新型コロナウィルス-SARS-CoV-2型の感染力(COVID-19感染症)……上方修正される感染力の実態と新たに有効な対策
ロイターの記事である。インフルエンザ並じゃないかという……。そうだとしたら、飛沫核感染していることになる訳だが……。状況的に見ると、閉塞空間でなければ、そこまでには至らないだろう。
<エアロゾルというなら呼気水蒸気感染/呼気液滴感染と言うべき>
しかし、日本では、みんながこぞってエアロゾル感染という言葉を使っているのがどうにも違和感が拭えない。
中国が使ったらしいが、調べて見ると中国もエアロゾル感染という言葉を使ったわけではなく、呼吸液滴(呼気に含まれる水蒸気)を飛沫と見立てる関係上エアロゾルと呼称して呼んだだけのようだ。基本飛沫感染なんだけど、エアロゾル状の水蒸気がウィルス(核)を守る飛沫の代わりになっているという話だ。
分かり易く言えばエアロゾル感染とした訳では無く、霧状の水蒸気(エアロゾル)だけでもウィルスを内包することがあり、飛沫核感染と変わらないぐらい長時間、漂い続けることがあるので、閉塞空間は避けなさいということだ。
だから、ここではずっと書いてきたが、基本的に飛沫感染または限定的空気感染(飽和による飛沫核感染相当の状態)であるということになる。
本当に、日本は言葉を作るのが好きな国だが、飛沫感染と飛沫核の間みたいな訳分からない言葉になっていたりするのは残念だ。
ちゃんと仕組みとして呼吸液滴という言葉を使っているのだから、その説明をすれば良い。換気をすれば良いとはそういうことだ。
-感染経路の具体的説明-
このウィルスは、感染者した患者からでる唾液(つば)や喀痰、吐瀉物などを触って鼻などに付けたり口に入れたりすれば感染する。接触感染がある。または唾(つば)などの飛沫が直接、口や鼻、目などに付けば感染するリスクがある。
これが、いわゆる飛沫感染(1.9m~2mの範囲で感染するリスクを持つ)となる。
この他に、まだはっきりと(経路不明で確証とはなっていないことである)はしていないが、胃や腸内でもウィルスが検出されており、糞口(食べ物汚染や便の汚染物に接触して)から感染するケースが疑われている。
日本ではこれに何故かエアロゾルと呼ばれている感染がある。
何かというと、このウィルスはまず、一定の強さの紫外線を数分~30分も浴びれば機能しなくなるのは今も確かなようだ。
だから、屋外などでは、よほど喀痰などに守られていない限り、お日様が当たりさえすれば30分以内に感染力を失う※。
(※痰などに守られているとその限りではないが、それは飛沫として長時間浮遊することは出来ないので、接触感染またはくしゃみなどでしぶきが届く2m範囲の直接飛沫感染のみである。)
しかし、建物の中など日光が届かない場所で、空気の入れ換えがなく閉じた(閉塞した)場所に感染者(罹患している人、発症の有無は問わない)がそこにいると、その患者から排出される呼気の中の水蒸気に相当数のウィルスがでているので、結構遠くでも感染するという報告が成されたのだ。
呼気水蒸気は基本的に空気中でそのまま漂うため、閉じた部屋なら、窓が結露したりしない限り、水には戻らない。屋外では、開(ひら)けていることもあって、例え息で吐き出した呼気でも、風で流されたり、人の呼気は冬場なら外気温より暖かいため、上昇することでウィルスが周りの人などに向かうこともない。そして、30分もすれば、ウィルスは例え水蒸気中でも死滅するだろう。雨天なら雨滴によって流される。
しかし、屋根がある建物で、且つ窓も開いてい無い中、その呼気中にウィルスがいるとしたら。患者がその部屋に居る時間が長いほど、排出されていくウィルスの数は増えていき、感染しやすくなり、吸い込み続ければ重症化もしやすくなるという訳だ。
