれまでに分かっている、再燃ではない再感染(別のゲノム型に感染した)というケースは4例しかない。しかも、状態や状況は皆違うのだ。そのうち最初の感染快復後の血清(免疫)情報が確認できた患者は2人で、抗体があったのはIgMを持っていた1人だけだ。残りの3人のうち2人は抗体検査を最初の回復時にしておらず不明、1人はIgMもIgGも無かった(抗体免疫が付かなかった)ことが分かっている。

ネバダのケースは初回の状態が分からない例に該当している訳だ。

これが何を意味するかというと、再感染だから重症化しないというのは、幻想の可能性がある訳だ。
軽い感染なら血中免疫のIgM・IgG両方が付く訳でもないのは、IgM免疫だけが付いた人からも分かるだろう。軽いからIgG抗体まで育たなかった可能性もある。それ以外の人は、IgAやくしゃみ鼻水など他の機能が感染を抑え込んだと見てもよい。

再感染のステージというのは本来の病気なら、無症状は含まれず、症状があることが前提である中で、今のSARS-CoV-2感染では、COVID-19の症状が出る前の人も感染者として扱われているから、そこが影響している可能性も考えた方が良いという訳だ。


中略する。

まず、今のところ変異体に対して、極端な変異をしてワクチンの効果が出なくなるかもしれない変異種は見つかってないという点を誤認しないでほしい。IgGのモノクローナル抗体が出来れば、どれだけの時間効果があるかは不明で、予防接種の場合は副反応のリスクがなければ、ある程度押さえ込めると考えて良いのである。

問題は、どのワクチンがより高い効果をもたらすのか、どれがより安全なのかそこを、見極めるステージが終わっていないことにある。

で、本当に本当に大事なのは、こういう無症状感染という状況が連鎖する中で、何度も発症(感染)する可能性もあり、重症化も軽症で終わることもあるならば、自然感染で免疫が獲得出来ると考えて居ることがむしろ危険だという点だ。
何故って、多くの人は、1度感染したら軽症でも、無症状でも、もう重症化しないと思っている場合があるが、しかし、そうじゃ無くある程度免疫を獲得したとしても一定の時間が経過するか、咳やくしゃみだけで肺や血管までいかなかった患者は、次の感染で大量にウィルスを取り込むか何か特別な条件が合わされば重症化するかもしれないのだ。

そして、そのようなヤバい感染症であることを考えると、それは、対策を講じないで集団免疫を取れると思い込んでいる人が多い状況ほど、かなり厳しい(時間が掛かるとか、多くの人が犠牲になる)可能性もあるかもしれないぞという話になる。

だから、当該の文中では、ワクチンの有用性に疑問符ではなく、それとは全く正反対で、一時的でもワクチンの効果があると分かったなら、積極的に接種プログラムを推し進めるべきという考え方で見ましょうという点を強調している。

本来ならこれは正しいはずだが、日本だけなのか欧米もなのかしらないが、報道は逆でワクチン効かないかもよ!?
となっている。だれもそんな話をしているはずはない。

ただ、効果が得られる期間がインフルエンザなどのように短くなる可能性はある。そして、今回分かったこととして、ワクチンそのものの能力が弱いと、ウィルスの不活化効果を最大限もたらすIgG抗体生成まで至らず、発症したり、症状が重くなる人が出てきてもおかしくないかもよという話をしているのだ。
だから、ちゃんと、安全に感染状態に匹敵する水準でIgG抗体が作られるワクチンが選定されることが大事なのだと説いている。

これは、効果が弱いワクチンを焦って承認して、接種したけど発症してしまう人が激増したなんてことにならないようにちゃんと検証しようね!と説いているわけだ。ワクチンが効かない(有用性がない)と疑問視しているわけではない。


<頼むから、真実を……>

これが示すべき真実だ。しかし、記事は正反対に見えるはずだ。

SARS-CoV-2/COVID-19は最初から今までずっと、こういう怖い話にする記事が大手紙や有力紙でも世界的に定期的に流れている。
しかし、研究されている内容の多くは、一部のお金目当てのものを除けば、それだけを発信しているのではない場合も多く、そもそもそんな話してねえよというものが、曲解されて流れていることもある。

これをちゃんとやらないと、経済ももっと落ち込むし、安全なワクチンがもし出来上がってもそれを接種せずに、病気に罹って死ぬ人も出るかもしれない。それぐらい大事なことなのだ。人が絶望したり、死ななくても良い人が死ぬかもしれないことを理解してほしい。

お前ら報道は言っていたはずだ「正しく恐れろ」とこれのどこが正しく恐れる情報なんだということだ。
私は正しく恐れると言う言葉自体がナンセンスだと思うが(乗り越えるために努力<我慢も努力、研究も努力、治療も努力だ>するのであって恐れてはいけない)、情報が人々を恐れさせていては、正しく恐れるどころか、過剰に恐れさせるだけである。

SARS-CoV-2/COVID-19に対する報道が人々の絶望や失望に誘うのだけは止めて欲しい。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック