4K8K放送視聴機器が440万台に。“ステイホーム”でテレビ視聴機会&買い換え増……平成31年の総世帯で考えれば、世帯普及率7.52%未満。

AV Watchの記事である。テレビは自粛のお陰で結構売れたというニュースもあったが、レコーダーやチューナーを含めてこれが高い成長かと言うと全く高くない。

A-PABは440万台だぜやった~と言っているが、日本の総世帯数は平成31年1月1日(平成30年12月31日末時)で、5,852万7,117世帯あるわけで、世帯普及率は最大に見積もっても7.52%に過ぎない。4Kテレビとか好んで買ってBS/CSの4Kを見る人はテレビとレコーダーをセットで買う人も多く、テレビを複数持っている事や、頻繁に買い換える人も多いので、世帯普及率という点で見ればさらに下がるだろう。

まあ、壊れれば買い換えるが、壊れなければ買わない人も多い上に、壊れても4Kテレビは大きすぎると2Kに留める人も多く(我が家もテレビが壊れて4Kを買うことはないだろう)今では、中国企業が過剰投資で安かろう製品のLCD出している中では、SamsungやLGなどの大手でもテレビディスプレイ事業の縮小を行いはじめた程テレビ関連で利益を出すのは難しい。すると、小型テレビの4K化は進まない。
大型製品ならある程度付加価値が付いて戦えるとして、各社中小型では絶対に出さないぞと必至になるからだ。
その上、日本では地上波コンテンツが劣化し続け、さらにパネルを製造できるメーカーは、国内には既にSHARPしかないとなると……。

放送の不人気もあり、テレビを製造するメーカーはAbemaボタンやYoutube、Netfilx、Amazon Prime Videoなどのボタンを搭載して、直接Web動画へのリンクを加えるようになり、テレビでテレビを見ずに動画サイトを見ている人も増えているようだ。それがまたテレビコンテンツの質低下へと向かう。スポンサー減少問題は今年のコロナで加速している。

だから、4Kの必要性があるのかどうかが問われる訳だが、昨年のJEITA調べの出荷台数を見ると、4K対応のテレビ比率は、2,578/4,867で52.97%と5割を超えており、40インチオーバーのテレビが全て4K化されたことで、普及期には入っているようだ。昔に比べて恐ろしいほど勢いはないが……。

ちなみに、出荷台数は2000年頃で1000万台規模だった。(BSデジタル放送が始まった年)

2010年には2500万台規模だった。(アナログマ<アナログ放送>終了前年、尚この予定は震災で被災した地域のみ延長された)

それだけ、テレビを買い換えようという需要が、デジタル化の流れに合わせて行われており、買替えが進まないこともあるのだろう。また、高齢化が進んでおり、人口減少も進んでいるので、テレビの台数を減らしている人も多いはずだ。壊れたけど、別の部屋のテレビを持ってくればという家もあるかもしれない。

地上波が4K8Kになる予定も今のところはないので、このペースだと、4K8Kの普及は相当後になるだろう。まあ、オリンピックも来年出来るかどうかは不明で、ビジネス環境も大きく変わる兆しがあるため、テレビ需要がこの先特需が続いて伸びるかどうかと言われると、難しい。
そう考えると、これでも良い方とするしかないのだろう。


尚、今年はゲームコンソールの新モデルも出るため、後半に掛けて運が良ければ、テレビが売れるかも知れない。
ただ、大きなものを置けない人もいるだろうから、賢い人々はパソコンの4Kディスプレイを使って楽しむことだろう。テレビを見るにしても、レコーダーを持っているならそれとHDMI接続すれば見られるわけで、大きくなければPCモニターの方が良い時代に入っていると言える。これを選ばれちゃうと、JEITAの4Kテレビ(今回は283万台)のカウントには入らないが……。

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