茨城県北部で地震……関東では2日連続の震度4地震
昨日の地震は震源の深さが60kmでM4.7だったことから、直上より栃木や群馬で揺れが大きかったようだが、今回はM4.8で10kmと浅いため、茨城県での震度が4と大きくなっているようだ。規模も大きくなっているが場所と、深さが大きく違うため、昨日の地震との直接の関係性はないと思われる。
しかし、この地震はちょっと気になるサイクルだ。実は、昨日はもう一つ千葉県北西部(M3.8/深さ90km)を震源とする地震も夜発生しているようだ。震度2と1なので気がつかなかった人の方が多いだろうが、外洋より内陸でかつプレート境界や火山からは離れた場所で増え始めているのが嫌な感じだ。
まあ、そうはいってもあくまで気持ちの問題であって、危険を示すデータなどが出ている訳では無いが……こればかりは大きな地震が起きないことを祈るしかない。
<地震への備えは大事>
まあ、関東の方面だと地震への備えは十分にされている世帯が多いだろうが、改めて地震への備えを確認しておくことが大事だ。
基本的には、家具を固定すること。(これは、備蓄より先にやらなければいけないことである)
次に、備蓄防災用品を整えることで、
避難する場合は以下のものを持つのが好ましい。
・水(ミネラルウォーター、飲み水を生成できる道具を別に持っていると便利)
・食料(乾パンやチョコ、飴などを持つと良い)
・懐中電灯(乾電池などでうごくもの、手回し発電などが出来るものも良いが、バッテリー型の場合は劣化寿命があるので注意)
・防災ラジオなど情報手段(省電力で動く物で且つ皆が使えるものが好ましい、個人向けのスマホは好ましくない)
・ハンカチ、タオル、ティッシュペーパーなど衛生用品(女性なら生理用品もあると好ましい、ウェットティッシュより洗えて縛れるタオルやハンカチが良い)
・袋(防災袋以外の袋でビニールでもなんでも良い)
・マッチまたはライターとろうそく(あれば便利、この3つだとマッチが最適)
・はさみ(刃渡りは小さくて構わない)
を最小限でも整えることだ。因みに、逃げるときに身軽に動けないほど物を持ってはいけない。
尚、テレビなどの防災の備えとして、あれもこれもあった方がよいという阿呆みたいなことをいうメディアがあるが、確かにあるに越したことはないが、それら全てを大規模災害の時に持ち出せるわけではないので注意して欲しい。災害時には一刻の時間を争うことが多いので、自宅に備蓄している可能な限りのものを持ち出そうとしていると、死ぬかも知れない。
地震の時には、耐震性のある住宅なら十分に備えた上で、避難すること。耐震性が不安な住宅なら、最小限の備えを持って避難することが求められる。但し、避難先に行くまでの経路において、例えば津波に沈む可能性があるとか、避難経路が火災危険区域にあるとかそういう問題がある場合は、速やかに避難する必要がある。
その際に、全部は持ち出せないので、最小限必要なものを決めておくことは絶対条件である。
<地震が増えるとリスクは増すこともある>
尚、それなりの地震が何度もあると、大きな地震は来ないだろうなんて、理屈も何もなく安心を売り込む専門家もいるが、あれは正しくはない。
あれの理屈は確かにある意味では間違っていないとも言えるが、間違っているとも言える。そこそこの地震が何故、大きな地震のリスクを減らすのかというと、それは同じ活断層で何度も地震が起きると1回で断層が大きく動く確率が減るからである。複数回の地震で歪み(ひずみ)が開放されると、大きな地震リスクは下がる。それだけのことだ。
しかし、これはあくまで同一断層帯で歪みが明らかに大きく増してきていると分かっている場合に限られ、且つその地震でひずみ計の歪みが減ってきていると示されている場合である。これが、分かるところも存在するので、だから全く的外れではない。実際にこれは、東日本大震災の後などのいくつかの地震では、そういう証明が出来たものもある。だから、そういう風にみることが出来たのだが……一部テレビに出るほどの権威なのに、質の悪い専門家が、それを全ての地震に当てはめており、それを一部の一般の人が信じ始めたから今は厄介なことになっている。
今回のように、中規模な地震が不特定に起きている場合は、地下の歪みがどこに最も堪っていて、地下で何が起きているのかを判断するのは事実上不可能である。この状況で、小~中の地震が頻発する場合、より大きな地震が迫っている可能性も決して0ではなく、むしろ、大きな地震が起きるリスクが増しているとみることも出来る。これが安全に向かっていると判断してはいけないということだ。
もちろん、過度に危険な状況が来ているとみることも出来ないが、どちらの証拠もなく、どちらにでも傾く可能性があるということだ。今後減って行けば確かに良いのだろうが、もし同じような地震が数日から数週間何度も来るなら、本震がやってくるリスクの方が実は増すと見た方が良い。(それは歪みの大元がまだ動いていないということを意味している)
まあ、場所がもう少し分散せずに確実に線や深さで確定すればもう少しこの先の予測も付くかもしれないが、深さが皆違う中で、短い期間でそこそこの規模の地震が繰り返されている辺りが、本当にただの単発でたまたま起きた物なのか、それとも群発地震で大きなものを呼び寄せる前触れなのか、その判断をするには難しい状況を生んでいるわけだ。
<備えることが何より大切>
何事もなければそれで良いが、これが分かるのは今よりも後のことだ。大丈夫と思って何もしないという賭けよりも、備えることの方が対策としては妥当だろう。
だから、これでこっちの地震のリスクは減ったなんて話をする人がいるなら信用しないことだ。その人が、データ上の根拠を示せないなら地震や地質学を知って根拠を持っているとは言えない。たぶん、上記したようなそこそこの地震があれば大きな地震は来ないだろうに填まってしまった(信じてしまった)人だ。
もし、根拠があるなら地下や断層にセットされたひずみ計などその地でそれがはっきり改善に向かった根拠を示せるはずなのだ。それが情報として出てくるまでは、大きな地震の前触れ(周辺や関連群発から始まるそれなりに大きな地殻変動の前触れ)かも知れないが、単発のどこかの歪みを少し低減した地震かも知れない。どっちにもなり得る。
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