即ち、呼吸液滴(人が吐き出す水蒸気)が飛沫核感染と変わらない感染力をもたらすと言うことだ。
だから、限定的空気(飛沫核)感染となるわけだ。
そして、免疫がない新型であることを考えれば、閉塞された部屋の場合は、インフルエンザ級かそれ以上の感染力があってもおかしくはないという話にもなる。
これを知ると、ロイターの記事の意味がより良く分かるだろう。このウィルスは呼気の水蒸気に含まれやすい。無発症無症状の感染者は、喉や鼻の奥に相当程度(検査で培養できるかは解らないが、たぶん最初は鼻や咽頭、喉頭部に多いのは他の風邪と同じだと思われる)のウィルスを持っていることが解ってきた。
そのため、症状が出るのが例え1人だとしても、実はその周りに居る人が一緒に生活していた時間が長ければ長いほど皆、ウィルスを鼻の粘膜などで増殖させて、呼気中から吐き出している可能性がある。
この場合、マスクをしていても殆ど透過するだろう。
これを日本では、分かり難いエアロゾルと呼んでいる。もし、正しく分かり易くという意味で細分化して説明するなら、エアロゾルではなく、呼吸液滴感染(呼気水蒸気感染)と伝えた方が日本人にはすぐに伝わるだろう。わざと分かり難く伝えて、怖くないと言いたいのか、それとも恐れさせたいのか……本当にこの国の報道やテレビ新聞の専門家は意味が解らん。難しく言わないと、長くテレビとかで伝えられないからわざとやってんじゃね?とか思えてくる。では、これからやるべき対策も1つ追加できることがあるので書いておく。
<気を付けたいこと>
今日本は冬なので窓が結露したりする部屋もあるはずだが、結露はその部屋に感染者がもしもいれば、その結露中にウィルスがうようよ居る恐れがある。そういうところがある施設では、塩素系漂白剤などを薄めた水を絞ったぞうきん(ゴム手をしてやるのが好ましい)でしっかり綺麗に拭いて、使ったぞうきんなどは、漂白剤などにしっかりつけ置きして再びしっかり洗い、しっかり乾かすことが大事だ。
後は窓がある部屋では窓を定期的に開けて室内換気をすることである。(感染者がいた部屋ではまず室内の除菌をした後で窓を開けて下さい)
夏で冷房(暖房では室内機の結露が起きないのでたぶん大丈夫)などを使っている施設では、冷却装置内のフィンや排水用ドレーンパイプ内にこのウィルスが集まることも有り得るので、それの清掃も必要かも知れない。
ちなみに何でも、アルコールスプレーでという情報を流す人もいて、その結果品切れになっているところもあるが、台拭きや窓拭きの場合は、アルコールよりも漂白剤や一般洗剤の方が好ましい。これらはアルコールほどすぐに気化しないため既定量に薄めた物をぞうきんに浸して絞って使えば、アルコールより少ない量で広い範囲を清掃できるからだ。(その代わり、利用する人はゴム手をしてぞうきんや台拭きを使うこと)
アルコールは一般に拭き掃除より粉を吹いたりするのが困る布地(ものによってはアルコールが使えないものもあります)や、皮膚(皮膚がアルコールに弱い人は注意)、空間スプレー(塩素系薬剤空間噴霧は通常好ましくない。またアルコールも弱い人が高濃度を長時間吸い込むと急性アルコール中毒やショックなどを起こす恐れがあります。)などの場所に使うのが好ましい。
ということになる。日本は結構こういう情報が難しく置き換わっていることもあるのが、怖い。そもそも、対策をするには如何に簡潔に分かり易く伝えるかが求められる。横文字が格好いいとかそんなことよりも、日本語として通じることが大事だ。研究者として横文字が格好いいとかいうのは、平時なら好きにして構わないが、緊急時にはそういう小学生とか中学生みたいな冗談は、止めてくれ……。
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